秋田禎信
再読。
「キムラック編」クライマックス。そして第一部完。
結界の外から漏れ出る死の砂、その身を使い結界の穴を塞がんとする女性、その女性の首を掴んで離さない女の腕…。この描写が好きで好きで。口絵イラストも素晴らしいです。
サルア再登場。
クリーオウとは本当に相性が悪いですねこの人…。
唐突にサルアのお兄さんがああなったの再読しても恐怖します。傘怖い。
カーロッタががこの時点ではまだまだ底を見せていない感じがするのも恐怖ですよ。
…新大陸ではああですし。
魔術を使えなくなったオーフェンが事故を認識するトリガーになったのが地人兄弟なのが良いです。ここでいつものギャグ交じりのノリが復活し、勝ち確定の流れという感じでした。
夜は明け、雨は上がる。
読後感が良いです。
そうか、ネイムがああなったことを彼の市街での知人達は知らないままなのだということが胸に重く響きました。こういう描写に弱いです。
「やっほ。ミナセじゃん、久しぶりー」
「ああ、いつ以来だっけ」
「ねーえ、たまにはこっちの教室にも顔出してよ」
「わり、よその教室って入りにくいんだよ……」
「えーナニソレー」
「でも、ちょっとわかるかも」
「そおー?」
千織が廊下で女の子と話している。しかも二人。どちらも去年千織と同じクラスだった人。名前は知らない。
……で、なんたってあたしは隠れて立ち聞きなんてしてんのかしら。
柱の影から千織達を伺いながら、溜息をひとつ。こんな怪しいことしてないで、さっさと出ていくなりなんなりして会話に加わればいいのに。
「……駄目ねん」
例えばユミナっちあたりが相手ならそうしていた。
今それができずにいるのは、あの二人が共通の知り合いではないから。
会話の邪魔をしたくないけど、会話の内容は気になる。
だってあたしは一年生と二年生の時の千織をよく知らない。小学校まではよく遊んでいたけど、中学生になってから生活環境の違いで疎遠になった。それが三年生になって同じクラスで、付き合いが復活したのが現状。
「でもこれまるっきりストーカーだわ……」
「高槻さん、何してるの?」
背後からの声にあたしは肩を跳ね上げた。
フジリュー版『封神演義』の申公豹が実は女だった…という夢を見ました。これは女体化にあたりますか?
追記から。
冒頭から鏡で私の心がやられました。このタイミングでこの情報開示は駄目でしょう……。下手をすると視聴者が主人公に疑念を抱きかねません。
ここでこのシーン入れるってことは仙界大戦後もやるってことですか?やだー仙界大戦をじっくり描き切って欲しいです。ただでさえ尺がカツカツなのに。
そう、尺がないのに何故こんな時系列が未来のエピソードの挿入を…?覇窮の物語構成にツッコミ入れていたらキリがないですが、流石に今回のこれは心が折れそうです…。
あまり他のアニメの名前を出して比較したくないのですが、時系列シャッフルであれだけ文句言われていた『コンクリート・レボルティオ』だってその話ごとにきちんとオチをつけていましたからね!?アバンで未来のシーンを出して視聴者から疑問を引き出し、AパートとBパートでそこまでの掘り下げ、そこでオチをつけるかあるいはCパートで落とすかの違いはありましたが、その辺はしっかりしていたように感じました。覇窮はアバンを投げっぱなしで、何故ここでそのエピソードを入れたかが本気で意味不明なんですよ。
前回に引き続きたまたま同席した弟「スタンドだ…」
いましたねーそんな兄弟。
嬋玉をカットしても仙界大戦が成り立つという衝撃。嘘だー。
何故?尺?だったらアバンで彼女の紹介になるエピソードを挿入した方が良かったのでは!?
構成に関して本気で信頼出来ません。
構成といえば。
弟「少し目を離していたら聞仲と太公望がバトルしていて、人形の家からどうしてそこに飛んだかがわからなくてびっくりした」
弟よ、それは円盤のCMだ。
でもそういうこと本気でやりかねないのがこのアニメの怖さだと思います。
この信頼のおけなさは一周回って面白いです。