ライチの舞台DVDやっと観れた!!感想?
とにかく、演出に文句言いたい。脚本にも言いたいけど、とにかく演出に文句言いたい。
どういう意図でああなっちゃうの???
おおまかなストーリーは一緒なのにライチ☆光クラブの設定の別物と呼べるくらいの仕上がりになっている。
ここでそのギャグ?ここで台詞改変?いやいや、おかしいでしょ?っていう。
この演出家は、ライチ☆光クラブを読んだのか?読めているのか?
と、文句はいっぱいある。
でも、ネルケ版ということもあるしこれはこれでひとつの作品として観やすい出来になっているのも事実。
実際、中二病の少年たちの未熟な内部破滅というか自業自得という感じで深いカタルシスはない。
儚い夢の残骸をカノンと一緒に通り過ぎていく、そんな作品だと思う。
商業的にもまあこのくらい軽い方が観やすいかもねってのはある。
でも役者がいいだけに、ガチで耽美なのも観たかった。
とはいえ、内臓ビシャーとかはギャグにでもしないと再現しづらいし、やっぱりそういう演劇集団とかはシュールで気持ち悪くて(否定ではなく)苦手である。いつかは観てみたいけど。
あくまでネルケがやっている、若手俳優が出ている舞台として。
それなりに成功だと思うし、DVDも繰り返し見たいと思う。
ゼラas木村了
→ありがとうゼラでした。
さすがキャリア重ねてるだけあるというか、演技が安定してる。情緒不安定さがよく出ていた。
不安定さが安定しているとは言いえて妙だけれど。
特に、後半のゼラが疑心暗鬼になって発狂していくところ、子どもの言葉が出ちゃっているところなんて最高だったね。
片腕もがれてズンチャッチャーズンタッターのところとか最高だったよ。
いい感じの小物かんがたまらないんだよなゼラは。
ジャイボに真実を告げられて、そこから逃げ惑う感じとかたまらなかった。
所詮、ゼラは面食いで女の子に夢見た少年(DT)なんだよなあ。カノンに必死にキスしようとするところとかもう、アホかと(笑)
ジャイボが浮かばれない…
ジャイボなんて所詮男、ジョリジョリしてるとか硬いとか言ってカノンのほっぺ触ってぷにぷに言ってるの超気持ち悪かったw
舞台芝居に合うキャラクターだと思った。
台詞も多いし疲れる役を、あそこまで演じきってもらえればとてもうれしい。
タミヤas中尾明慶
→中尾くんあってこその舞台になっていた。
改変やダメ演出が多いのが、タミヤのシーンでした。私が一番大好きなタミヤ。
この物語の主人公はゼラだろうけど、タミヤも主人公だと思う。それくらい重要人物。
正直、中尾くんは全然タミヤのイメージじゃないしふざけんなよって思ってた。
けど、中尾くんの熱演がなければこんなにいいイメージを持つことはなかった。文句ばっかりになってた。
たぶん、役者のイメージに合わせて台詞をちょっと変えたのかなみたいな部分もあったけど、それを補ってあまりある演技でした。
タミヤはもともとひかりクラブのリーダーだし、そして正義感の強い普通の男の子。
その、普通の男の子であることが現在の光クラブの中では浮いている異端な存在。それがとってもよく出ていた。
ゼラの容姿が色白耽美系だったので、そこで中尾くんのタミヤは等身大の少年だった。もちろん途中までは狂ってるけど。
ダフを処刑してしまった時なんて漫画じゃ全然泣けなかったのに、泣いてしまった。
そして、カネダが処刑された後にカネダの死体に寄り添って泣いている部分。
死んでしまったニコに涙を流してくれるタミヤ。本当にタミヤっていいやつで、そんないいやつで兄貴肌なところが出ていた。
中尾くんの熱が画面越しからも伝わってきて、泣けた。新しいタミヤ像が生まれたというか。
ここってこういうシーンとして解釈できるんだと感じたりとか。実写化の面白いところってこういうところだとも思うし、すごくいい発見だった。
もちろんタミヤのキャスティングや中尾くんの役作り、演出家の指示に対して不満がないわけじゃないけど。
中尾くんのタミヤあってこその舞台になっていたことは確かだった。
ニコas平沼紀久
→ニコって感じ!忠誠心を!ゼラに!捧げます!
