巨匠チェン・カイコー監督、染谷将太主演の日中共同製作映画『空海―KU-KAI―』のサブタイトルが「美しき王妃の謎」に決定し、『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』の日本語吹き替え版声優が併せて発表され、高橋一生、吉田羊、東出昌大、イッセー尾形、寛一郎、六角精児、不破万作、金田明夫、六平直政ら豪華俳優陣が結集していることがわかった。東出君と寛一郎君は声優初挑戦。さらに沢城みゆき、花澤香菜、早見沙織、山寺宏一ら実力派声優も参加する。一生サンの映画の吹き替えは95年のジブリアニメ[耳をすませば]以来となる。
1200年以上前、日本から遣唐使として中国・唐へ渡った若き天才僧侶、空海。あるきっかけで知り合った白楽天という詩人との交流を深めていく中、長安の街では権力者が次々と奇妙な死を遂げるという怪事件が続発。空海は白楽天とともに一連の事件を探る途上、約50年前に同じく唐に渡った日本人・阿倍仲麻呂の存在を知る。
仲麻呂が仕えた玄宗皇帝の時代、そこには国中を狂わせた絶世の美女、楊貴妃がいた。極楽の宴、妖猫の呪い、楊貴妃の真実、歴史を揺るがす巨大な「謎」。阿倍仲麻呂は何を知っていたのか。2人はやがて、楊貴妃の死に隠された哀しき運命と対峙することとなる…。
この壮大なスケールの物語を描き切るため、製作に6年以上を要したビッグプロジェクトである本作。監督はカンヌ国際映画祭パルム・ドールなど多数の受賞歴を誇る世界的巨匠、チェン・カイコー。ベストセラー作家・夢枕獏氏の小説[沙門空海唐の国にて鬼と宴(うたげ)す(全4巻,角川文庫/徳間文庫)]を実写化。中国・唐の時代、日本から遣唐使としてやってきた若き僧侶・空海が、詩人・白楽天と共に、首都・長安を揺るがす巨大な謎に迫る。
主人公の空海を演じるのは、本作が海外作品初主演となる染谷将太。空海の相棒となる白楽天を中国内で絶大な人気を誇るホアン・シュアンが好演する。本作の最重要人物、楊貴妃には、類まれなる美貌と実力を持ち合わせた国際派女優チャン・ロンロンが扮し妖艶な魅力を発揮した。さらに、空海と白楽天が追う怪事件のカギを握る阿倍仲麻呂には阿部寛。その他、松坂慶子や火野正平など日中オールスター俳優がチェン・カイコー監督の下に集結、絢爛豪華な世界観を作り上げた。
先ごろ発表された主題歌は、アジア全域で歴史的大ヒットを記録した[君の名は。]でその名を知らしめ、独特の歌詞と音楽性で多くのファンを魅了するRADWIMPSが監督たっての希望で本作のために書き下ろした。主題歌[Mountain Top]は全世界共通主題歌となり、国境と言葉の壁を越える作品世界をより味わい深いものにしている。
日本語吹き替え版の声優陣として発表されたのは、ホアン・シュエン演じる白楽天に高橋一生、チャン・ロンロン扮する楊貴妃に吉田羊、また、東出昌大が幻術師の弟子・白龍役(リウ・ハオラン)、寛一郎が白龍と兄弟のように育った丹龍役(オウ・ハオ)で声優初挑戦。そして楊貴妃を溺愛するあまり、中国王朝を揺るがした唐の9代皇帝・玄宗(チャン・ルーイー)をイッセー尾形が担当。そのほか、六角精児(李白役/シン・バイチン)、不破万作(黄鶴役/リウ・ペイチー)、金田明夫(高力士役/ティアン・ユー)、六平直政(妖猫役)も参加。
さらに、キティ・チャン演じる春琴を[ルパン三世]峰不二子(3代目)役や、様々な海外作品の吹き替えを担当する沢城みゆき。玉蓮役(チャン・ティエンアイ)を[<物語>シリーズ][PSYCHO-PASS サイコパス]の花澤香菜。牡丹役を現在公開中の[劇場版はいからさんが通る]で主人公を演じ、声優だけでなく歌手としても活躍する早見沙織。瓜翁(チェン・タイシェン)役を、エディ・マーフィやジム・キャリーの吹き替えでお馴染み、ベテラン声優の山寺宏一と、豪華人気声優陣が脇を固める。
▽高橋一生コメント
空海が唐に渡った足跡は、実は意外と知られていないのではないかと思います。
もちろんこれは「物語」ではありますが、この映画を観て、空海と白楽天の数奇な旅を、
ぜひ体感していただきたいです。
