尾身会長の仮説は正しいのか?「夜の街や飲食が感染拡大の原因」

2021年5月2日新着情報

緊急事態宣言やまん防など日本の社会的距離政策の中心は「飲食店への営業制限」。

そしてその根拠は、尾身会長の理論「夜の街や飲食から感染が社会に拡がっていく」によるもの。しかし、それは本当だろうか?

そもそも、新規感染者の発生源として、飲食店は実は主要なものではない。少なくとも主要なものとするにつき何の根拠もないのだ。

とてつもなく情けないことに、厚労省は、クラスター別の発生件数やそれによる陽性者数を掴んでいない。長妻議員や私の問い合わせにも、報道ベースでの発生件数しか答えられていない。

その理由は、厚労省が自治体からの報告に頼り切り、任せきりなので、自治体がそのデータを掴んでいなければ厚労省もわからない。そんな状態がもう1年以上も続いているからだ。

そして、肝心の自治体はそのデータを把握していない。

東京都でさえ、
「東京都ではクラスターについての統計はとっていない。施設などでまとまった人数の感染が確認されたときにはマスコミ発表の際にクラスター発生ということは伝えるがそれをデータとしてまとめてはいない」
のだ(東京都福祉保健局 感染症対策部 回答)

例外として、情報公開が徹底している大阪府は詳細なデータを公表しているが、それによればクラスター別の発生件数において飲食店は小口の発生源に過ぎない。