私はニコに関してはこれといって思い入れはないんですけど、あーニコだなって感じでした。
ここはギャグじゃないでしょってシーンをギャグにされまくっているのがちょっとかわいそう。
最後とか、謎の便器持ってる人だしww
雷蔵as佐藤永典
→かわいい、さとちゃんかわいいよ〜〜
しかし、ギャグにされまくってたな。元々あんまり物語に関係してくるキャラじゃないけど。
可愛い雷蔵にプラスしてオカマっぽさが出てたのは面白かった。
ジャイボに「ブス」って言われたところとか、カノンの髪を拭く時にタオルに唾吐くところとか(笑)
ニップレスのあれはいらなかったけど、さとちゃんは悪くない…
死ぬ時に血が出て「なにこれ生理!?」って言うのが狂った感じでポイント高かった。
雷蔵も巻き込まれて死んだって感じではあるけど「顔だけはやめて」とか殺されそうなときに出てくるくらいにはおかしいわけだし。
オリジナルの台詞だけどこれだけは本当にいいと思ったし、ここまで吹っ切れてやれちゃうってすごいよ。
カネダas廣瀬大介
→カネダが初めてかわいく見えた(笑)
こっちの廣瀬くんはあんまりよく知らなかったけど、演技がいい〜〜
カネダがどういう子かなんて深く考えたことなかったけど、なるほどこういう感じの子だろうなっていう雰囲気に作り上げてきてた。
逆に、このカネダ以外考えられない!煙に愛されるカネダかわいい。
ジャイボに薬打たれてしゃべれなくされた時、ジャイボのこと吹っ飛ばしてたの地味に萌えた。というかすっきり!暗にジャイボが真犯人であることをあらわしてるね。
まさか逆パカされるとは思ってなかったけど、一番原作に忠実な死に様でドキドキした!
原作でこれといって思い入れのないキャラだったけど、可愛いなと感じたし、納得の役作りでした。
ダフas加藤真央
→ダフ〜〜お前は悪くないと思うよいや悪いんだけどな。
少女一号に触って自慰をするシーン、思ってたよりよかった(笑)
編集のせいもあって、けっこうアングラ感出てた。同時に、ガチのアングラものは気が狂いそうで観れないと思いました。
タミヤくんになら殺されてもいいっていうダフの信頼というか、なんかもう狂ってるんだけど、そのまっすぐで純粋な友情が辛かったよ。
タミヤくんが処刑されるくらいなら、自分がタミヤくんに処刑される方がいいっていう。
ダフ、カネダに関してはライチとカノンのダンスシーンで白い学ランを着て出てきたシーンが印象的でした。
ここはオリジナルシーンだけどすごくよかった。
救いがあったとかそんな表現では決してなかったけど、ある種の救いのような、天国に行けたのかなみたいな。
原作にはないカタルシスを与えられた、とても綺麗なシーンでした。
ヤコブas宮下雄也
→すげーうざいけど、出番のない目立たないヤコブをよくここまで持ってきたなという感じがする(笑)
ライチに吹っ飛ばされるところ人形使ってて笑ったww
ああいうチープな表現が私は大好きです。座談会でウケてないないウケてない言われまくりでかわいそうだったww
デンタクas富岡晃一郎
→あーデンタクだって感じ。デンタクの見せ場のところが音響大きくて何を言ってるのかよくわからなかったのがもったいないなあ。
体が真っ二つにならないのでそこがやっぱり物足りないポイント。いや、仕方ないけど!なったら怖いけど!
ジャイボas玉城裕規
→漆黒の薔薇…
なんだろう、玉城くんの声がほんとジャイボって感じなんだよね。なんともいえない声色が。
とにかく佇まいからしてジャイボ。
ただ立っているだけのシーンではどこを見ているかわからない虚ろな目をしていて、急に「きゃはっ」って笑うの怖すぎる。笑
時々「きゃっっっはぁーーーん↑↑」ってなるから、これ何言ってるんだろう?鳴き声?って思ってたらきゃはっだったのは笑えたww
原作でも雰囲気一番イッちゃってるのがジャイボだし常人と違うところあるし、ただの中二病じゃないだろうから、立ってるだけで変!って思うのはリアルだった。
時折ニヤっとしてて、嫉妬してるっぽい表情も見せて。大きく開いた目が妖しくて。
ぼーっとしてて、しゃべり方も気だるげで。子どもっぽいのにやることやってて。
「俺はディープスロートさ!」って言うところ、なんでここだけ俺なんだろう?
