渡辺謙主演『ピサロ』に宮沢氷魚が出演することが明らかになった。

新生PARCO劇場のオープニングシリーズ第1弾として上演される本作は、英国の劇作家ピーター・シェーファーの傑作戯曲[ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)]は、太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王を、粗野な成り上がりのスペイン将軍ピサロとならずもの167人で生け捕りにしてしまうという、インカ帝国征服を主軸にした物語。

1985年にPARCO劇場でテレンス・ナップ演出、山崎努主演により上演され、PARCO劇場の功績が語られる際には必ず取り上げられる伝説的作品となっている。

今回は、本年トム・ストッパードの異色作[良い子はみんなご褒美がもらえる;堤真一主演]をそのバレエ、オペラ、ミュージカル、演劇といった舞台芸術全てを内包した演出で好評を得たウィル・タケットが演出を担当。

また、主人公ピサロを演じる渡辺サンは、1985年、PARCO劇場での上演当時は無名だったものの、太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王アタワルパを、ピサロを演じた山崎サンに引けを取らない演技で見事に演じ切り、その名を世に知らせるきっかけにもなった。

そして今回、かつては渡辺サンが演じた“太陽の子”アタワルパ役に宮沢氷魚が決定した。

公演は2020年3/13から4/20まで東京・PARCO劇場にて。チケットの一般販売は、11/23にスタート。


▽宮沢氷魚コメント
来年3月に新しく生まれ変わってオープンするPARCO劇場のオープニング・シリーズ第一弾作品に出演できることは光栄ですし、1985年に渡辺謙さんが演じたアタワルパ役をいただけることは夢のような気がしますし、今から緊張しています。本作を読ませていただいて、こんなにとてつもない膨大なボリュームの脚本は初めてでした(笑)。ですが、全ての台詞に意味があって、言葉に重みがあるので挑戦しがいのある舞台だと思っています。
今回、僕が演じるアタワルパはインカ帝国の王なので、まずは佇まいから堂々としなければと思っています。まだ稽古前なので、これからどうなっていくのかわかりませんが、自分を“太陽の子”だと信じ、彼を信奉するインカ帝国の民がいるカリスマ性のある役どころの印象があり、どんな王になるのか自分自身ワクワクしています。
演出のウィルさんは、チームづくりを優先して演じやすい空気をつくってくれる。僕もそういったスタイルが好きなので、みんなが自由に参加できる風通しのいいカンパニーにしてくださると思います。これから始まる稽古や本番を心待ちにしています。
この作品はフィクションではありますが、歴史上に起きた事実を元にした内容です。ノンフィクションの要素もあって、観に来てくださった皆さんがある歴史の瞬間に立ちあったような気持ちにもなれると思います。是非劇場に来ていただけるのをお待ちしております。


■PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾『ピサロ』
2020年3/13(金)〜4/20(月)
東京都 PARCO劇場
作:ピーター・シェーファー
翻訳:伊丹十三
演出:ウィル・タケット
出演:渡辺謙、宮沢氷魚 ほか