2017年に放送されたNHK連続テレビ小説【ひよっこ】の続編となるスペシャルドラマ『ひよっこ2』の放送日が決定した。3/25から3/28までNHK総合にて4夜連続(19:30-20:00)で放送される。あわせてポスタービジュアルも解禁された。

【ひよっこ】は96作目の朝ドラで、[ちゅらさん]などの脚本家の岡田惠和のオリジナル作。奥茨城の農家に生まれて、のんびりした少女に育った谷田部みね子が、出稼ぎで東京に行っていた父が行方不明になったことをきっかけに、集団就職で上京。高度経済成長期を背景に、さまざまな事情を抱えた人たちとの出会い、関わりによって、“普通の女の子”であるみね子が、殻を破って成長していく姿が描かれてきた。

本作は、有村架純主演で2017年に放送された連続テレビ小説【ひよっこ】の続編で、ヒロインのみね子(有村架純を始め、キャスト陣が再集結。

舞台となるのは、前田みね子(有村架純)と秀俊(磯村勇斗)の結婚から2年後、1970年(昭和45年)の秋。2人は赤坂の洋食屋「すずふり亭」で働きながら、「あかね荘」でつつましい新婚生活を送っていた。夢は、いつか2人で店を持つこと。まるで家族のようなすずふり亭の仲間、個性的な商店街の人々、「あかね荘」の隣人や大家さん、大好きな友人らに囲まれ、毎日楽しく暮らしていた。

最近、少し気がかりなのは、すずふり亭の店主・牧野鈴子(宮本信子)の元気がないこと。鈴子の息子で料理長の省吾(佐々木蔵之介)や妻の愛子(和久井映見)も、すずふり亭の今後について心配している…。一方、みね子の故郷、奥茨城村では、高校2年生になった妹のちよ子(宮原和)が進路について悩んでいた。

そんなある日、商店街の福引で愛子が見事「熱海旅行」を当てたことから、牧野家は初めての家族旅行へ行くことになり、みね子と秀俊も、奥茨城村へ帰省することに。久しぶりの故郷で待っていたのは、ちよ子の大演説と、スキャンダルを起こし村に戻ってきた時子(佐久間由衣)、お父ちゃん(沢村一樹)の記憶は果たして戻るのか。

「私たちはね、幸せになるために生きてんの」― 懐かしいひよっこメンバーが再集結し、ほっこり、幸せな、近況報告を届ける。

公開されたポスターカットでは、幸せな笑顔を見せる前田夫婦が卵からひょっこり。前作から少し成長した“ひよっこファミリー”のほっこりするような温かい物語が期待できそうだ。

岡田氏は「『近況報告』のような続編です。みんな元気です。みんな相変わらずです。そんな『相変わらず』な幸せなドラマを書きました」、有村は「最終話からのその後の様子が描かれていきますが、相変わらずの『ひよっこ』ファミリーで、私の心もほっこり、見てくださる皆さまの心もほっこりすることと思います」とコメントしている。


2017年4月〜9月に放送され人気を博したNHK連続テレビ小説【ひよっこ】が帰ってくる。有村架純演じる主人公のみね子とコックの秀俊(磯村勇斗)が結婚してから2年後が描かれる今回、かつてみね子と恋仲だった、竹内涼真演じる島谷純一郎も、“まさか”の登場を果たす。一体、島谷がどのように物語に関わってくるのか気になるところだが、当時、“島谷ロス”をお茶の間に巻き起こし大ブレイクした竹内にインタビューを敢行。撮影から2年を経て、今改めて自分は「スタート地点にいる」と胸の内を明かした。

島谷純一郎は洋食店・すずふり亭で働くことになったみね子が住むことになったアパート「あかね荘」に住む貧乏学生。しかし、実家は佐賀で製薬会社を営んでおり、一度はみね子と交際まで発展するも、環境の違いから二人を阻む壁は大きく、別れを選ぶことに…。切ない最後を迎えるキャラクターながらその爽やかさで一躍脚光を浴びた。

「『ひよっこ』ではリハーサルの日があったので、その時点から周りの方の演技を見ることができて。しかも(島谷が暮らしていた)『あかね荘』は登場人物が多いからいろいろな方の演技を見ることができる。自分もその中で演技の方向性を試したり、集中して真剣にやることが一番勉強になりました。どれだけ準備しても本番で出せなければ観ている人には届かないですから。だから本番でどれだけ自分の考えてきたものが出せるか、瞬発力が勝負だなと思いました」と、初めての朝ドラは学びの連続だった。

