食道がんのステージ(病期)は、がんが食道の壁のどの層まで進んでいるか、またリンパ節への転移や他の臓器への転移があるかによって分類されています。

また、欧米を中心とした国際的な分類であるUICCの「TNM病期分類」も使われています。

日本と欧米の分類には一部違いがあります。

ちなみに、UICCとは、がん克服のため国際的に連帯し運動する民間組織のことです。

日本でのステージ分類は、症状が軽い方から 0期〜W期(Wa期、Wb期)の段階があります。

それでは、食道がんのステージ分類を見ていきましょう。

▼日本での食道がんのステージ(病期)分類


・ステージ0期 -

がんが粘膜にとどまっていて、リンパ節、他の臓器、胸膜(きょうまく)、腹膜(ふくまく)にガンがない状態。

早期がんです。


・ステージT期 -

がんが粘膜にとどまっているが、近くのリンパ節に転移がある状態。

もしくは、粘膜下層までがんが進んでいるが、リンパ節、他の臓器、胸膜、腹膜にがんがない状態。


・ステージU期 -

がんが筋層を越えて、食道の壁の外に少しだけガンが出ている状態。

もしくは食道のがんの近いところのリンパ節のみにガンがある状態。

そして臓器、胸膜、腹膜にがんがない場合。


・ステージV期 -

がんが食道の外に出ているときに、食道の壁にそってあるリンパ節、または食道のがんから少し離れたリンパ節にガンがあり、他の臓器、胸膜、腹膜にがんがない状態。


・ステージW期 -

がんが食道の周りの臓器にまで進んでいるか、ガンから遠いリンパ節にがんがあるとき、もしくは他の臓器、胸膜、腹膜にがんがある場合。