中島みゆきの名曲『糸』が菅田将暉と小松菜奈のW主演で2020年に映画化されることが、発表された。同曲に着想を得たストーリーで、平成元年生まれの男女が出逢い、別れ、そして平成の終わりに再びめぐり逢うまでの18年間を“生活者の視点から見た平成史の変遷”とともに、壮大な愛の物語として描く。二人は[ディストラクション・ベイビーズ;真利子哲也監督]、[溺れるナイフ;山戸結希監督]に続く3度目のタッグ。菅田君は高橋漣(たかはし・れん)、小松サンは園田葵(そのだ・あおい)に扮する。

13歳、初恋。2人は遠く引き離された。
21歳、再会。過ぎた時間は取り戻せなかった。
31歳、現在。もし、もういちどだけ、あなたとめぐり逢えたとしたら…。
人は奇跡のような確率で、誰かとめぐり逢っている。
これは、運命に引き離された2人が、再びめぐり逢うまでの壮大な愛の物語。

中島サンの楽曲をモチーフとした映画が製作されるのは初めて。平成を代表する珠玉のバラードに新たな息吹が吹き込まれる。【糸】は、中島サンが知人の結婚式を祝して作り、1992年にリリースされたアルバム[EAST ASIA]収録曲を経て、98年に[命の別名]と【糸】の両A面でシングルリリース。糸を人に見立て、男女の出逢いの奇跡と絆の大切さを歌った楽曲は、ドラマや数多くのCMに起用。2004年にMr.Childrenの桜井和寿が率いるBank Bandがカバーしさらなる注目を集め、福山雅治、森山直太朗、JUJU、クリス・ハートら、EXILE ATSUSHI1、いきものがかり・吉岡聖恵ら120組のアーティストがカバーし、平成を代表する名曲のひとつになっている。発表後30年近く経っても輝きを増し続ける、日本を代表する名曲だ。

5年前から企画を進め、3年かけて歌詞の世界観を壊さないよう入念にプロット(物語の構成)を完成。2年前に中島サンの承諾を得た。

その名曲の原案・企画プロデュースをしたのは[黄泉がえり]、[余命1ヶ月の花嫁]など感動作を手がけた平野隆氏。メガホンを取るのは、[ヘヴンズ ストーリー][64−ロクヨン− 前編/後編]や[8年越しの花嫁 奇跡の実話]など、骨太な社会派ドラマから感動の恋愛物語まで、ジャンルを問わず演出力を発揮する瀬々敬久監督。脚本は[藁の楯][永遠の0]の林民夫氏が担当し、実力あるスタッフ陣が揃った。

平成の楽曲をモチーフにした映画では06年の[涙そうそう]が興収31億円、10年の[ハナミズキ]が28.3億円といずれもヒットを記録。今作は中島サンの出身地である北海道をはじめ、東京・沖縄・シンガポールを舞台にする。撮影は7月から9月、冬季に各地での撮影する。出逢いの奇跡が織りなす愛の映画『糸』となり、平成から令和の新しい時代に大きな感動を紡いでいく。


▽菅田将暉コメント
誰もが通る巡り合わせの遊歩道、糸。
時に険しく、時に愉快な人間の性を、
原曲へのリスペクトを忘れずに、仕合わせを掴み取る気持ちで挑んでいきたいなと思います。
初めましての瀬々監督と、何度も共に闘ってきた小松菜奈というカップリングも純粋に楽しみです。
どうか、良いめぐり逢わせでありますように。

▽小松菜奈コメント
多くの人々に愛され続けてきた“糸”、今回その物語の一部として参加できることを嬉しく思います。
曲の世界観を大切に、中島みゆきさんの歌詞を心の中に感じながら、これからの撮影に臨みます。
菅田さんとは何回か共演させていただき、過酷な撮影も一緒に乗り越えて来ました。
そんな同志のような2人だからこそ紡ぎだせる空気感を大事に、一意奮闘しながら、丁寧に描いていきたいと思います。
劇中2人はそれぞれの人生を歩みながら、出逢いと別れを繰り返します。
流れゆく時間の中で、仕合わせとは何か。その瞬間をしっかりと感じて、私らしい園田葵を演じられたらいいなと思います。
今回の作品で私たちが、どんな糸で、どんな布を織りなすことができるのか、とても楽しみです。

▽中島みゆきコメント
「 糸 」は、とても素朴な曲ですから、いろいろな方々に歌っていただく度に、さまざまな色があらわれて、いつも驚かされています。
この度は映像の世界に用いていただくこととなり、ありがとうございます。
また新たな「 糸 」に出会えるのを、楽しみにしています。

▽原案&企画プロデュース・平野隆 コメント
生きるということは「幸せ」を追求する営みだと思います。
でも生きていると、辛いこと苦しいことが多すぎて道を見失ってしまいそうになります。
この映画では、登場人物たちの出会いと別れが交錯し、同時に喜びと悲しみが交錯します。
彼らが最後にそれぞれの「仕合わせ」を見つけ出し、観客の皆様が幸せな気持ちで劇場を後にできる、そんな映画にしたいと企画しました。
この映画の主人公達は平成という時代を駆け抜けていきますが、その二人に平成を代表する若者である菅田将暉さん、小松菜奈さんを迎える事ができ、とても興奮しています。
100年後もきっと歌い継がれるだろう至極の名曲“糸”に乗せ、20人の名優たちが織り成す“愛”の物語を、2020年皆様にお届け致します。

▽瀬々敬久監督コメント
自分たちがどこから来てどこへ行くのか。縦の糸が時間の流れなら横の糸は広がりと人との繋がり。
果たして、今、生きている時代をどう表したらいいのか、過去から来た未来をどう今という時間を通じて紡いでいけばいいのか。
中島みゆきさんの“糸”という曲をどう解釈し映画としていくのか。大きな難問を課せられた気がします。
ただ、そこには菅田将暉さんと小松菜奈さんという果敢さと繊細さと勇気を持たれたお二人が存在しています。
その頼もしさの中で共に挑戦していきたいと思っています。


詳しい物語などはまだ未発表となっているが、多くの人の心を打ち四半世紀以上歌い継がれてきた名曲が豪華キャストとスタッフによってどのように映画化されるのか、続報を心待ちにしたい!


『糸』は2020年東宝系にて全国公開