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謹賀新年!

本年もよろしくお願いいたします。

…ということで、最近のマイブーム、お風呂に関する小話。
お風呂っていうか温泉です。
温泉行きたい。

長編ヒロイン

* * * *

風呂上がりのほてった体に脱衣所の空気は心地よかった。

小さな扇風機がまわす空気にほうと息を吐きながら、濡れた髪をタオルに包む。

肩こりや、疲労、腰痛だけでなく乾燥した肌をもっちりさせるうるおい成分もあると聞いた効果に、
肌に残る湯を伸ばしながら着替えに手を伸ばした。

……?」

籠に入っていた着替え、さらさらとした生地の感覚にルイは首を傾げる。

濃紺の生地に山吹色の小花が散ったそれはこの宿の仲居さんがお勧めですと笑顔で差し出してきたものだ。

蘇芳色の帯と一緒に並ぶそれにしばらく見入っていたルイだったが、あいにく彼女の手が伸びたのは、部屋着として普段きている服――いわくスウェットだった。


……なんでそうなるんだ」
お風呂、どうぞ」


ふすまを開けて視界に入ったのはクロロの呆れたような視線。

その手にはいつもの書物はなく、自分が湯をもらっている間に頼んだのであろう酒。

窓いっぱいに広がる雪景色を肴に一杯やっていたというところか。

買い出しに行ったルイが福引で温泉旅行のペア券を当てたのは12月の頭のこと。

日本と言う小さな島国のことをルイは知らなかったのだが、クロロはその行き先にいたく喜んでせっかくだから年明けをそこで迎えようという話になったのだ。

ルイからしたら温泉も日本も初めてのこと。

ノブナガやマチに似た服装の従業員――仲居さんということも初めて知った――に目を丸くしたものだが、大きな風呂に他人と入るということに一番目を丸くした。

同時にそれが自分には不可能なのだということに気づき顔を曇らしたが、クロロはそこまでよんでいたらしく、部屋には備え付けの温泉があった。

二人、三人は入れる湯船に眼下に広がる雪景色。

感動のあまりしばらく茫然としていたことはクロロには言えない。

ほてった顔を手で仰ぎながらクロロの座す席の向かいに座る。

なんでそうなるんだ――という言葉は無視して備え付けの冷蔵庫から水を取り出した。

風情も何もない格好だということは自分でもわかってる。

水を飲んで、クロロを真似るように窓の外を眺める素知らぬ顔のルイに諦めたのか、クロロも風呂へ向かった。

仲居さんの愛らしい格好に憧れたといえば憧れたが、着方もわからない。

部屋の隅に置かれた浴衣に目をやって、ルイは溜息をつく。

首をさらすということがルイには到底できないことだった。

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ハンタ小話

クロロの寝こみを襲うお話。

ヒロインは一周年お題夢ヒロインです。



* * * * * * * * * *

 

久しぶりのお休みに家のこまごまとしたことを片づけて、ふと振り向いた先にはクロロが眠っていた。

 

「‥‥」

 

(人が一生懸命働いていたのに自分は一人夢の中ですか)

 

思いながら洗濯物の山が入ったかごを置くとカノンはどんどんと足音を立てて眠るクロロのもとに歩み寄った。

 

しかしソファに沈むクロロが目を覚ます様子はなく。

 

もう、とため息をついてソファに肘をついて座り込んだ。

 

夏の厳しい日差しもおさまり、窓から入り込むのは穏やかな風。

 

風に揺れるカーテンからクロロに目を移せば、風や日差しに負けないほどの穏やかな寝顔。

 

ものすごく気持ちよさそうに眠っているクロロを観察する。

 

 

風に揺れる前髪に隠された額の十字。

あの強い眼差しを覆うまぶた。

すっと通った鼻の下にはすやすやと寝息をたてている唇。

 

薄く色づいた唇は少し開いていて、白い歯もちらりと見える。

 

 

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SS

長編ヒロインでクロロ×ヒロイン+イルミ。
ヒロイン名はデフォルトの名前でいってます。

ヤマなしオチなしイミなし。

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リハビリ L話 ※オチなし

同一ヒロインさんでL夢っぽい話。

文章書くの久し振りであいかわらすグダグダです。

なぜL話かというと単にパソコンのブックマークを整理していたら素敵デスノサイト様に触発されたからです。

それだけです。
単純!


* * *

 

「見てL!あれ、Lに似てる」

 

久しぶりに会った養い子――実際にはもう子どもという歳ではないのだが、Lには子どもも大人もあまり分別ができていない――は静寂に包まれた車内から身を乗り出すように外を眺めていた。

 

その視線の先にあるのはパンダをモチーフにしたいわくゆるキャラと呼ばれるもの。

 

「‥‥私はパンダではありません」

 

親指についた甘い生クリームを舐めとりながらLは反論する。

 

今日の昼食はこの国でも有名な洋菓子店でワタリが取り寄せたモンブランだった。

栗の香りが鼻腔をくすぐる一品だ。

 

「知ってます!ああでもあれ、本当にLみたい…」

 

自身の皿にのったケーキには目もくれず、少女はただ外を眺めていた。

 

「‥‥」


無理もないのかもしれない。

 

キラ事件に手をつけてからこっち、少女にはずっと屋内にいてもらっていた。

 

自分と違い、ガーデニングというなんとも大人びた趣味を持つこの少女はまだまだ年頃の女の子なのだ。

ショッピングやおしゃれに興味があるのも頷ける。

 

と、先日ワタリが言っていたことをLは思い出していた。

 

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