アルコールを飛ばしたホットワインに、レモンを数滴。

香り付けにはシナモンを。

お好みで砂糖

「何杯いれる?」

3杯

と、言いたいとこだけど我慢する。

きっと、甘すぎない?って大人は言う。

「2杯で」

これが大人と子どもの違い?

シナモンの強い香りは、すこし苦手。


目を閉じて、

お昼にした撮影を思い出す。


あれは、わたしには大きすぎる衝撃だった。

目の毒、言葉は誘惑、物語は残酷で甘い

鹿島先輩は、持っているすべてが特別なんだ

無色透明のお伽噺

紛れもないフェアリーテイル

少ないわたしの自信を、きれいにぽっきり折ってくれた。


「目を閉じて、」

中身はもやもやと熱が籠っている

「願い事を」

それは自分にする約束



「潮は、表情が冷たい。それなのに、目だけはぎらぎらしてるんだ。」

「意外と気性は荒くて、ずる賢い」

「自分をもっと知りなさい」

わたしに足りないのは、なんだろう?