遙かなる時空の中で6〜幻燈ロンド〜「ダリウス」



●ダリウス(cv鈴村健一さん)
鬼の一族の首領。見た目は異国人のように美しく、物腰も柔らかで人を魅了する。鬼の力を使え、小さい頃からその力は強かった。帝都の西の蠱惑の森で暮らしている。







〜ネタバレ〜
帝都の終焉を救い、今度は復興のために力を合わせることになったダリウス達。平和になった今、自分の時代に帰ることを考えた主人公だったが、なぜかまた帝都に怨霊が現れるようになり、また神子と仲間達は怨霊退治を始めることになる。
そんな時ダリウスの態度が少しよそよそしい気がする主人公。蠱惑の森で共に暮らしていた時はいつも甘く優しかったダリウスだったが、今ではあの時のような距離を感じなかった。
しかしそれはあの愛宕山での事件のことを気にしているからであった。鬼の一族の仮面を使い、主人公を操ったことを未だに悪いと感じ、主人公に対して申し訳なさから中々以前のようには接することが出来ずにいた。しかし主人公はその事はもうしょうがなかったことだとわかっていたし、以前のようにダリウスと気兼ねなく話したい事を伝えると、ダリウスは自分は罰せられてもいいはずなのにと自らを責めた。いつまでも自分の罪を責め続けるダリウスを救えるならばと、主人公はわざとダリウスの頬をつねり、これが罰だと言うとダリウスはあっけにとられた顔をし、そして笑った。
そのことからまた以前のように二人の関係は良くなった。ダリウスは相変わらず主人公を甘やかして可愛がってくれ、趣味である絵画を見せてくれたり、主人公をモデルにした絵を描いてくれたりと、とても穏やかな時間を過ごした。
更に、海外で隠れている鬼の同士達を国内に戻す計画をしているダリウスは、村雨に協力してもらい、鬼の一族と人との和解を試みていた。
まずは横浜に一族を住まわせる計画をし、市長達との話し合いも上手くいった。市長達はダリウスを受け入れ、さっそく住む場所を提供してくれると言うとこまでいき、ダリウスも主人公もとても喜んだ。そして横浜での社交場だと有名なダンスホールに主人公を招待し、二人はダンスを踊り甘い素敵な夜を過ごすが、そこに怨霊が現れ、人々を守ろうと力を使ったダリウスに対し、皆は恐怖した。その姿を見たダリウスの胸には痛みが走る。やっぱり鬼は、受け入れてもらえないのかと。
ショックを受けたダリウスだったが顔色を変えずそのまま蠱惑の森へ帰っていったが、自室へ入った途端一人辛い気持ちを吐き出し、自身が描いた横浜の絵をズタズタに切り裂いた。所詮、俺の血にはアダバナのような恐ろしいものが流れているのだと。
ダリウスは一人、誰にも見られず辛さを抱えていたのだ。
その一件からまたダリウスと主人公の間には距離ができてしまい、悲しい主人公はダリウスを慰めたいと距離を縮めようと考える。そしてなんとダリウスの絵画が飾られている部屋を見つけてしまった。ズタズタに引き裂かれた横浜の絵を見つけ、やはりダリウスは傷ついていたのだと主人公も胸を痛める。するとそこへダリウスがやってきて、その絵を見られたことに怯えた。そんなどす黒い感情をもっている自分は嫌われるんじゃないかという怯え。だからわざと主人公にあの仮面をチラつかせ先に怯えさせようとしたが、その臆病な気持ちすら主人公には見透かされ、ダリウスは恐ろしいものなんかじゃないと言った。
そう、ダリウスはきっと本当の自分を知ってくれる人を求めていたのだと。ずっと鬼だと恐れられて苦しんでいた自分を救ってくれる人を求めていたのだと思った。
その後、軍が帝都に呪詛をばらまいていることに気付き、神子一行は軍に立ち向かう決意をする中、主人公はダリウスへの特別な気持ちに気付いていた。そしてこのままではいけないと、あの時のわだかまりを解くためにダリウスへと向き合う。闇の心を持つ自分を知られ嫌われることを恐れるダリウスは取り繕ってまた心を隠そうとするが、主人公はありのままのダリウスが愛おしいと言った。美しく優しく完璧でステキなダリウス、そんなダリウスが持ってた弱い心の欠点、完璧じゃないダリウスを見つけた今、更に愛おしく思ったと。
本心を打ち明け嫌われることを恐れていたダリウスだったのに、本心を知られたら逆に愛おしいと言われた事実にダリウスの胸は高鳴る。そして、ずっと好きだった主人公に愛しいと言われた今、もう気持ちは隠さないと、好きだと言ってくれた。主人公も恥ずかしがりながらも好きだと気持ちを返すとダリウスは初めてのキスをくれた。
気持ちが繋がった二人はまたあの横浜の土地に訪れ、あの時のダンスホールの一件は誤解だと市長を説得した。まだ疑惑はちゃんと晴れていないものの、市長はダリウスたちを受け入れる気持ちは変わらないと言ってくれ、きっとこのままうまくいくのだと思い、二人は幸せを噛み締めた。
しかし、穏やかな日々もつかの間、なんと呪詛の一件は軍だけの仕業ではなく裏で手を引いていた本当の敵は藤堂であった。
藤堂はなんと主人公より更に未来から来た星の一族であった。
藤堂の時代は破滅を迎えており、大正時代で終焉を迎えれば藤堂の時代の終焉は避けられるということを何者からか聞かされたため、救われたはずの大正時代をまた終わらせようとやって来た。ロンドというジュースのようなものは人々を洗脳する薬であり、軍も民衆も操られる。更に萬すら藤堂が連れてきた仲間であった。
そして洗脳された秋兵と軍人たちだダリウスを捕まえてしまう。藤堂はわざと全てを鬼のせいにし、首領であるダリウスを処刑しようとしていた。
ダリウスはこのまま自分が死ねば他の鬼たちは助かるのではないかと、自分だけの犠牲で抑えるためにわざと死を覚悟したが、諦めない主人公と仲間たちが懸命に訴え、主人公を愛するダリウスの心に響き、ダリウスを救出することに成功する。
しかしまだ民衆は操られており、その原因であるものを壊すことを目的とする中、なんと萬が藤堂を裏切り、主人公たちの味方をしてくれた。萬いわく彼らを操っているのは「幻燈機」という機械であった。神子の力でそのありかを見つけ出した主人公だったが、なんと幻燈機には巨大な怨霊が仕掛けてあった。民衆を守りながら必死にその怨霊と戦うダリウスと主人公たち。そしてついに怨霊を倒すと民衆の操りは解け、みんな正気に戻っていった。そして藤堂もいつのまにかその姿を消された。
民衆を助けるために戦った鬼のダリウスを見た民衆は、鬼に感謝した。神子である主人公は彼が私の恋人でありとても素晴らしい人だと皆の前で発表すると、民衆からも歓声が上がり、鬼の未来は良い方向へと導かれているようだった。
エンドロール後は、また平和が訪れた帝都から鬼の一族に会いにいくダリウスと主人公。船の上で朝日を見つめながらダリウスがプロポーズをしてくれて終わる。

(遙かなる時空の中で6〜幻燈ロンド〜)



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