話題:ASIAN KUNG-FU GENERATION



前回の記事でさり気なく宣言していた、ASIAN KUNG-FU GENERASTIONのホールツアー仙台公演のライブレポです。ライブレポとは名ばかりで盛岡公演のときの記事みたいな詳細はなく曲の感想ばかりです。



今回はなるちゃん、ななちゃま、しのちゃんの3人が仙台まで足を運んできてくれました。なのに私が当てたチケットの座席は3階の一番後ろで、わざわざ遠くから来てくれる3人に近くでアジカンを見せたい!と意気込んでいた私をかなり追いつめました笑。そんな私に興味のない3人は「大丈夫だよ!」と温かい言葉をかけてくれました。ほんと、いい人たちです。









1.Loser



ライブのオープニングとしてはとてもドロドロとしているしそれ以前にアジカンの曲でもない。若干の戸惑いを抱きながらも「これから何かが起こる!」という確信と「何をしてくれるんだアジカン!」という高揚感にいつの間にか溺れていました。もうこの辺りから記憶が飛び飛びになってきています(早すぎ)





2.All right part2



踊りだしたくなるようなイントロと、会場全体を照らし出すような白い照明で客席の士気が一気に上がった瞬間でした。後藤がロックンロールで伝えたい"All right"すなわち"大丈夫だ"。ありきたりでも、猿みたいなステップでも、オールライト。大丈夫。この夜を満たすミュージックを口ずさめと言うならこの曲を何度でも口ずさんでいかなければ!All right!All right!





3.N2



イントロの楽器の音たちと連動するように点滅する照明が印象的でした。マイクに秘密があるのか、それとも後藤本体に秘密があるのかはわかりませんが、声がCDのように加工が施された演出がかっこよかったです。





4.1.2.3.4.5.6.Baby



流れるようなイントロのギターがとっても爽快。『1.2.3.4…』と後藤が歌いコーラスの岩崎愛ちゃんが歌い、バックスクリーンと一緒に心の中でも数を刻みながら、解き放たれたように『All I want 愛を』と歌い出すのを待ちました。この曲は歌詞が少ないのにぎゅううーっと胸を締め付けてくる何かがあって、でもその正体はよくわからなくて、でも構わずに胸はぎゅううーってなるから私はぎゃーってなります。ギューとかギャーとかばっかり言って、小学生か笑。





5.AとZ



伊地知さんの存在感を見せつけられました。パーカッションの三原重夫さんとアイコンタクトしたりしていて、そのパフォーマンスのレベルの高さにこちら側もすごく楽しい気分になりました。だんだん光に包まれるようにして終わっていく感じが良かった。





6.新世紀のラブソング



この曲は、アジカンの曲の中でも異様な雰囲気を持っているなあと思います。もちろん良い意味で。2番の歌詞の『生活は続く』のところで、会場の中で後藤一人にだけスポットライトが当てられた瞬間は息を飲みました。『本当のことは誰も知らない/あなたのすべてを僕は知らない/それでも僕らは愛と呼んで/不確かな想いを愛と呼んだんだ』この歌詞はなんて素晴らしいんだろう!自分が、自分と誰かが、"愛"だと思ったものを信じて、そう呼ぶ。それこそ誰も知らないし不確かなものだけど、みんなそうなんじゃないかな。





7.大洋航路



新世紀のラブソングの空気とは一転して、みんな笑顔で聴いていました。いや、実際席が一番後ろだったし本当のことは知らないし不確かだけど、みんな笑顔でした。今回の会場は後藤が「小さな武道館」だと喩えた通り、客席側が丸い造りでした。なのでステージに向かってあらゆる方向から腕が伸びていく様子が見えて楽しかったです。





8.ブルートレイン



最初のアレンジがそれはもうかっこよくて大興奮でした。しかしその傍ら、しのさんは後藤が歌い出すまでブルートレインだと気付いてなかったらしいのです。この子、どうしてくれようか、とか思っていましたがなる先生が叱りつけて?くれたので良しとします笑。ステージで寝そべってギターを弾く建さんにびっくりでした。





9.Re:Re:



こちらもライブバージョンのアレンジがとても素敵で涙が出そうでした。このままイントロやり続けてていいよ!って思うくらい。どうしてイントロだけでこんなに魅せてくるのだろう、ASIAN KUNG-FU GENERATIONというバンドは。





10.君という花



盛岡公演で小さくまとまりすぎたぶんを取り返すべく、箍が外れたように踊りました。間奏部分で今か今かと焦れったくらっせーらっせーの時を待ちかまえるのは本当に楽しいです。ステージでは岩崎愛ちゃんがすごくかノリノリでいて、それを見たら更に楽しい気持ちが燃
え上がりました。





11.それでは、また明日



Aメロのあたりなんかは、後藤が皮肉っぽく歌えば歌うほどほどかっこいい!でもサビに入る前のドラムを髪を振り乱して叩く伊地知さんはもっと素敵でした。素敵でした。





12.アフターダーク



それでは、また明日で盛り上がった会場を更に煽るかのように力強い演奏でした。『だけど僕らはまだ何もしていない/進め』のところは気持ちが高ぶってしまって思わず心の中で「いけ後藤!」ってポケモンバトルのときみたいに叫びました。





