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140文字小説(2013年度版A)

話題:140文字小説に挑戦!という訳で去年の140文字小説を。



 その携帯は街灯に照らされ転がっていたけれど、ひっそりと存在感を主張していた。〜見つけて…気付いて…触って…〜。導かれたように手に取ると、ねっとりと何かが…。それを放り捨てるように渡すと顔色を変えた彼は、低い声でゆっくりと話した。これ、ケチャップじゃない?

10/26


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 淋しい時、大切な人と喧嘩した時、一人になりたい時。一緒だったから頑張れたのに引っ越しと同時に離れ、いつしか忘れていた。久しぶりと聞いて振り向くと見知らぬ学生が人懐っこく話しかけてくる姿が、初恋の彼の名前を聞いてもらったハルニレに似ていたなんて。時を越えたの?

10/31


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 用事を済ませ家へと歩いていたその時、人気のない野原で草を踏み刀を抜く音が聞こえ、瞬時に屈む。勢い付いた相手は転びその拍子に足を切り、捨て台詞を残しその場を去った。立って歩き始めた彼の事を誰もが強運の主と呼び、運を分けて貰おうと訪れる者は後を絶たないという。

11/11


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 吹雪…と呟いた彼女は、泊まれる旅館をと細い声で聞く。そしてその言葉とは裏腹に悲しい顔を見せ、溜め息を吐く。別荘には部屋があるから、泊まってはと勧めた時。祖母が大粒の涙を流し頭を左右に振ったのを見た彼女は、消えていた。その足下には真っ白な花、いや雪を残して。

11/29


 こんなの持って帰る予定じゃなかったのに。これって大切なもの抜かれるって聞いたし、何を食べるのかも知らない。だから帰ってって言ったのに…をくれって言われて頭にきて、拳を振り上げたら手を離せだって。つまり見えないはずの河童の腕を掴んでたのは、私だったのよね。


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 高2から付き合って10年が過ぎた頃、僕はある決意と共に店で品物を受け取り待ち合わせ場所の駅へ。街は雪で化粧されサンタが看板を持つ中、彼女を見つけて走る。目の前で涙を溢す彼女にポケットの箱を渡した時、頭の中に話し掛けてきたのは隣にいた無表情の死神だと気付いた。

12/09


 目を丸くして驚く彼女に、右手を差し出し微笑む。戸惑いながら笑顔を見せてくれた事に、想いは伝わったと感じた。誕生から20年が過ぎた今まで、ずっと側にいたいという願いは独自に開発されたタイムマシンにより叶えられた。それに耐えられる様に替えた体は、機械であっても。


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 暖炉の前、紅茶を飲みながら本を読んでいた時。窓の隙間には暗い夕焼。泣きそうな空は雲に覆われ様々な形に変わり、流れていく。それを眺めていた私の前には、許嫁の綺麗な首。だから我慢しなくていいと捉えると彼はすっと消え、と同時に吸血をしてなかった年月が思い出された。

12/10


 乗り遅れたバス、いつもと違う道。それだけの事で、何かが変化していく。そんな事を考えつつ珈琲を飲む私に、話しかける君。「ダメ」と言った後、言葉が通じた事に驚いた。黒い毛並みの君は、じっと私を見ている。話せたんだ。そう言うと君は、聖なる夜だからと呟いた。

12/24


※次のページには“5つのお題”から書いていますー!


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「思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車」谷瑞恵(集英社文庫)

 * 話題:今読んでる本


 今、読んでるのはシリーズの2で最初のを読んで面白かったので、迷わず2を購入。
 初めて見た時にその表紙とタイトルに惹かれ。裏表紙のあらすじを読んで興味を持ったのでした。


 だって〜寂れた商店街の片隅に佇む「おもいでの時 修理します」という不思議なプレートを飾った飯田時計店。〜というだけでも何だろうとわくわくして〜家族や恋人、大切な人との悲しい過去を修復できるとしたら?〜なんて読んでしまったら、気になって気になって。


 とにもかくにも物語がよくてあたたかくて、その飯田時計店へ行きたくなります!
 そして解説は吉川トリコΣ(・ω・ノ)ノ 目次も雰囲気があるので、未読の方はぜひ1からいかがですか♪


 そうそうコミックスもあるので小説は…な方やコミックスの方がいいという方は、時間のある時にでも手に取ってみて下さい( ´・∀・)ノ


 「思い出のとき修理します」漫画 山口いづみ(マーガレットコミックス)


140文字小説(2013年版)

 * 話題:140文字小説に挑戦!

