DAY DREAM

期待するのをやめたら、ぐっと生きやすくなってきた。

自分に余裕のある時だけ優しくする。

言い合いになりそうになったらその場から離れる。

未来のことはある程度最悪を予想して準備しておく。

とりあえずは金を増やしたいなぁ…FXとか始めてみよーかなぁ。

相手のことを考えたり思いやるということを人生の中で大切にしてきた。
ただ、それを最も注いできたであろう相手はそれを理解出来ていない。

ふと、自分が優しくしたいと思っていたことは結局は押し付けなのだと至る。
優しくするとは自己満足の世界だったのだなぁと。

それと同時に相手にも同じようにしてよと求めていたのだと。

なんだか悲しかった。

俺はお前と同じものを見ているつもりになっていただけなんだなぁ。
ベクトルが違うし、一生交わらないんだってさ。

話としてはわかったけどなんだか寂しい。

でも、寂しいと言ってもそれを汲み取ることは出来ないんだろう。

人はどこまで行っても孤独だ。

きっと結婚しても子供が出来ても。

自分以外は自分じゃないのだ。


ただ折角だから相手を思いやる気持ちだけは大事にしたい。
少し変わらなきゃと思う。ただ芯は変わらずに。

なんだかもう全然噛み合わない。
俺がお前のことを思う半分でも俺を思ってくれたら、なんて、贅沢な悩みなんだろうか。
そう言ってもきっとお前は頼んでないとか言うんだろうなぁ。

凄いよなぁ…もう10年お前に振り回されて来たけど、ここ最近の振り回されっぱなしはどういうことだろう。
俺が悪かったのか？ ちょっと病みそう。お前はちっとも変わらない。ただ受け入れ続けて来た俺が悪かったのか…。

人を傷つけることをなんとも思っちゃいねぇ。口に出す前に考えればいいのにといつも思う。
俺も人間だから5回に1回位はまともに食らっちまう…。
久々だ死にたくなったのは。

なーんて…今宵も陳腐でチープ。

映画はほのぼのと観れた。ドライブ中の会話も弾んだし楽しかった。
ホテルランチも大変美味しくて、奢ってもらってこれが誕生日プレゼントってことでと言われた。
割り切った付き合いだし、まあそんなものかと思いながら。
ホテルに行ってしばしいちゃこらして帰りはご丁寧に送っていただき、車のドアに手を掛けたら。

「カイくん、ちょっと待って」

はい誕生日プレゼントと渡されたのは金箔入りのスパークリングワイン！
俺は感動を通り越してキレそうになったね。
はぁ？格好良すぎか！！

俺は別にこの人の恋人ではない。少し長い間そういう関係なだけ。
そんな相手に、一度落胆（？）させておいてからの別れ際のアゲテクニック！
最早恐怖すら感じる…しばらくは距離を置こうと思った。ハマりそうで心底怖いから…。

映画からのレストランブッフェ…予約取ってくれるとか…。俺こんなエスコートらしいエスコート初めてなんすけど！

高級国産車乗り回すわ、ベッドの中では変態紳士だわ…なんなんだお前は！ちょっと会わない間にどんだけレベルアップしたんだ！？
そんでそんなお前を振る奴ってどんな奴だよーわけわからん！

あれか？釣った魚に餌はやらないタイプ？
うわー気をつけよう。

けどアレなぁ…浮かれきってる俺は本当どうしようもねぇ。毎度毎度何回これが最後って言えば気がすむんだ？ もう何も言わない方がいいのか？