花朧「柴田 勝家」



●柴田 勝家/シバタ カツイエ(cv櫻井孝宏さん)
織田家の家臣。以前は信長の弟の信行に仕えており、主人公が小さい頃からよく三人で遊んでくれたりした。主人公が大きくなってからは距離を置くようになり、子供扱いされあしらわれている。大雑把で豪快な性格で、酒と女が好き。しかし腕は織田一と言われており信長から信頼されている。





〜ネタバレ〜
(愛エンド)
織田家の姫に生まれながら、ただ守られている姫でいることに違和感を感じる主人公。大切な人のために自分ができることはなんなのか、常に考え悩んでいた。
そんな時身近に居たのは、幼い頃から共にいた勝家だった。
勝家は元は信行に仕えていた家臣であり、主人公と信行と勝家の三人でよく一緒にいることが多かったが、信行が謀反を起こした際信長に殺されてしまい、それからというもの勝家とも距離ができてしまっていた。
昔の優しい勝家を忘れられない主人公は、勝家に憧れている盛政と共に勝家のそばをうろつき、構ってもらおうとするが、勝家は主人公を子供扱いしあしらわれてしまう。それどころかいつも避けられている気がする主人公は、何故自分を避けるのかと詰め寄ると、姫さんは信長の妹で俺はその家臣だ、立場を間違えるんじゃないと言われた。そしてその優しさは罪だとも言われる。
意味がわからない主人公だったが、それ以降も相変わらず鬱陶しがられるが、なんだかんだ主人公や盛政の面倒をみてくれる勝家はやっぱり優しいままの勝家なんだと、嬉しく思えた。
そして主人公は悲しい未来を見られるという朧の力に目覚め、未来を変えるべく自分も行動しなければならないのだと決意し、浅井長政の家へ嫁ぐことにした。
長政との結婚生活は穏やかなものであり、まだ長政を愛せていない主人公を気遣って、長政は手を握る以上のことをせず、その優しさに甘えられた。しかし長政の父と折り合いが合わず、結局主人公を守るために長政は主人公を織田の家へ返すことにした。主人公は未来を見る力の他に、未来を変える力「後代返し」と、炎を操る力「黒狐の炎」という力を授かったが、後代返しは代償として色々なものを主人公から奪うものだった。
子供を助けるために受けた代償は小指が動かなくなるもの、長政を助けるために受けた代償は一生消えない傷などだった。
その後無事に織田に戻った主人公だったが、謀反を起こした長政は兄の信長により討たれてしまった。
裏切り者の元妻と噂される主人公は以前のような居心地の良さはなかったが、勝家は主人公の事を気遣ってくれた。
その後も勝家は主人公を励ますために外に出してくれたり、黒狐の炎を見ても態度を変えることは無かった。そんな勝家に前よりもっと好感を持てた。
しかし、距離が近づいたと思うとまた離れる勝家。主人公の事を意識していると自覚するも、なにか踏み込めないものを抱えているようで、また離れていく。
完全に勝家に想いを寄せ始める主人公は気持ちを抑えられず、また勝家に踏みよっていく。それに耐えきれなくなった勝家はついに心のうちを話してくれる。ずっと子供だと思い込む事で気持ちを抑えてきたと、それを煽った姫さんが悪いと、主人公を抱きしめた。そして姫さんが欲しいという言葉をくれ、好意を示してくれたのだ。
喜ぶ主人公だったが、そんな頃信長に仕えていた明智光秀が勝家の遠い親戚である勝全という男を連れてきた。勝全は片方の顔を隠すような大きな眼帯をしている謎の男であった。そしてそんな勝全を見た勝家は「絶対に勝全と二人きりになるな」と主人公に忠告した。
しかしそのあと事件は起きた。本能寺にて光秀と勝全が謀反を起こし信長を殺害してしまう。助けに飛んだ主人公に対し勝全が言った言葉は「本物の勝家は自分」ということだった。そして眼帯をはずすとそこには勝家と瓜二つの顔があった。そう、勝全は昔信行に仕えていた勝家本人だった。そして勝家はなんと盗賊の頭である有名な石川五右衛門であったのだ。
信行の謀反を止めるべく悩んでいた本物の勝家は偶然五右衛門に出会い、瓜二つであることにお互い驚いた。しかし何かに追われていた五右衛門は勝家の左目を斬り、苦しんでいるあいだに身ぐるみを剥がし勝家に成り代わっていたのだ。その後本物の勝家は光秀に偶然に拾われ今まで生きてきたという。
その事を聞いた主人公は本能寺から逃げ、勝家に問いただすとそれは事実だと言われ、だから自分は姫様と釣り合わないのだとまた離れていこうとする。しかしその真実を知った盛政がショックを受け、勝家を殺そうとするがこのままだと二人が死んでしまう未来が見えた主人公は後代返しを使い二人を助けるものの、代償として声を奪われてしまった。
話せなくなった主人公は、あれ以来も勝家を慕っていたが勝家はまた避けるようになってしまう。しかし信長亡き今、もう大切な人を失いたくないと、勝家を追いかけ続けた。本当はただの盗賊で主人公と釣り合うはずのないと思い離れようとする勝家だったが、主人公の強い想いが胸に響き、今度こそ主人公を受け入れてくれ、口づけをくれた。
その後、怨みをはらすべく向かって来る勝全が主人公を攫い、勝家の城に火をつけ、勝家を殺そうとするが、帰ってきてくれた盛政がかけつけ、味方してくれる。しかし勝全の辛さや無念さをひしひしと感じる主人公は胸を痛め彼に自分の声を届けたいと思った。すると黒と玉が他の代償を頂く代わりに声を戻してやると言い、主人公の声が戻る。そして勝全のそばにより、必死で声を出した。あの頃のあなたにずっと救われていたと、こんなにも自分を憎いはずなのに今でも助けてくれようとしたあなたは今でもあの時のまま優しい人だと、だから一緒に生きていこうと。その言葉に力が抜け刀を落とす勝全だったが、信長を裏切った自分はもう戻れないと、主人公たちを逃がし、自分は焼け落ちる城に残り、亡くなった。
轟々と燃え盛る城を眺める主人公と勝家もとい五右衛門は、手を取り合う。そして勝家の名を本物に返そうと言い、これからは五右衛門に戻り暮らしていくが共に来てくれるかと問いかける。もちろんどこまでもそばにいると言う主人公は微笑んだ。
エンドロール後は盗賊団の頭に戻った五右衛門の仲間たちと仲良く暮らす主人公。五右衛門は大名から金品を盗み、貧しい人に分け与える盗賊であった。賑やかな生活の中二人きりになると、祝言をあげようと言ってくれ口づけをくれる。そんな幸せの中、二人を見守る黒と玉。声を戻す代償として主人公は黒と玉との思い出と記憶を無くした。だからもう黒と玉のことは見えないけれど主人公が幸せならそれでいいと、二匹は微笑んだ。

(花朧〜戦国伝乱奇〜)



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