13.ラストダンスは悲しみを乗せて



パーカッションがあった今回だからこそ演奏できたのかな、だとしたら生きてて良かったな、なんて勝手な憶測で後から一人考えていました。まさに『踊るしかないや』と言わんばかりに体が自然と踊り出していて、もう楽しくて仕方ありませんでした。アジカンメンバーとサポートメンバーが一つになって作り出した生命力みなぎる音楽に、観客たちがあっという間に巻き込まれていくのがわかりました。





14.1980



リズム隊が一際輝くアレンジが効いたイントロに、何の曲か気付くまでに数秒かかりました笑。これは投票について歌った曲なんだとブログで書いていました。そして、選んできたのも、選んでこなかったのも自分たちだと。後藤のツイートを追いながら、昨年の選挙では有権者としての自分を考えさせられました。





15.マシンガンと形容詞



歌詞のどの言葉を取ってもすごく重みがあって、後藤はいつもこんな想いを背負っているのかななんて考えたら、突っ伏して泣き出してしまいたい衝動に駆られました。曲の展開はどこか新世紀のラブソングを思わせるところがあり、今の時代をここまで真摯に見詰めた様子はさよならロストジェネレイションのようでもありました。自分が今どこにいるのか見失いそうになるくらい、曲の世界に溶け込んだ気分でした。





16.センスレス



イントロがギザギザしていてワクワク感をそそられる。ライブでやるととんでもなく化けてくる曲だと思います、本当に。終盤に走り出してからの姿は、照明もそうだったけれど目を細めてしまうほど眩しい。繰り返される『闇に灯を』は迫りくるものがありました。





17.レールロード



"青い暗闇"とは一体何だろう。後藤にとっての、アジカンにとっての"青"って一体何だろう。





18.ノーネーム



音もない暗闇から弱々しい光がフッ…と現れるように、静かに静かに響き出すイントロがとても綺麗でした。舞い踊るかのような照明に目を奪われているのに、曲は鮮明に耳に入ってきいてなんだか不思議な感覚でした。『淡く〜』からのベースが内臓までズンっと響いてくる感じがすごくわかった。





19.踵で愛を打ち鳴らせ



山田さんや岩崎愛ちゃんのコーラスが綺麗に通っていて肌が粟立ちました。2月のライブで初めてこの曲を聴いたときの感動は未だ色濃く刻まれていて、気付けば自分の中でもすごく大切な1曲となっていました。優しさとか、希望とか、ありったけの愛を感じます。





20.バイシクルレース



足元に落としてしまいそうな視線を必死に前に向け、自らを奮い立たせて前へ進もうとする人のイメージが、ふと浮かんだ。掠れた声を振り絞って叫び尽くす後藤の歌声がずっと耳に残っています。演奏が終わったとき、風が吹き抜けた静寂の中にいるような感覚でした。





21.マーチンぐバンド



アンコール1曲目。今からライブの第2幕ですか?って尋ねたくなるような、聴き手がドキドキするイントロと照明でした。開け放った扉から飛び出していくような開放感。





22.リライト



「ASIAN KUNG-FU GENERASTION奇跡のヒットソング、リライト」って後藤から紹介があったあと、ギターをワンフレーズくらい弾いたら止まってしまうハプニングが。すかさず後藤が「皆さん、目を閉じてください。時間を巻き戻します。ASIAN KUNG-FU GENERASTION奇跡のヒットソング、リライト」と同じくだりをやりました笑。今回も間奏部分で荒れ狂う伊地知さんがとっても素敵だったんですが、そこからふと視線を外すとエアドラムやってる建さんがいてかわいかったです。





23.ループ&ループ



会場全体が明るくなってみんなが飛び跳ねて、踊って、拳を突き上げているのが見えてこの上なく楽しかった。ステージを見ればメンバーさんたちも笑っているのがわかって、この日何度目かの「生きてて良かったー!」な気分がこみ上げてきました。





24.アネモネの咲く春に



嘲笑しているような歌詞ではあるんだけれど、演奏は「まだ終わりじゃない、ここからだ」とでも言っているような力強さでした。『いつかまた君と出会う日を願う』ってところではきっと多くの人が同じ気持ちになっていたことと思います。





25.東京LIFE



ダブルアンコール1曲目。岩崎愛ちゃん、後藤、伊地知さんの3人でやってくれました。ストーリーのある歌詞に感情を込めて歌っていて、自分の曲に愛を持っているんだなあというのが3階まで真っ直ぐに伝わってきました。





26.遥か彼方



今度はアジカンメンバー4人で登場。山田さんの山田さんによる山田さんのための選曲でしたね。大股開きでベースを弾く姿、相変わらずいかしてるっす!





27.今を生きて



2月20日発売の新曲。『イエイ!イエイ!』なんてかけ声みたいなのも(たぶん)あって、明るい印象の曲です。発売が待ち遠しいです。関連して、最近『横道世之介』を読みましたが、肩の力を抜いて読める柔らかい雰囲気のある小説でした。映画も2月23日公開だそうです。









本当に素敵なライブでした。アジカンの皆さんもサポートメンバーの皆さんも、最高の時間をありがとうございました。


2012年は自分が思っていた以上にアジカンが大すきだったんだと気付かされた年でもありました笑。今までより曲に深入りするようになり、最近ではどの曲を聴いても感動したりしていて、自分自身に少し戸惑っています。2013年もアジカンの活躍をたくさん見れることを願うばかりです。



ここまで読んでいただき、ありがとうございました。







コメント、拍手、ありがとうございました!追記にてお返事です。