▽吉田羊コメント
幻想とリアルが入り混じる甘美な夢物語と、絶世の美女の声という稀有なオファーに惹かれお引き受けしましたが、自分のではないお芝居に声を充てるのは想像以上に難儀でした。声は自分の芝居なのに画は人の芝居の呼吸に合わせなくてはならない、そして必ずしも画の芝居通りではなく、声には大きめの表情がないと伝わり辛い……大変勉強になりました。また、声のトーン、抑揚、強弱、これらが絶妙なバランスで成立して始めて「品」が備わるのだということが楊貴妃を演じて感じたことです。楊貴妃の美しさを増幅させている北京語特有の柔らかでたおやかな響き。日本語に変わっても尚、それが伝わりますように。
▽東出昌大コメント
チェン・カイコー監督の作品に少しでも携われたことを、大変嬉しく思います。
映画は荘厳で妖艶な魅力に溢れており、吹き替えをやるにあたって拝見した映像にも、
目が釘付けになりました。
吹き替えのお仕事は初めてで、しかも物語の中でのキーパーソンとなる役を演じれた事も光栄でしたが、以前も別の作品([菊とギロチン],瀬々敬久監督・2018年夏公開予定)で共演した寛一郎君と再共演出来たことが嬉しかったです。
是非楽しみに待っていて下さい。
▽イッセー尾形 コメント
オファーの際には、とても嬉しくもあり、また声だけで出来るかなと、ちょっと不安でした。
収録最中はディレクターさんのアドバイスに沿う事に集中です。
すごくスケールの大きな画像を見ながら、デリケートになれ!と祈ってました。
役作りについては、ともかく玄宗役の中国の俳優さんとの年齢差!これをなんとかして埋めようと、それが大テーマでした。(笑)
玄宗さんはとても丁寧に役を作っておられました。どんなに小声で喋っても家来は耳を大きくして聞かざるを得ない!そんな風にナイーブに役作りしておられました。
公開に向けては、染谷さんにまず注目です。若々しい空海に、ややこしい皇帝周辺事情のど真ん中に飛び込んでキリリッと成りきってます。堂々とした阿部さん、いとおしい火野さん、複雑な役の松坂さんの存在感。皆さんすごいです!
▽寛一郎コメント
初めての吹き替え、アフレコだったので単純に難しかったです。映像を通して芝居をするのと声だけの芝居って言うのは全く別のものなんだなと今回勉強になりました。この空海という映画に欠かせない丹龍と白龍。その丹龍をやらせていただいたことを光栄に思います。
▽KADOKAWA椿宜和プロデューサー コメント
大詩人である白楽天役は、知性と情熱を兼ね備えた青年役を映画や舞台で挑戦されている高橋一生さんにお願いし、若き白楽天の葛藤と成長を見事に声で演じて頂きました。空海役の染谷さんとのテンポの良い掛け合いは、日本語で観る者を見事に唐の時代へと誘います。全てを魅了する楊貴妃役は吉田羊さんにお願いしました。吉田さんの気品と艶のある声は、現代に楊貴妃が甦ったようで、スタッフがみな魅了されていました。また、物語の鍵を握る白龍役には東出昌大さん、丹龍役には寛一郎さん。お二人は初アフレコにも関わらず、暗い過去と未来を背負った難しい役柄を見事に声で表現して頂き、二人のフレッシュなコンビも必見です。イッセー尾形さん演じる玄宗は、皇帝としての風格を漂わせながらも楊貴妃を愛するあまりに憂いを伴う人物で、様々な役柄を経験されてきたイッセー尾形さんならではの深みのある声は、まさに適役だったと思います。その他にも、若手からベテランまで様々な俳優・声優の皆さんにご参加頂き、作品に彩りを加えて頂きました。個性あふれる皆さんの力が結集し、最高の日本版『空海』が出来上がったと確信しております。
いまだ謎のベールに包まれたままの『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』。映画史上類を見ないスケールで描かれる、豪華絢爛な歴史絵巻を期待して待ちたい。
『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』は、12/22に中国全土の約5万スクリーンで公開。日本では2018年2/24に封切られる。