Blue room

2015/7/5 Sun 19:12
質問!質問!


【ナギ・ハヤテ・操舵室組】

ナギとハヤテが操舵室にやって来ました

「あれ?ナギ、ハヤテ。」

「何だ?どうかしたか?」

「やっ!遊びに来たよ!」

「あ、キールが勉強してない。珍しーい。」

「僕だって休憩くらいするさ。」

「「ふーん。」」

「こんなとこ来たって面白くもないだろーに。」

「うん、でもリッドとファラとキールがいるよ。」

「人がいるから遊びに来たんだよ。」

「暇人だな。」

「もう、そういう事言わないの。」

「あ、そうだ。聞いて聞いて!」

「ボクら、新しいこと覚えたんだ!」

「ん?何を覚えたって?」

「「リッドとファラとキールは三原色っていうんだよね!」」

「「は?」」

「「三原色!」」

「……ああ、髪の色か?確かにそうだな、僕らの髪の色は光の三原色といわれている。」

「今まで気にしたこともなかったなぁ…。」

「んなもん気にしねえだろ、普通。」

「なら、ナギ、ハヤテ。三原色にはもう一つ種類があるのは知っているか?」

「え?えっと、光の三原色と色の三原色…だよね。」

「そうだ。正確には色材の三原色だが、そっちの三色は何色だ?」

「えっ!?えっと、赤と緑と青だっけ?」

「違う、それじゃ一緒だろ。」

「えぇ〜っと、赤と白と黒!」

「そりゃ冠婚葬祭だな。」

「はぁ…。」

「ふふ、色の三原色はね、シアン、マゼンダ、イエローだよ。」

「シアン?マゼンダ?イエロー…は黄色…だよね?」

「シアンは青緑、マゼンダは赤紫だ。」

「じゃあ、チャットをいれたらいいんだ!」

「はあ?」

「チャットが黄色で、キールとリッドを混ぜたら紫になるだろ?あ、赤紫ならリッドもう一回混ぜなきゃダメだな。」

「青緑ならキールとファラを混ぜたらいい…んだったっけ?うーん…、キールが忙しいね。」

「僕らを混ぜるような言い方するな!」

「いいじゃない、間違ってないんだもん。」

「いちいち細かいんだよ、お前は。」

「ねえ、ファラ。ファラはどうして料理が上手いの?」

「え?うーん…、やっぱり、お母さんの手伝いをしてたからかなぁ。」

「手伝いしたら上手くなったのか?」

「多分、そうだと思うな。…どうしてそんなこと聞くの?」

「だってボクら、料理なんて出来なかったからさ。な、ナギ。」

「うん。最近パニールに教えてもらったんだけど、上手に出来なかったし…。」

「そんなすぐに上手くなれるわけないだろ、何事も練習が必要なんだよ。」

「練習したら、上手くなれる?」

「勿論!ナギとハヤテなら、きっと美味しい料理が作れるようになるよ!」

「ホント?」

「うん!イケるイケる!」

「ファラに言われると、出来る気がするね。」

「ああ、リッドが美味しいって言ったら合格かな!」

「お?いいぜ、食うのなら任せとけ。」

「頑張ろうな、ナギ!」

「頑張ろうね、ハヤテ!」

「あ。なあ、リッド。」

「何だ、今度は俺に質問か?」

「うん、リッドはよく甲板で寝てるよね。」

「ああ…。甲板に寝そべって空を眺めてると、ついうっかり寝ちまうんだよ。それがどうかしたか?」

「何で風邪ひかないの?」

「へ?」

「だってさ、ボクらがその辺で寝てると、みんな『そんなとこで寝てると風邪ひくよ』って。」

「でもリッド、甲板で寝てても風邪ひかないからさ。」

「「どうしてなの?」」

「どーしてって言われてもなー。」

「決まってるじゃないか、馬鹿は風邪ひかないんだよ。」

「へーへー、どーせ俺は学がねーよ。」

「馬鹿は風邪ひかない?」

「ならボクらもひかないね!」

「「は?」」

「だってボクらはキールやルカみたいに頭よくないもん。」

「だから風邪ひかないよな!キールが言ったんだ、間違いないだろ?」

「ほら、キールが無責任な事言うから、ナギとハヤテが信じちゃったじゃない。」

「う…。て、訂正する。人はストレスが蓄積されて免疫力が低下すると、心身が弱って風邪をひきやすいんだ。能天気でお気楽な奴ほどストレスは蓄積されにくい、だから馬鹿はあまり風邪をひかないという意味だ。」

「へー、キールはやっぱり物知りだな。」

「じゃあ、キールは風邪ひきやすいんだね。」

「実際、キールは体力もねえしな。」

「た、体力は関係ないだろ!」

「でも、じゃあ何でリッドは風邪ひかないの?」

「んー?そうだなー、暑くも寒くもない日向で寝てるからじゃねえの?」

「あとはー…リッドが寝てるとこは風があまり当たらない、とかじゃない?」

「なに言ってるんだよ。一番の要因は、天気が悪くなったら、ファラがリッドを中に入れるからだろ?」

「ああ、それかもな。」

「…さて、僕は論文作成に戻らせてもらう、くれぐれも僕の邪魔はしてくれるなよ。」

「うん、分かってるよ。」

「頑張れよ、キール!」

「じゃ、俺はまた空でも眺めてくるかな。」

「ボクも行く!」

「ボクも!いいだろ、リッド?」

「ああ、いいぜ。そんじゃ、三人でのんびりしようぜ。」
リッド、ナギ、ハヤテ、甲板へ

「大丈夫かなぁ?リッドやハヤテはともかく、ナギは女の子だし…。」

「本当に心配性だな、ファラは。暫くしたら様子を見に行ってやればいいだけだろう?」

「うん、そうだね。さて、それじゃ私はお掃除でもしようかな。」

…小一時間後…

「ふふ、三人ともぐっすりだね。」

「まったく、能天気だな。やっぱりこいつらは風邪なんかひかないんじゃないのか?」

「えー?そんなことないと思うけど…。ほらキール、そっち持って。」

「…仕方ないな、もう。」

リッドを真ん中に仲良く眠る三人と、それに布団をかけるファラと、何だかんだで付き合うキールの図がよく見かけられるようになったとかならないとか


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副題:バンエルティア号がまだ暇だったころの日常



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