前置きーー…
礼拝堂で唄っていた、あのディーヴァの声を聴く事が出来なくなって…早5日を迎えた。
さすがの俺でも、頭を抱える事態である。
早朝、誰一人としていない教室に佐々木は出席した。
用務員のおかげで、教室に設備された空調システムが稼働しているため…教室はほのかに温かい。
首にしていたマフラーを外し、着ていたコートを脱ぐと…自身のロッカーに片付け、着席する。
カバンから出すのは、昨夜から続く予習と復習である。
飾り気のない筆箱とノートは、数冊で300円以下の際に購入したモノで…筆箱に関しても、安物である。
佐々木自身、使えれば何でもいい。と、興味の無い事に関しては…無頓着の中の無頓着である。
教室には、佐々木がめくる教科書とノートの音…シャーペンの芯を出す音がひとり歩き。
だが、佐々木は…予習と復習もほどほどに、勉強したままの状態で机に突っ伏した。
佐々木の脳内では、芋づる式で思考が台風を巻き起こしているのである。
『このままだと、俺は確実に抹消されるっ!』
礼拝堂で唄っている、あのディーヴァは有名らしく…唄を聴く事が出来なくなった事の原因が、自分にある事を自覚している佐々木からすれば…顔面蒼白の事態であるのだ。
しかも、あのディーヴァの唄を聴く事が出来なくなった原因と理由が…学園中でひとり歩きをしている危機的状況下である。
佐々木とすれば、気にしない事の方が…赤点よりも一点だけ多く採点される奇跡!ぐらい、死活問題なのだ。
それだけではない。
このひとり歩きをしている原因と理由ーー…
が、佐々木(母)の耳に届いている事の方が…佐々木には、阿鼻叫喚地獄である。
玄関にうつる佐々木(母)のシルエットは、まさに阿鼻叫喚地獄の絵であり…雷雲が玄関で唸り声をあげている始末である。
史上最強にして最恐最凶を目前にした佐々木は、踵を返して逃げようとしたが…佐々木(母)に捕まり、帰宅した瞬間ーー……佐々木の断末魔の絶叫が………。
と、いう事態がかれこれ続いている佐々木家の事情。
昨日も同じ事があり、佐々木の心身は既に虫の息ーー…状態である。
『やはり口に合わなかったんだな…。ってか、謝罪に手土産事態が…そもそもの間違えだったんじゃないのか?』
唄がない事が、そもそもの返事である。と、佐々木の脳内で…ドン底への道が神々しく見えている状況下の佐々木。
とめどなく溢れる、芋づる式で思考の台風が巻き起こる脳内で…いつの間にか、授業がはじまっていたのすら、佐々木は気づかなかった。
2限目を何とかやり過ごしたものの、3限目で当てられた佐々木。
手にしていのは、教科書ではなく…分厚い、いかがわしい本であったにも関わらず…黒板に正解を書く芸当を披露すると…教室から、歓声と拍手と同時に…ドン引きする女子生徒の悲鳴がこだましたのは…言うまでもない。
そんなこんなな学園生活から、文化祭のお知らせが通達され…月日が流れて、早2週間目が過ぎた。
相変わらず、あのディーヴァの唄を聴く事が出来ない事にーー…いよいよ、佐々木の心身が限界を迎えた。
高熱により、全身ふらふら。
マスクを二重にし、咳込み…クラスメイトの顔が3つに見えるぐらい、佐々木は風邪を拗らせてしまったのだ。
それでもーー…マスクを二重にし、咳込む事以外は完璧に誤魔化すことに特化した佐々木は、相変わらずの佐々木を見せて、決して悟られぬようにやり過ごした。
『残り1限で学校が終わる。』
佐々木が最後の気力で乗り切ろうとした矢先、佐々木は倒れた。
倒れる直前に聞いたのは、クラスメイトの悲鳴と担任の声だったーー……。
(佐々木、ついに倒れるっ!を、放送しました。(´・ω・`)←
佐々木は、どツボにハマると抜け出せないからねぇ〜。(´・ω・`)熱しにくく、冷めにくい男なのよ…佐々木って。(´・ω・`)
しかも、この手の男って…マヂで面倒くさいよね?(´・ω・`)
えっ?親なのに、そこまで言ってもいいのかっ?!って?(´・ω・`)
だって、佐々木だもん。(*´∀`)♪←←
ってな感じで、続きはフリーバトンでよろしくお願いします。_φ( ̄ー ̄ )
(ちなみに、スルー可。(*´∀`)♪←)