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とりあえず

文章にもならないヤツはこっちで

タイトルなし

 
 出会ってからずっと、毎年決まった日にシズちゃんから送られてくるものがある。ハッピー・デス・デイと書かれたチョコプレートが乗っている、苺のショートケーキ。
 
「悪趣味ね。」

タイトルなし

 富士青木ヶ原樹海――鬱蒼と生い茂る木々の中、一人の青年が歩いている。遊歩道から外れた、道とも言えない木々の間を迷いなく進む彼はこの場所ではとても異様にうつった。髪は金色に染められ、長身にはバーテン服。何より強い意志を持つ目は、いわゆる「自殺の名所」であるこの森には似合わないものだ。
 
「ちっ、新羅のヤロォこんな所に居つきやがって。」
 
 低い声で彼がつぶやく。どうやら人に会うために森を進んでいるようだ。
 しかし新羅、とよばれた人物。彼の口振りではまるでここに住んでいるようだ。この青木ヶ原樹海に、しかも正規のルートから外れたこんな森の奥に人が生活するなど、普通の人間では理解できない。いったいどういうことなのか――
 
「っと。ここだな。」
 
 不意に彼が立ち止まった。どうやらここが目的の場所らしい。
 だが彼が視線をおくる先には、何の変哲もない木々が生い茂るだけだ。
 
「ふん、セルティの催眠能力(ヒュプノ)で隠してはいるが、こっちだって伊達に80年超能力者(エスパー)やってるわけじゃねぇんだ。
 触れば――。」
 
 青年は何もない空間に手をのばした。
 
「一発でわかる。」
 
 その瞬間、目の前に太い丸太を組み上げたログハウスが表れた。
 
「あいつが動きだしたんだ。もう1人…いや、2人で隠遁決め込めるような状態じゃあねぇからな。」
 
 彼はそう言いながらドアノブに手を掛ける。
 
「なあ、新羅。」
 
 何の抵抗もなく開くドアの向こうには、白衣と眼鏡を身につけた青年がいた。
 
「やあ、静雄。四半世紀ぶりかい?
 元気そうだね。セルティには外に出てもらってるから、とりあえず上がりなよ。」
 
 奥に見えるリビングテーブルにはティーカップが二つ。まるでバーテン服の青年の来訪がわかっていたかのようだ。
 
「用件はわかるな。」
 
 白衣の青年――新羅の言葉を無視し、静雄とよばれた青年は確認のための問い掛けをする。
 
「ああ、君が来たということは奴が…折原臨也が動いたということだろうね。
 簡単に言えば力を貸せってところかな?」
 
「分かってるなら話ははえぇ。一緒に来てもらえるな?」
 
 静雄は鋭い目付きで新羅をにらむ。しかし新羅は怯むことなくその瞳に目を合わせ、口を開いた。
 
「イヤだね。」
 
 新羅がそう答えたとたん、玄関ホールの空気が凍てついた。
 
「僕は、僕等はもう誰かと戦争する気はまったくないんだ。」
 
「俺だってそうだ。そう思ったからB.A.B.E.L.をつくった。」
 
「でも臨也は普通人(ノーマル)や…邪魔をする君たちと戦争するつもりだろ?
 君に協力すれば、必ず臨也は僕やセルティも敵とみなすだろう。
 僕達は巻き込まれるのはごめんだ。」
 
 そういうと新羅は静雄を招くような身振りをし、まあお茶でも飲んでと玄関から微動だにしない静雄に話し掛ける。
 しかし静雄はさらに表情を厳しくした。
 
「協力しねぇなら、超法規的手段をとってもいいんだ。」
 
 超法規的手段、その言葉に新羅が反応したのか、今まで温和だった新羅の顔から表情が消えた。
 静雄はハァと息をつきさらに言葉を重ねる。
 
「俺の誘いを断っても、どのみち臨也はお前を巻き込むさ。」

タイトルなし

 
「やってくれたね」
 逆光でよく見えないが、おそらく目の前の男は眉を寄せた余裕のない表情を浮かべているのだろう。
 カツ、カツ、と男が階段を下る。踊り場にいる俺からもようやく顔を確認できた。やはり珍しい顔をしている。
 それがなんだか愉快で、思わず笑ってしまった。
 男――臨也はそれが不愉快だったのだろう。さらに表情を険しくした。
「君が珍しく俺を頼ってきてくれたと思ったらさ、俺、結構頑張っちゃったんだよ?
 それが気に入らなかったらしい。」
 ズイッと踊り場までおりた臨也は俺の顔を覗き込んだ。
「ひっでー顔。」
「この2日間寝てないからね。」
 この2日間、奴は常に自分を監視する存在を感じていたはずだ。何処にいても何をしても感じる視線。何かが集団で蠢く気配。
「俺だったら耐えられねー。」
 ガンと、臨也が俺の顔の真横にナイフを突き立てた。だいぶまいっているようだ。
「ねえ、シズちゃん。」
 なんだ?とかわいそうだから出来るだけやさしい声で尋ねてやる。
「俺は

