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暗い海底で、
何を何を思う。

考えることもできないほどに
疲れてしまったんだよ。

ここには罵声を浴びせる人もいない。
一人が心地よかった。

明日を考えることもない。
明日に怯えることもない。

美しく綺麗だった。

魚の群れが輝いて。
いつ食われるかも知らないで
生き生きと泳いで。

私は苦しい。
そんな生きをししたかったさ。

魚たちは何を思う。
生きていることについて。
儚い命で。

今日も、明日も、
ずっとずっと泳いぎ続けて。

私には到底無理だよ。
わかっているよ。


だけどあまりに心地いいから
ここで眠りたいんだ。

…おやすみなさい。

月が揺らめく。
水面に浮かぶのか
自分が沈んでいるのか。

ゆらめく。

私がゆらめく。

月は美しい三日月で。

目が痛くなるほどに
綺麗すぎて。

あんなに好きだったのに。

今では痛みを与えるもので。

だから私が沈んでいくよ。
見えなくなるように。

深く、深く。

息ができないよ。

明日さえ見たくない。

月は消えた。

しずく

黒い水溜まり。
そこに滴る赤黒いしずく。
あぁ、落ち着く。

このまま溶けてしまいたい。

沈んでしまいたい。

今日も明日もいらない。
今、この瞬間が続き続ければいいのに。

しずくは固まっていく。

もっと、もっと深く。

沈むんだ。

さあ、握ったもので刻んで。
忘れないように。

さあ…。

オルゴール

ぱちんぱちんと
金属を弾いて、
ぽろんぽろんと
歌ったなら、
みんなが集まってくる。

今日も、昨日も、明日も、
微笑んで唄う。
時には涙を零すように唄う。

誰もが素敵だと
讃える。
僕の誇り。


それがどうだろう。
少し羽が折れて、
ときどき唄えなくなった。

笑うように、
泣くように、
怒るように。

いつもと変わらず
唄おうとするのに
音が飛ぶんだ。

なんで、なんで。

ひどくうろたえた。


だってみんなが
怪訝な顔をするから。


いつもと少し
違っただけなのに!


次第にみんなが
離れていく。

みんなは僕を
好きだったんじゃないと
気づいてしまった。

僕の奏でた音楽が
ちょっと気に入っただけ。

僕自身なんて、
誰も見てやしない。

唄えない箱なんて
存在価値もない。


全てが見えなくなった。
世界は灰色。


いっそのこと、
破壊して欲しい。
箱ごと、僕を。

羽を自分で折ってみた。

怖くて、
角が取れただけだった。

音は響いた。
もう、不完全な旋律を
たどるだけの唄。

なにもかも、
消えてしまった。

なのに僕は存在する。

どうして。

途方に暮れて
何もしなくなった。

羽を折って消える事すら
面倒で。

勝手に壊れるのを
待つのみ。




ある日気づいた。
僕を包む存在に。

よせばいいのに、
僕は唄った。

不完全な唄を。

笑ってくれた。

あぁ、あなたは
いつからそこにいたの?

ずっと前からさ。
唄うのを待っていたんだ。


僕はずっとずっと
気づかなかった。

何も見えなかったから。

それでも待っていてくれた
その人の為に。

ひどく億劫だけど
不完全な歌を唄おう。

その人に聴かせるために
僕がある。

それでいいじゃないか、
不完全であっても。
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馬鹿げてる

愛してる?
馬鹿げてる

助けて
届かないのに?

冷たい視線
空虚な心

モノクロの世界に
そんなもの
あるわけない
そんなもの
信じない

頼って 縋って
消えてしまえ


あんたはなんだ
キラキラ笑って
馬鹿らしい

闇を光りに変える?
神様か?


違うさ 俺は
ただの人間だ

たった一人の
お前を守りたいだけさ


頼って 縋って ぶざまに
俺の所に来い
怒りも、悲しみも叫びも
全部受け止めてやるよ

たから
わめけ、めちゃくちゃに
なっちまえ

幸せってもんを
教えてやるよ

肌のあたたかさに
救われるさ

ホントのお前の世界
見せてやる

俺を通して、な。
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