“島谷ロス”が起こっていることは「ツイッターのトレンドで知りました」というが、その時はすでに7月期のドラマ[過保護のカホコ;日本テレビ]の撮影中。さらに日曜劇場[陸王;17年10月期、TBS]、[ブラックペアン;18年4月期、TBS]、[下町ロケット2;18年10月期、TBS]と話題作に立て続けに出演した。

当時を振り返り「忙しかったですね。バタバタしていたんですけど鍛えられた感じはあった。毎週放送のたびに、視聴者の方からリアクションがあるし反省会ができた。少しずつスキルをあげる訓練というか成長しなければいけない時期に、あのスケジュールでいろんな現場を経験できたことは良かった。ずっと恵まれた現場でやっていたので自分が思っているよりも勉強になっていると思います」。

今だからこそ言える朝ドラ撮影時の反省点を挙げてもらうと「細かいところがありすぎて…でもあの時はあれが精一杯なので考えるときりがないですが」と苦笑い。「しいていうなら、お別れのシーン。もっとわざとらしいほどにかっこつけてお別れしてもよかった。あのときは、みね子とのお別れの寂しさが先に立っていたんです。でもあの場面はみね子のほうが何枚も上手だった。そこを引き立たせるために、もっとかっこ悪く見えるくらいでもよかったんじゃないか。みね子が隣にいるのに夢中になってしゃべっちゃうみたいな…。それくらいやってもよかったかな?」。

当時はそこまで考える余裕がなかったというが、反省点も見つけられたのも経験を積んだからこそ。『ひよっこ』後の数作品を経て「役柄を俯瞰(ふかん)でみれるようになった」と変化が生まれた。「緊張しなくなったといいますか、肩の力を抜いてお仕事できている分、その他に意識がまわるようになりました。以前は、力んでたってことですね。『かんじゃいけない』みたいなプレッシャーも意外と力が抜けると意識しなくなってくる」と、のびのびと芝居に臨んでいる。

さまざまな現場で役者として成長し、今では押しも押されもせぬ人気俳優に上り詰めながらも「『センセイ君主』という映画で主演をやらせていただき、学んだことや思ったことはたくさんあって。これからは、竹内涼真のドラマ、映画と言っていただけるような作品を目標にしたいし、チャンスがあれば主演の作品にももちろんチャレンジしていきたいです」と、本音を覗かせる。

そんな中、掲げた次なる目標は「また、日本アカデミー賞のあの場所に行きたい」。2017年[第41回日本アカデミー賞]新人俳優賞を受賞した。今度は「自分の主演の作品で映画を作ったチームと一緒に、またあの場所に行けるようにコツコツ頑張りたいですね。壇上にあがるためにやっているわけではないけど、自分たちの映画が大きく表彰されるのはうれしい。自分にとっても正解がないぶん自信につながるし、これから仕事を続けていく上で頑張ろうという起爆剤になる」と力を込める。

「僕が新人賞を受賞したとき、菅田将暉くんが主演(男優賞)を獲っていてすごいなと思ったし、主演男優賞を獲った人の映画って『観たい』と思えるじゃないですか。『観たい』と思われ続けるには賞をとることも大事なのかなとその場に行って思いました」といい、「僕も実際に、『(賞を獲った)あの人の映画、観てみたい』と思うことが多いです。『あの人が出てるから観たい』とか、そう思っていただくためには一つ一つの作品に丁寧に取り組まなければいけない。そのスタート地点にいる」と熱い想いを胸に抱きながらも、冷静に自分の現在地を見極めていた。

[陸王]や【ひよっこ】の演技が評価され昨年7月の[第26回 橋田賞]に選ばれた竹内は、その授賞式で脚本家の岡田惠和氏と再会。みね子との悲しいラストを迎えた島谷だが、『続編があるなら島谷をまた演じてみたいです』と話したそう。

「『ひよっこ』はみね子ちゃんがいて、彼女を取り巻くすごく面白いキャラクターたちに助けられていく。それがいいところですから。島谷くんはああいうお別れをしたのでいいんです(笑)。続編に呼んでいただけただけでありがたいです」と感謝。見どころを尋ねると「みね子とヒデがめっちゃラブラブ(笑)。ちょっと恥ずかしくなるくらいラブラブなんです。結構ヒデってキザで、それにまんざらでもなく応じてるみね子がいいですね」と役を離れてもみね子の幸せを見守っていた。