 呪われたのかい?」

 

      **
 
 事の始まりは俺が受けた一件の依頼だ。
 小さい頃から他人には見えない、いわゆる「幽霊」というやつが見えた。奴らの口元を見れば、何が言いたいのかもわかってしまう。
 そのことをだいぶ前に――中学生の頃、慕っていた先輩にポロリとこぼした事がある。不気味がられると思い慌てた俺とは対照的に、先輩は笑って「なら将来は口寄屋で食っていけるべ」といった。
 何で口寄屋なんてものを先輩が知っていたのかはわからない。ただその言葉がなかったら、俺は口寄屋の存在すら一生知らずにいただろう。
 おかげで現在では、この業界でそれなりに有名ななってしまった。
 今回はそんな俺の名前をどこぞできいたのだろう。珍しく個人からの依頼だった。
 恋人に一方的にフラれ、自棄酒をした帰りに偶然占い屋に入った。そこで失恋について相談したところ、占い師が呪いをかけてやろうという。酔った勢いで頼んだが、次の日に占い師からもらった契約書を見て驚いた。
 そこには法外な金額の請求と、呪いをかけるためには自分が自殺しなければならないと書いてある。馬鹿馬鹿しいと無視したが、それから誰かの気配を常に感じるようになり、恐くなって占い師を探したが見つからない。
 気配はよりはっきりとしたものになり、いよいよと思ったとき俺の話をきいたそうだ。これは幸いと、俺に占い師を探して呪いをキャンセルしてほしいと依頼してきた。
 しかしその気配の原因は間違いなく恨み廻向師だ。恨み廻向師に進んでかかわるような口寄屋はまずいない。業界のある種タブーともなっている。
 例にならい俺も断ろうと思ったが、ふとある考えが浮かんだ。多少危険ではあるが、成功したなら面白いことになるだろう。
 俺はその依頼を受けることにした。
 
 
      **
 
「いいや、呪われてなんかいねえよ。」
 自分でも驚くほど優しい声がでた。
「呪われてない…?こんな状態になってるのに?」
「ああ、呪われてたらもう死んでる。」
 呪われてはいない。確かにその通り、呪われてたらもう死んでいる。なにより呪うには死体が足りない。
 しかし恨み廻向師は自分のことをかぎ回る情報屋が、たいそう気に入らなかったらしい。そのため臨也は依頼者と同じ目にあっているのだ。
「いいか、臨也。
 おまえは呪われてなんかいない。」
「呪われて…ない。」
 そう呟き、ふらふらと臨也は後退る。
「」

タイトルなし

甘楽:だいぶ前に不動産関係の友達に頼まれて、事故物件を借りることになったんですよ。
 
田中太郎:事故物件ってなにかでるとか、そうゆう部屋のことですか?
 
甘楽:いやいや。自殺とか、強盗とか、そうゆう事件が起きた部屋のことです。
こうゆう部屋って、一回人が入っちゃえば、つぎ借りる人に事件があったって説明しなくてもよくなるんですよ。
つまり洗浄を頼まれたんです。お礼もくれるっていうのでwww
 
田中太郎:へえ。
やっぱりなにかでたんですか?
 
甘楽:でました
出たっていうより、借りたその日にバタバタって足音とラップ音!!
びっくりですよ!
 
田中太郎:え、本当ですか!?
本当ならかなりこわいですね。
 
甘楽:こわかったですよー。
管理人さんがやってくれたのか、盛り塩が部屋の四隅においてあったんですけど、みてみると溶けてるし…。
 
田中太郎:え…なんですかそれ本物じゃないですか…
 
甘楽:もーあんまり怖かったんで、仲良くないけど霊感のあるこ呼んだんですよ。
 
田中太郎:甘楽さん顔広いですね!霊感のある友人とか…
 
甘楽:友達ではないですwww
で、そのこが部屋にあがって最初に何ていったと思います?
 
田中太郎:…いる、みたいな?
 
甘楽:「何で閉じ込めてんの?」
です。
 
田中太郎:え、どういうことですか?
 
甘楽:そのこがいうには、部屋のなかに盛り塩をしてあるのがいけなかったそうです。
 
田中太郎:え?でもお祓いとかでも塩って使うんじゃないんですか?
 
甘楽:なんでも、四隅に塩を盛るのは悪いものを入れないためで、中にいる状態で塩を盛っちゃうと閉じ込めちゃうみたいです…。
だから出ようと必死に抵抗して、塩が溶けちゃったみたいで…
甘楽ちゃん、びっくりしました…
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