重要な確認事項として、インプラント治療を始める前にあごの骨の状態を確認し、治療ができるかどうか知ることが大事です。
既往症に歯周病、顎関節症があるとすれば、治療開始前にそちらを治療して、インプラント治療ができるあごの骨を確保する問題が生じます。
美容整形で、骨を削ってあごのラインを変えた方にもリスクを背負っています。
ただし、これらの既往症があっても絶対治療できないとは言えません。
不安がなくなるよう歯科医に相談してください。
せっかく完了したインプラント治療も治療完了後、そのままで良いという訳にはいかず、不断のケアが求められます。
毎食後に磨き残しがないようブラッシングしてプラークコントロールを継続した上で自覚症状の有無にかかわらず、歯科医の定期検診を受けることが必須条件です。
インプラント自体は人工歯ですが、日頃のケア次第で歯茎に異常が起こり、歯周病などにかかることはよくあります。
治療を始める前に必ず知るべきことですが、インプラント治療は治療全体を通して、相当な出費になります。
健康保険が使えることもまれにありますが、厳しい条件を満たさなければならず、ほとんど全て自費診療だというのが費用を押し上げる最大の原因です。
どんなに安い治療を選んでも十数万円、高価な材質を選ぶなどで治療全体で、その数倍の費用が必要になることをくれぐれも忘れないでください。
インプラント埋入手術は局所麻酔がほとんどなのでどれだけ痛いだろうと心配になると思います。
今では、どこで手術を受けても耐えられないほどの痛みを感じることはまずありません。
切り開くあごを中心に、麻酔を十分効かせて手術の本番に入るためです。
麻酔が切れた後で、腫れてきたり多少の痛みはあるかもしれませんが化膿止めとともに、痛み止めも処方されていますので我慢できないくらいの激しい痛みにはならないことがほとんどです。
人工歯根をあごの骨に埋め込むのがインプラント埋入手術ですから、埋入手術後はどの患者さんも多少の違和感があるといいます。
数日で腫れも引き、違和感も薄れてくるので変な感じがしても、触ったり刺激するのは止めるように歯みがきも気をつけてください。
もしも、十日以上経っても浮いた感じが治まらない場合や、痛みが激しかったり、腫れや出血が治まらなかったりする場合は、原因を突き止め、治療しなくてはなりません。
指示された検診日の前でも、歯科医に診てもらってください。
入れ歯の装着に違和感があるという方、もしくは入れ歯の見た目を気にする方にもぴったりくるのはインプラントです。
外科的手術によって人工歯根をあごの骨に埋め込み、さらにセラミックなどでできた人工歯をかぶせます。
費用がかかることは確かですが入れ歯よりも見た目の自然さに優り、噛んだ感じも自分の歯に近くなります。
どうしても外見や噛み心地を追い求めるならば、インプラント治療を選ぶべきです。
インプラント治療は骨を削って人工歯根を埋め込む手術を伴うので、当然、失敗のリスクをゼロにすることはできません。
インプラント治療から起こりうる問題として、人工歯根や上部体(義歯)の脱落、あるいは破損など人工歯そのものに関わる失敗、インプラントを埋め込んだ後、あごの骨や周囲の組織が腫れる、痛みが引かないなど身体的問題、あるいは歯並びが悪くなる、あごの骨が変形するなど見た目を損なってしまう問題もあります。
このような危険をできるだけ避けるために、まず、歯科医選びに全力を尽くしましょう。