遙かなる時空の中で6〜幻燈ロンド〜「萩尾 九段」



●萩尾 九段/バギオ クダン(cv四反田マイケルさん)
心優しい星の一族。神子を守るものとして、帝都を守るものとして、小さい頃からそのためだけに勤めてきた。穏やかで古風な喋り方をし、浮世離れしている。







〜ネタバレ〜
星の一族として、神子たちと共に帝都の終焉を免れたことに一番喜んでいるのが九段であった。幼い頃からずっとお役目のために生きてきた彼は友達もできずに修業ばかりであったが、すれることなく純粋に優しい人物として育っており、平和が訪れると更にこれからの平和を願えるようなステキな人だった。
しかしそんな平和も続かず、帝都に八葉が選ばれた。星の一族でありながら八葉に選ばれた九段は更に気を引きしめなければと、裏で一人努力をしていた。普段は幼い印象で抜けているところがある彼だが人一倍努力し、人の事を思えるその姿を見た主人公は彼を支えたいと思えた。
甘味が大好きな九段は東京に来たら行きたいところが沢山あり、パーラーやミルクホウルなどが気になっていた。それに気づいていた主人公は日頃気を張り詰める九段を何度か誘い、二人は楽しいひと時を過ごしていた。友達というものを知らない九段は食べ物を二人で分け合う「わけっこ」を気に入り、二人で分かち合うと尚更楽しい事を知った。
そんな日々を過ごし、二人の間には前よりもっと更に信頼が生まれていたが、それと同時に九段の胸はおかしかった。主人公が大切だと思う気持ちが増え、他の男と一緒にいると嫌な気持ちが生まれ、触れれば鼓動は速くなった。その現象がなんなのか分からず邪念を振り払わなければならないと陰陽師の勉強に更に熱を入れていたが、主人公はそんな九段に無理して欲しくなく、心配していた。
しかし九段の日々の修行の中で、あの藤堂が星の一族であることに気づいてしまった九段。心優しい九段は、藤堂の嫌な言い回しにも負けず、むしろ彼は一族であり仲間であるから、何に悩んでいるのかは知らないが力になりたいとまで思っていた。しかし心配をよそに藤堂は何やらとても非道な事をしようとしていることに気づいた九段は、星の一族のもつ能力の1つ「夢見」を行うことにする。夢見とは未来を予知する力だった。すると藤堂の未来は破滅した世界であり、そこには藤堂と萬が立ち尽くし未来の黒龍がいる景色が見えた。そのことから藤堂は未来から来た人物だと予想し、今から起こることを一人未然に防ぐことに決意する。
その後二人は淡い恋心にお互いが気づき、自然な流れで恋人同士になる。
そして運命の日、藤堂は計画通り大正の帝都を破滅に向かわせるため開戦の開幕を進めようとするが、それは九段の早い行動により止められることになった。ロンドで操る幻燈機をいち早く見つけ、ダリウスと秋兵を救い、そして主人公を藤堂から取り戻すことを一人で先回りしやってのけたのだ。その行動に驚く藤堂に対し、真実を話してほしいという九段。計画が失敗に終わりしょうがなく未来のことを口にする藤堂だったが、それを聞いた九段は「それならば我が未来へ行って、藤堂の世界を救う」と言い出した。突拍子も無い言葉に驚く藤堂を尻目に、九段は未来の黒龍へその話を持ちかける。自分を未来に連れてってほしいと。自分たちの世界だけじゃなく、自分の子孫である藤堂たちの世界も救いたい、だって自分たちは仲間なんだから。そういう九段は誰よりも頼りになり、強く輝く星の一族そのものであった。
胸を打たれたのは藤堂や萬だけではなく黒龍にも響いたようで、黒龍は未来へと連れて行く約束をしてくれる。そこに一緒にいた村雨と主人公と共に九段と藤堂と萬は未来へと飛ぶ。
飛んだ先は爆撃が落ちた直後の東京。瓦礫でぐちゃぐちゃになり、嫌な空気で誰もいないその場はこのままではもう終わりだった。しかし九段はめげずに龍神の力が消えているからいけないのだと、それならば消滅してしまった白龍をまた作ればいいと言い出した。そのためにはまずはこの世界の浄化をしなければならないと、主人公の力で招霊を行い、そして八葉がいないからいけないと式神を使い八葉を作り始めた。そして皆の力を合わせて皆で色々な場所をめぐり浄化を行い続ければ一年後には白龍が生まれるという。
そんな大層なことを簡単にやってのける九段に皆唖然とするが、本人はケロッとしておりそんなことよりも一年もこんな場所に女の子である主人公を閉じ込めることになってしまうことが一番悲しいと申し訳なさそうに話す。そんな九段が心底大好きになっている主人公は、浄化の花が舞う中で抱き合った。
エンドロールの後、未来に白龍が生まれたため、藤堂たちに任せて大正に戻ってきた3人。帝都も平和になったので九段は主人公を両親に会わせる
ために二人で電車に乗る。婚約をしたことを報告するために緊張する主人公の手を優しく握り生涯守り抜くと約束してくれて終わる。

(遙かなる時空の中で6〜幻燈ロンド〜)



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