窪田正孝が初めての刑務官役へ挑み、刑務所内部の“腐敗”を暴く社会派サスペンスドラマ『連続ドラマW ヒトヤノトゲ〜獄の棘〜』の放送が決定した。
原作は、社会派ミステリー作家・大門剛明の[獄の棘(KADOKAWA)]を映像化したもの。窪田君が演じるのは刑務官であった亡き父親と同じ職業に就いた新人刑務官・武島良太役。刑務所内の腐敗した刑務官たちや、ひと癖もふた癖もある受刑者たちと対峙しながらも、父の死の真相や刑務所の闇に迫る姿を描く。【獄〈ひとや〉の棘】とは、刑務所の塀に張り巡らされた鉄条網を表すが、この作品では“刑務所を腐敗させた棘”を示唆している。
本作は、閉ざされた世界である刑務所の“闇”へと迫る作品。「鍵のない牢がある」と噂される、北関東刑務所へ足をふみ入れた父親と同じ刑務官になった新人刑務官の武島良太(窪田正孝)。そこで目にしたのは、受刑者のいじめの黙認、所内での賭博など、思い描いていた刑務官の姿とは異なる現実。さらに、受刑者から刑務官だった父の“死”についてほのめかされる。そんなある日、法務省出身の名久井惣一(小澤征悦)が看守長として着任し、武島に腐敗した刑務所を一掃しようと、ある指示をする。
「鍵のない牢がある」という北関東刑務所で、「刑務所の闇」に翻弄される主人公・良太役を演じるのは窪田正孝。刑務所を舞台に、新人刑務官役に初挑戦する窪田君の制服姿をとらえた写真とポスタービジュアルが解禁された。
また、法務省のキャリア官僚出身の剛腕で冷徹な新任看守長・名久井惣一役に小澤征悦、受刑者に威圧感を与える副看守長・岩本康隆役に池田成志、主人公の教育係でもありながら清濁併せのむ食わせ者の看守部長・秋村繁晴役に萩原聖人、受刑者でありながら刑務所内で力を持つ、良太の父の秘密を知っているかような振る舞いをみせる暴力団の神宮組組長役に泉谷しげるといった実力派俳優陣がずらり。
監督は[愛を乞うひと][OUT]や、今年公開された岡田准一主演の映画[エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)]でもメガホンを取ったなどの平山秀幸。脚本は[金融腐蝕列島 [呪縛] ][誰も守ってくれない]などの鈴木智が執筆し、音楽は[八日目の蝉][ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判]の安川午朗が務めた。
▼窪田正孝コメント
ー出演が決まったときの感想
刑務所の中の刑務官という体験したことのない役柄なのでぜひ挑戦してみたいと思いました。
ー武島良太の印象や初めて刑務官を演じた感想
良太は普通の青年で欲があるわけでもなく流れるままに父と同職の刑務官になります。
もちろん彼自身は初めてで、僕も一緒にその空間の空気に触れて、芝居の中で体験していきました。
さまざまな人や事件によって醜さも優しさも厳しさも肌から感じた気がします。
ー視聴者へのメッセージ
良太の目線から見える世界の色がたくさんあると思います。
いいことも悪いことも必ず最後は自分に返ってくることを教えてくれる作品でもあると思います。
刑務所という高い壁の向こうで起きる物語をぜひご覧ください。
▼平山秀幸監督コメント
ー監督のオファーがあったときの気持ち
刑務所ものは映像の素材として昔からありました。「網走番外地」や「塀の中の懲りない面々」とか外国では「ショーシャンクの空に」とか。取り締まられる囚人たちにスポットを当てた作品が多かったようですが、今回は刑務官が主人公なのが新鮮でした。巨大な塀の中で、「犯罪」というくくりでない人間模様がやれたらと思いました。
ー撮影現場について
一番の魅力は久しぶりに撮影所で撮れるということでした。そこには映画作りの具体的な技術がありました。職人さんたちがいらっしゃいました。作品は人が作るものだということを改めて感じさせてくれました。
ー武島良太を演じた窪田正孝について
年代も違うし、初めは宇宙人かとも思いましたが……。撮影が進むにつれて、彼が持つ映画の「勘」の素晴らしさに目を見張りました。シーンの空気への溶け込み方や運動神経のすごいことなど。教えられたこともたくさんあります。間違いなく映画を背負って立つ俳優さんです。
▼原作・大門剛明コメント
ー「獄の棘」映像化が決まった際の気持ち、本作に期待すること
素直に驚きました。非常に男臭いというか、基本的に男だけの物語ですのでドラマ向きなのかな……と。
ですがその分、善と悪、愛情と憎悪といった人間心理を濃密に描いてくださるのではと今は思っています。
実際、撮影現場にお邪魔させてもらい、監督さん以下スタッフの皆さん、俳優さんたちの情熱に圧倒されるばかりでした。脚本も原作に縛られずに、面白さを追求されているようで、どうなるか非常に楽しみにしています。
ー視聴者へのメッセージ
撮影現場で最初に目に付いたのが、檻の前に引かれた緑色の線でした。原作にはこういう描写はなく、話によると実在する某刑務所をかなり忠実に再現しているとか。刑務官、囚人役の方もリアルに表現されていて、入れ墨姿の泉谷さんなど、本物の囚人にしか見えませんでした(失礼!)。「出所」という言葉も飛び交うなど撮影現場が一つの刑務所になっていた感じで、男ならではの濃く熱いドラマになると確信しています。
ご期待ください。
『連続ドラマW ヒトヤノトゲ〜獄の棘〜』は2017年3/19夜10時よりWOWOWプライムで放送スタート(全6話)※第1話無料放送