しかし粘着質な液体をダラダラこぼしてなおかつ美しいとは。カノンにも魔女みたいな人って言われてて納得した。
死ぬ間際の台詞はとにかく切ない。ジャイボ死ぬところは原作でも切なかったけど、こうも悲痛に叫ばれるとね。
これでもかっていう血糊を浴びてなお美しくなる玉城ジャイボ。凄い。迫力の演技でした。
成長を嘆くシーンが一番切ないと思ってたんだけど、玉城君がしゃべるのを聞いていて
全て自分のせいだと暴露した時の「気付かなかったの?」が一番胸にきた。
つまり、ゼラはジャイボに興味なんてなくてジャイボがどこで何をしていたかなんて知りもしない、気付きもしないんだなって。
可哀想なジャイボ。まあ、ひどいやつだけどな。
玉城くん以外のジャイボが今考えられないので、歌劇版がどうなるのか心配です!
ジャイボって実在するんだって思いました。あーーレオ姉やってほしい(笑)
ライチasオレノグラフィティ
→ちょっと思ってたのと違うけど、コミカルでかわいらしく愛されるキャラになっていた。
一人称の「あたし」も悪くはない。可愛いなって思う。
ゼラが人間らしさから遠ざかろうとしているなか、ライチはどんどん人間になっていく。
でも結局、ゼラが一番人間臭かったけど。まともなのはライチだったね。
ダンスシーン綺麗だった。動きもよかったし。アドリブ的なのとかは控えてほしかったけど。
カノンasほのかりん
→演出のせいで物足りないけどこれはこれであり。
美少女だった。声が悪い。
演技が良くないって聞いててびくびくしてたけど、セラミュで鍛えられてる私の耳は多少演技が下手な美少女なんてぜんぜん許せるぜ!
セラミュなんかもっとひどい人いたぜ!ってレベルだったので大丈夫でした。
オルガンも賛美歌も全然なんかもう、ないし、がっかりだったけどこの子のカノン像はこれはこれでって感じかな。
強くて、ゼラに臆さない。平成の気が強い女のこ。ちょっとズレてる感じもして、ライチと恋に落ちてくれそう。
ちゃんと、どういう人がいい人なのかは見抜いてる感じ。
パンチラシーンにドキドキしてしまった。こんな美少女が…
木村了、中尾明慶の二人がその安定した演技力で演劇としての力を底上げして、原作のキャラクターを再現した他の面子がライチ光クラブの中で生きてる。そんな舞台だったように見える。
いろいろ言いたいことはある。
若手俳優の舞台と思ったけど、そこそこキャリアのある人も多いし演出家だってアングラ系のところから引っ張ってきてるし。
演出そのものが悪いのではなく、原作付きでアングラ系のぶっ飛んでる人を連れて来たらこうなったよというひとつの例のような気がします。
ギャグの多さ、台詞の改変以外はそんなに気にならないから。
年末の歌劇の方ではそのへん、もうちょっと原作寄りでやってほしいなとおもう。
カノンとライチの関係をオルガンと歌で丁寧に描いてほしい。
ニコとタミヤの火傷のシーンはとにかくシリアスに描いて欲しい。笑いはいらない。
タミヤを原作に近付けて身長高いイケメンを連れてきてほしい(ごめん中尾くん)
ゼラのエラガバルスの死因を話すシーンなんかは、ゼラが死んだ後に独白っぽくやってほしい。
三人娘や芸者のシーンうるさすぎたから、ああいうのは少しどうにかしてほしい。血糊の掃除とかが必要なのもわかるけど。
ゼラ役に中村倫也さんという時点でわりとちゃんとミュージカルやろうっていう本気は伝わってくるので、
ぜひ頑張ってほしいですね
ロジャーやってる姿の印象ばかりだから、ゼラが想像できないよ!顔も含めて!笑
ああああ今年もチケ破産しそう。
ついでに特典DVDの座談会も観ました。楽しかった。
久々に声を上げてゲラゲラ笑ってしまった。
玉城くんて化粧落としてもジャイボ顔なんだな〜〜綺麗。
木村了くんはとても控えめな感じでとてもゼラになんてならなそう(笑)
中尾くんはやっぱりオラオラ系だな。この二人のあいだにあるわだかまり(笑)の話題が面白かったww
さとちゃんが面白かったとか廣瀬くんがかわいかったとかいろいろあるんだけど
玉城くんが「イクイクぅ〜〜」のシーンを再現する時に、そのままジャイボのポーズをやっててそれが綺麗すぎてもうその印象ばっかり残ってる。
しかし、イクイク〜にしてもふぇらにしてもいらまちおにしてもディープスロートにしてもとんでもない台詞を言わされまくってなかなか大変な役だっただろうな。
いやでも、玉城くんのジャイボのためだと思えばこのDVDの値段は安い。原作のジャイボより好き。
あれ、なんの話だっけ?
つまり、ライチ☆光クラブ、舞台もおもしろいです。