朝日新聞、読売新聞の記事を見てみると、まず朝日新聞の方は〜割という表記とパーセンテージ表記を併用しているが、読売新聞の方は世論調査の結果を細かくパーセンテージで表記している。また読売新聞は前年との比も記載しており、数値的には非常に解りやすくまた新聞社側の主観があまり含まれない客観的な記事という印象だ。対して朝日新聞は、世論調査の結果を踏まえた自社の意見を踏まえた記事を展開している。大学教授など専門家の意見を右上の一番目に入る位置に書いているのも、世論調査の結果そのものよりもそこから読み取れる考察を重視している現れではないだろうか。主観が含まれ過ぎる記事の書き方になってしまうと新聞としては問題があるが、私個人としては朝日新聞の記事の書き方はとても読みやすいと感じた。
読売新聞の記事から受ける印象は、確かに正しい報告なのだろうがまるで箇条書きで淡々としているようで、のめり込んで読むような文章ではない。しかし円グラフなども多用されていてとても見易いところも本当に報告書のような印象で、世論調査のリテラシーの面から見るととても理にかなった記事ではある。世論調査の質問内容についてもニ択やはい、いいえで答えるような質問ではなく複数から選択する方式という点も、正確に国民の意見を聞き取るのに相応しいのではないだろうか。
朝日新聞の世論調査の質問はニ択や三択が多く、複数から選び出すような質問が多いという印象を受けた。しかもわかりきったような質問もあり朝日新聞社の意図が私には読めない。しかし記事の内容が面白いのも確かである。事務的な報告ではなく何かしかの意思や意図が読み取れてしまうような文章の方が親しみやすく読みやすい。リテラシーの面から見ると「公正中立な立場からの報道」の点では問題があるように感じられるが個人的には、一般人の私の目から見ると公正中立な立場からの報道はNHKを見れば十分であり、個々人の意見が隠れ見えてくる方が面白い。

世論調査のリテラシー的に機械的に見て考えると、どう考えても読売新聞の方が相応しい。しかし朝日新聞は朝日新聞でこのスタンスを貫いて欲しいとも考える。