 というお題からTwitterにて呟いていた140文字小説(ツイノベ)を載せます。
 たまに書いて呟いているんですが、最近はなかなか呟いてなかったり小説も書いていないので、残しておきたくて。


 ネタはあっても脳内で練って結末まで考えていても書けなかったり、ネタが思いつかなかったりで(泣)
 なのでこれは自分に渇を入れる為にもやる気を起こさせる為にも、載せておいた方がいいなと思いました(苦笑)


 一つの物語は短いので読みやすいと思います( ´・∀・)ノ


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お久しぶりです&読書記録

 * 話題:読書記録。


 久しぶり過ぎていつ更新しようかなと考えているうちに、気付いたらもう2014年Σ(゜Д゜V)キャー
 訪問してくださった方がいらっしゃったら、本当に申し訳ないですm(_ _)m


 それではなぜ更新できなかったかというと、Twitterを始めてからそちらで呟いているうちに、少しずつブログが更新できなくなってしまいました(ぅω;`)
 なのでこれからもブログをあまり更新できないかもしれないので、それでも何か読みたいとか気になる方はTwitterを覗いてみてくださると嬉しいです!


 アカウントはブログのHNと同じなので検索していただけると、見つかると思います( ´・∀・)ノ


 ところで去年の7月から12月までに読んだ本の事を残しておきたく、次のページに載せておきます!
 そして内田的にオススメの本には、わかるようにしました!


 そんな訳で本当に気まぐれな更新になるかもしれないですが、これからもよろしくお願いします!( ̄- ̄)ゞ


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草枕と最後の恋

話題:最近買った本より。


 昨日、久しぶりにゆっくり買い物に行けたので、書店と古本屋も寄って来たー(艸`*)
 でも単行本は見て来たのに書店で文庫本を見るのを忘れて、家に着いてからがっかり(泣)


 そんな私が買った本は……


*夏目漱石「草枕」(新潮文庫)
*伊坂幸太郎・石田衣良・白石一文・荻原浩・朝井リョウ・橋本紡・越谷オサム「最後の恋 MEN'S」(新潮文庫)


 の二冊。夏目漱石の小説はあまり読んだ事がなくて、アンソロジーは未読の作家を読む為に。
 


 さて、次からはあらすじがあるので遠慮したい方は注意して下さいませ。
















***


*夏目漱石「草枕」
 春の山路を登りつめた青年の画家は、やがてとある温泉場で才気溢れる女の那美と出会う。夏目漱石の初期の名作。


*伊坂幸太郎・石田衣良・白石一文・荻原浩・朝井リョウ・橋本紡・越谷オサム「最後の恋 MEN'S」
 男は、とっておきの恋ほど誰にも見せない。本当の恋のクライマックスは、自分の心だけが知っている。忘れられない、忘れたくない気持ちは、一人で大切にするものだと解っているから――。


***


 いつ読めるのかわからないけれど積ん読本が増えるのは嬉しい事で、楽しみが増えたとにこにこ(^-^)
 とりあえず今は神野剛志「あぼやん」(文春文庫)を読み終わるのを目標に、時間を見つけて黙々と。


 研修が終わってから日々時間に追われて疲れて、帰ると本を読む前に寝てしまう毎日(ノд・。`)
 そんな中で気付いたのは本を読む時間があるという事は、ゆとりの時間があるという事。


 自分の時間が持てる、起きていられる、気持ちが穏やか、本の事だけを考えていられるなどなど。
 だから読める時は一気に読みたいところだけど、他にもしたい事があったり行きたい所があったり。


 そんな中で本を読む時間が持って、様々な物語を体験できたら…… なんて思いながら日々を過ごしています(*´∇`*)


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