西加奈子氏でした。
ああー。
いい。
短編集だったけど。
いい。
氏の新作。原則文庫しか買わないわたしが何年か振りに単行本買った(多分桜庭一樹氏の『GOSIKC』シリーズ以来)。
どうしても文庫化まで待てなかった。
そして買ったら読まずにいられなかった。
途中まで読んでる作品があるにもかかわらず。
まあこんなことができたのは短編集だからだと思うけど。
さてさて、感想ですが。
最初の「燃やす」が良かったなあ。
すべて女性が主人公だというのもすごくいいんだけど、
すべてのおまじないをおじさんがくれるという枷もすごくよかった。
「燃やす」は、思春期の不安定な女の子と、おじさんの姿がすごく簡単に想像できて。
その描写もすごくよかった。
言葉を燃やすって、すごく切ない。
あとは「孫係」もよかった。
おじいちゃまかっこいい!
これは氏らしいなあと思ったわ〜。
おじいちゃまのスマートさが……
ぶりっ子って悪じゃないんだね。
まあわたしはぶりっ子ではないが。どちらかというと無愛想。
その意味では、「あねご」は切なかった。
あんなに無理しておどけなくても。
心が痛かった。
なんでこれ読んでた心を痛めるのか。
明るくは読めないんだよなあ。
自分を卑下した笑いって、わたし苦手。
うーん。
短編で作家の力量がわかるというけど、
氏はやっぱり直木賞作家だな。
えっと、引き続き麻耶雄嵩氏で『さよなら神様』読みます。
筏田かつら氏でした。
わー。
こういうのよ、こういうの!
こういうべったべたのが読みたかったの!
前巻を読んだときはそれはそれは憤っておりましたが、
それは偏に、一冊で完結させてくれなかったことに対してだけ、憤慨していたので。
内容においては別に文句はつけてない、つもりでした。
いやあ、ベタだなあ。
読んでて、あー、わたしならここはこうするな〜とか考えて、
しかしここまでベタだと逆に面白いなとか考えて。
なかなか楽しい時間でした。
ツンデレは好きではないけど。
だからえまちゃんも大して好きでもないけど。
ここなちゃんが好きかな。
もしくは後輩ちゃん。
なんか、少女マンガの世界だったな……
もうちょい、ラストは生々しかったけど笑。
いーなー青春!
でも高校生のまま付き合わないところは、そこらへんの貧困層を慮ってくれたからですかね!?
3ヶ月話さないで、そのあとのぎこちない会話とか、なんかリアルだったな。
たむちゃんが一番好きかも笑。
次は、麻耶雄嵩氏で『さよなら神様』読みます。
森博嗣先生でした!
ななな。
なるほど〜
海月くん……!
あのね、先生はキャラとか作らない方がいいのよ。
そのセンスは多分足りてらっしゃらないわ。
犀川先生と国枝先生と四季を作り上げた時点でもう時間止まってるから。
あとのキャラは、すべて置き換え。
置換というやつですね。
名前と立場を変えてるだけ。
海月くんは劣化犀川先生だし、
加部谷は劣化萌絵。
ラブちゃんは進化しこちゃんかしら。
そう考えると見事にはまっている。
要するに、キャラクタはワンパターン甚だしい。
それなのに面白いのは、
やっぱり内容だよね。
面白いんだもん。しかたないじゃんね?
しかし萌絵の指示語が「西之園」なのが気になる。
そして犀川先生もう萌絵に敷かれてんやん!
やめてよそんな犀川先生見たくない!
二人の関係が気になりすぎる。
なんやの。
でも犀川先生ちょっとだけでも出てきてくれて嬉しかった。
保呂草さんはほんといらない←
いくつやねんあんた。
シータについて、考えたらあかんのな。
ちょっと怖かったくらい。
ミステリはやっぱちょっと怖いのが面白いよね。
連続自殺とか、新しいなあ。
絶対教授が怪しいと踏んでたのに。
面白かった!
次は、筏田かつら氏で『君に恋をするなんて、ありえないはずだった そして、卒業』読みます。
中村七里氏でした。
うわあ。
おもしろ。
映像化されてるんだって観たい!
果たして美智留役は誰なの!
すごいヒロインだ。
冒頭がまたいい。
いきなりいじめ。
からの仕返し。
からの虐待。
わかってるんだけどね。
読めてるけど読まされる。
不思議な感覚。
てかジャケット怖すぎた←
帯であまり見てなかったけど、
女が笑ってるよ……
悪女でもかっこいい。
ニューヒロイン笑。
まさか最初の骨髄移植がそう関係してくるとは。
エコノミーってやつですか。
でも弘樹の気持ちも、佳恵の気持ちも、
わかるんだよなあ。
駄目な夫掴まされたのは自分のせいなのかね?
しかし一点だけ。
以下ネタバレあり。
↓
一家惨殺が起こったとき、
美智留はしょっぴかれてるはずだけど、
そのときはもちろん美智留だったわけで。
恭子になったのはいつ?
恭子は最後まで恭子だったのか?
だとしたら野々宮家に住んでいた恭子と美智留はどうなってた?
あれ、こんがらがってきたぞ。
こういうときはあれだ、
映像を観るぞ笑。
いやあ、いい衝動買いしたなあ。
次は森先生。『θは遊んでくれたよ』読みます。