スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

怪物


初めは無関心な筈だったんだ。
ちょっと綺麗な玩具を見つけたと思ってたんだ。

男慣れもしてなさそうだったから、だから。

それが、ちょっと会わない間に、
俺が食われる方に回るだなんて思わないじゃないか。

混乱と、嫉妬と、快楽と混ざりあって相も変わらず頭がどうにかなりそう

開いた隙間がお前の顔で埋め尽くされていく感覚。

お前は俺のせいだと言うけど、こんな怪物を育てた覚えはない。

ignition


目の前がチカチカする。

泳ぐ海月を見つめながら放たれた一言に、ショックを受けたんだ。

罪悪感はない、なんて言ったけど。
そんなの嘘だって俺が一番わかってる。
でも、お前は素直だからそのまま受けとるんだ。

目眩と動悸、息切れに吐き気。

自覚を始めると恐ろしい早さで俺を蝕んでいく。

心はお前との未来を望むけど、現実がそれを許さない。
だから、俺はお前と過去の話しか出来ないんだ。
思い出話しか出来ない奴と、会いたいなんて思わないだろう。

もう、会えない。会わない。
そう決めたはずなのに。

再び火が点いてしまった。

きっとまたしばらくの間、俺だけがジリジリと焦がれ続ける羽目になる。

わかりきっているのに、止められない。
前の記事へ 次の記事へ