7'scarlet「ハナテ」



●ハナテ(cv緑川光さん)

主人公の兄。1年前に奥音里へ行くと言ったまま失踪し、行方不明に。



〜ネタバレ〜
すべてのネタバレルートにあたるハナテルート。他ルートでは顔も声も一切出てこないレアキャラである。
ハナテの正体は言わば屍者。しかしそこらの屍者とは違って人を殺さずとも生きていける。人間の中にはまれにアルビノという存在が生まれ、それを殺めた屍者は他の人を殺さずとも永遠に生きられるようになるので、ハナテはかなり昔にアルビノを殺めている。
しかしそれは、永遠の孤独だった。
もういつが始まりなのか、いつ自分が屍者になったかもわからない。それくらいこの世界を生きていて、そんな自分は誰に言われたわけでもなく屍紫草の番人として生きるようになる。屍紫草は自分と一心同体で、もぎ取ろうものなら自分にも痛みが伴った。
ハナテは人の記憶も改ざんできた。自分がこうなりたいと思えばそうなれる、いつも自然と何者かに扮して町にまぎれこめば自然と皆の記憶にハナテはそんな人だと思わせられるのだ。しかしそれは離れてしまうとまた、自然と記憶が消え、ハナテの事を皆忘れてしまうという能力だった。
そうやって自然と馴染み、何も楽しみもなく生きてるハナテだったが、一年に一度何故か出てくる屍者にだけは興奮した。つまらない日常がその時だけは楽しかった。今年の屍者は一体どう最期を迎えるのか。
そんな日々がずっと続いたある日、ハナテはまたその年の屍者をつけていた。その屍者が初めて人を殺める所を拝んでやろうとしていたのだ。そして屍者がとある子供に目をつける。その子供が、主人公だった。
その子を見たハナテは何故か心臓を掴まれたような衝撃を受ける。その子を助けなければならない、何故かそう思う。
ごく自然に配達員のふりをしていたハナテは主人公を助けた。そして気づく、主人公はアルビノであることに。
アルビノは屍者を惹き付ける。だから一度助けたくらいでは何度も狙われる。
その子は思った通り何度も狙われていた。このままではいけない、このままではこの子はいつか殺されてしまう。この里にいること自体が危険なのだ。
一時的にこの里に預けられている子だと知ったハナテは決心をする。この子は俺が一生護ると。
眠っている主人公をトラックに乗せ、ハナテは里を出た。その後は主人公と主人公の家族たちの記憶を操り、自分は主人公の兄になった。
数年は本当に幸せだった。自分を兄と慕ってくれる可愛い主人公、優しい家族。しかしそれは長くは続かない。
奥音里禁忌倶楽部という謎の倶楽部が出来ていることを知るハナテは屍紫草が危ないと感じた。この幸せを離したくない気持ちを残しつつ、一年前のあの日、ハナテは一人奥音里へと旅立ったのだ。
しかし数年経っているうちに屍葬組は力を蓄えており、屍紫草のありかも暴かれていて、ハナテは怪しい人物だと屍葬組に囚われていたのだった。
しかし主人公が一年後に自分を追ってきたことを知り、自らの牢を出て主人公の前に姿を現した。
ハナテは本当のことを主人公に全て話した。そして気付いたのだ、自分は主人公を女性として愛していたのだと。
主人公はその話を聞いても、ハナテと離れたくないと言い、自分もお兄ちゃんではなく男としてハナテを愛していると伝える。二人で逃げようと覚悟するものの、そこにカグラが現れ、アルビノである主人公を殺そうとする。
それを見たハナテはもう、悟っていた。自分がいれば永遠に屍者の呪縛は続くのだと。自分と一心同体であるこの屍紫草を無くすことがきっと一番の幸せなのだと。
ハナテは主人公にこの野原に火を放てと伝える。ハナテが消えてしまうことを分かっている主人公は拒否するが、ついに決心し、失敗するも後を追ってきてくれていたヒノが火をつけてくれる。
野原は燃えていく、そして、抱きしめあってキスをするハナテも消えていった。
全てが消えたあと、記憶も全てなくなっている主人公は焼け野原で立っていた。ヒノに「なんで泣いているの?」と聞かれても何故だかわからないけど悲しかった。
その後、主人公とヒノは元の生活に戻り平和に過ごしていた。けど主人公が家から出る時に「いってきます」と言うと何かが聞こえた気がして、そして懐かしい匂いがした。それがなんだかわからないけど、主人公は家を飛び出していく。
そのあとムービーで、庭にスポットがあてられたシーンが続きそこに一輪の屍紫草が咲いているシーンで終わる。すごいなんかそのシーンが綺麗で怖い。

(7'scarlet)



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