君が言った言葉は
今でも耳に残る

さぁ、一緒に行こうか





おんなのこと目深帽子は双子である
見た目からしてもう歳がとても離れているようだが、それには訳があって

目深帽子は周りの人を無くし、淋しくなったおんなのこを心配していた
そんな中、おんなのこはいきなりの事故で左目を怪我し、見えなくなってしまう
おんなのこが傷付いてしまい、守れなかった悔しさが募る目深帽子

そのとき、目深帽子は思った
「早く大人になれば、おんなのこを守ってあげられる」、と
その気持ちは強くなっていき、目深帽子の体の時の流れは早くなり、早く成長もした

その反対に、おんなのこは大人になりたくなかった
大人になるにつれ、人と離れる機会が増えると考えていたからだ
目深帽子と離れることになるのだったら大人にならなくてもいい
おんなのこの成長は止まってしまった

しかし、その矛盾がまた不幸を生んで
その二人の思いは世間にとっては気味の悪いもので
また二人は世間から孤立してしまい

最終的に選んだ道は心中だった

二人は淋しくはなかった
たとえ違う外見でも、自分たちは双子
必ずつながっている
一緒に墜ちても、また出会えることを信じて

二人は世界に別れを告げた

そのあと、おんなのこは猫に生まれ変わった
目深帽子はその猫に憑く霊になっていた
また気味の悪いものになってしまったと思ったが、また出会えたから幸せだった
二人はまた、仲良く街をさまようのです

そのあと、とても優しいお坊さんに拾われることになる



【目深帽子とおんなのこ】