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『子供の時にこうしておけばよかった』とか『こういう子供になりたかった』という反省をこめて伝えたいと思います。
『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』という言葉があります。
自分で調べてもわからない事は、いろんな事をたくさん知っている大人に聞きましょう。
学校の先生・近所のおばさん・親、と周囲には大人がいっぱいいます。それを利用しない手はありません。
『こんな事を聞いたら笑われるかも』、『感心される質問をしたい』
などとカッコつけないで、どんどん聞きましょう。そうしないと大人になってから大恥をかくことになりますよ。
高校時代、変わった数学の先生がいました。採点したテストを返す時、点数が良かった生徒の名前を発表するのが普通です。
でもその先生はそんなことはしません。
「○○君は解答を出すまでの考え方が良い」、「○○さんは授業中熱心に質問する姿勢がすばらしい」
などと言って、その学期に頑張った生徒の総括をします。
また、テストの用紙には解答だけを書いても点数をもらえません。たとえ答えが合っていてもです!
その代わり、答えが間違っていても、答えに至る過程の考え方が良かったり、ユニークだったりすると部分点をもらえます。
採点者にも正確さやスピードが求められるようになり、答えを3択や4択で解答させるような傾向になってきています。
答えを出すための過程より、正解が求められている時代。
何かが違うような気がします。
今思えば、あの数学の先生は
『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』
を身をもって教えてくれていたのだと、つくづく思います。
「蜘蛛男」、「黄金仮面」、「怪人二十面相」と言えば知る人ぞ知る、明智小五郎です。江戸川乱歩の推理小説に出てくる名探偵です。
私は多数派はあまり好きじゃないんですが、こればっかりは明智小五郎で決まり!
魅力はキャラクターの見事な変貌ぶりです。
初期のころは、店の2階に住むニート風というか貧乏書生風というのか、とにかく不潔感の漂う貧相な身なりの人物として登場しました。まるで横溝正史の描いた金田一耕助を彷彿とさせるイメージを持っていました。
ところがその後、スーツが似合うかっこいい非凡な探偵に様変わりしました。探偵としての才能は秀でているのですが、美人に弱いという人間らしさ? も兼ね備え、時間を忘れて「ミステリー&大人の世界」にのめりこんでしまう……。そんな魅力あふれる名探偵です。
美人に弱いというのは、正確に言えば原作からではなく、TV化されたものを見てからのイメージです。
それを演じたのは天知茂です。名探偵が明智小五郎ならば、それを演じきったのは名俳優、天知茂といった感じです。私にとっては、虎さんと言えば渥美清と同じくらい切っても切れない俳優さんです。
というわけで、もう1度しつこいようですが、
私が好きな名探偵は明智小五郎です!
私の友人にNさんという人がいます。きょうはそのNさんについてお話したいと思います。
まず、彼の誰にも負けないすごいところ。
テレビでも放送されているカーレースの最高峰と言われているF1。Nさんはその超オタクなのです。かなり前のF1レースのことにも詳しい。
かつてホンダがマクラーレンにエンジンを供給して、年間16戦のうち15勝したセナとプロストの時代はもちろんのこと、Nさんも見たことのない昔のレースにまで詳しいのです。
まず、各年の表彰台に上ったドライバーの名前が言えるのです。優勝者だけではなく、3位まで知っているところがすごい!
そして、各レースのレース展開まで知っています。これにはさらに驚かされました。Nさん曰く
「レースの内容を覚えているので、表彰台に上ったドライバーの名前を言えるのは当然」
とか……
その他、各サーキットのコース詳細、コーナーの名前(例:トサコーナー)、レースのルール変更の内容など、数えたらきりがありません。
国内外を問わず、レースもよく観に行っています。
私がF1を好きになったのは、Nさんのおかげです。それまでは全く興味がありませんでした。それぞれのドライバーの魅力やレースのかけひきなどを教えてもらい、今ではすっかりF1ファンになってしまいました。
各分野に強いマニアックな回答者どうしで競う「カルトQ」というクイズ番組がありましたが、テーマがF1だったら彼が優勝すると思います。
NさんがF1の事を話す時は、本当に生き生きとして楽しそうなんです。この姿勢が彼をF1のスペシャリストにしたのに違いありません。私はそう確信しました。
よくプロスポーツ選手が「楽しんでやります」とか「興奮してます(外国人選手ならvery execiting)」とインタビューに応えているのを耳にしますが、Nさんと共通する部分をすごく感じます。
私は推理小説が好きで、若いころからよく読みました。エラリー・クイーンやクロフツなどの海外の物も読みました。
海外の純文学はわりと読めるのですが、文化や生活習慣の違いからか、海外ミステリーはあまり感動した作品は記憶にありません。
ということで、国内の作品が好きなんですが、作家で言うと、鉄道トリックを巧妙に使って読者を魅了した鮎川哲也、鉄道トリックに加え山岳物も面白い森村誠一、『犬神家の一族』に代表される奇抜なアイデアが魅力の横溝正史、ご存じ名探偵明智小五郎を生みだした江戸川乱歩と好きな作家はたくさんいます。
その中でも“賞”をあげたい作家はと聞かれたら、私なら松本清張と答えます。『砂の器』や『鬼畜』など松本清張の作品は高度経済成長と時を同じくして、どんどん映画化されました。
社会派推理小説という言葉は清張が最初でしょう。
当時は、推理小説というと犯人探しやトリックを見破ることに終始していましたが、清張は犯罪を犯した動機や犯人の生い立ち・周囲の環境・社会的背景などを重視しました。
その後数多くの社会派推理小説の作家が現れましたが、その時は画期的なことだったようです。
というと、清張の社会派を薦めると思われがちですが、逆に清張としては社会派の色が薄く、アリバイ崩しに重点を置いた作品『点と線』をイチオシにしたいです。
社会派の色が薄いと言いましたが、清張の最初の長編社会派推理小説と言われています。
長編と言っても、『砂の器』などのように何冊にもおよぶほど長くはなく、200ページ前後の文庫本として出ています。面白いので1日で読み終わります。鉄道トリックを取り入れた、清張の中ではちょっと異色の作品です。
簡単に内容に触れておきます。はじめから犯人は分かっているので、犯人探しの好きな方には向きません。
犯人がどのように巧妙にアリバイ工作をし、それを刑事がどう崩していくか、この攻防が読みどころです。時刻表を使ったトリックなのですが、それだけでなく、実際に現地に行かなければわからないトリックもあり、読者は居ながらにして探偵気分と観光客気分を満喫できます。
小説に出てくる見知らぬ土地が目に浮かびます。今は廃止されてしまった、乗ったことのない旧国鉄時代の列車にも乗れます。
昔の東京の街の様子なども今とどこが違うのか比べられます。古き良き昭和の時代にタイムトラベルさせてくれます。そして、犯罪の動機となるものの背景には、意外に大きなバックグラウンドがあったりもします。
松本清張は本も読み、映画作品もたくさん見ましたが、何回読んでもまた読みたいと思う作品はこの『点と線』と『砂の器』です。また『点と線』の路線を引き継いだ『時間の習俗』もおすすめします。こんな松本清張の世界にどっぷりと浸ってみるののもいいのでは?