女優の長澤まさみが2018年4月クールの連続ドラマ『コンフィデンスマンJP』で詐欺師にふんし、約11年ぶりに月9枠の主演を務めることが決定した。テレビドラマ[リーガルハイ]シリーズや映画[ALWAYS 三丁目の夕日]など、第29回日本アカデミー賞 最優秀脚本賞をはじめ数々の受賞歴を誇る、古沢良太が脚本を手掛ける。
この物語の主人公・ダー子(長澤まさみ)は年齢不詳、正体不明、とにかく規格外で無軌道なコンフィデンスウーマン。お金とファッションとおいしい食べ物に目がない、やや天然な女性。都内の高級ホテルのスイートルームに居を構え、業界を牛耳る悪徳大富豪たちをターゲットに日夜、詐欺の計画を練っている。彼女の目的は、彼らのばく大な財産を根こそぎだまし取ること。行動を共にするのは真面目で小心者の若きコンフィデンスマン・ボクちゃん(東出昌大)と、百戦錬磨のベテランコンフィデンスマン・リチャード(小日向文世)。このチームが、悪徳企業のドンやマフィアのボスなど欲望にまみれた金の亡者たちから、あらゆる手段を使って金を巻き上げようとチームとして動くのだ。
武器は、ダー子の天才的知能と抜群の集中力。彼女はあらゆる職業の専門知識を短期間でマスターし、様々な職業人になりすます。彼らは、抜群のチームワークで常識外れの作戦を仕掛け、一度狙ったターゲットは絶対に逃さない。だまし、だまされ、時には味方さえ欺くことも。彼らが、どんな奇想天外なトリックでターゲットから巧妙に金を奪うのか。予想もつかないだまし合いが始まる――!
[リーガルハイ][デート〜恋とはどんなものかしら〜][エイプリルフールズ][ミックス。]など、これまで様々なジャンルの物語を巧みに描き上げてきた彼が、[デート]以来約3年ぶりに描く連続ドラマの題材として選んだのが“コンゲーム”。
“コンゲーム”は、信用詐欺、取り込み詐欺師、さらには、だましだまされ二転三転するストーリーのジャンルを意味し、代表的なコンゲーム映画としては、[スティング][ミッション:インポッシブル][オーシャンズ11]シリーズなどが挙げられる。古沢氏がコンゲームを描くのは自身初で、月9ドラマとしても史上初の試みだ。
本作は、“欲望”や“金”をテーマに、一見、平凡で善良そうな容姿のダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)という3人のコンフィデンスマンたちが織り成す、金融業界、不動産業界、美術界、芸能界、美容業界など…毎回様々な業界の華やかな世界を舞台に、壮大で奇想天外な計画で欲望にまみれた人間たちから大金をだましとる、痛快エンターテインメントコメディー作品。
さまざまな業界を舞台に、壮大かつ奇想天外な計画で業界を牛耳る悪徳大富豪たちから大金をだまし取っていく。
山下智久とW主演を務めた[プロポーズ大作戦]以来、およそ11年ぶりの月9ドラマ主演、また連続ドラマ主演は[高校入試]以来およそ5年ぶりとなる長澤まさみ。演じるのは、本作の主人公で、毎回とんでもないターゲットと常識外れの計画を持ち込む、リーダー的存在のコンフィデンスウーマン(信用詐欺師)のダー子。天才的な知能と抜群の集中力で、どんな難解な専門知識も短期間でマスターできる才能を持ちながらも、かなり無軌道な性格な上に天然、さらにいい加減で詰めが甘く、その不完全さゆえにどこか憎めない女性…というキャラクターだ。
また、ありとあらゆる業界のさまざまな職業人に扮し、ターゲットの懐に入り込むことを得意とするダー子。劇中では、キャビンアテンダント、秘書、海外の大物女優など、七変化以上に様々な職業人になりすますダー子が見られるという。
小心者コンフィデンスマン・ボクちゃんを演じるのは、今回月9ドラマ初出演となる東出昌大。だますことも得意だが、お人よしでだまされることも多く、早く詐欺稼業から足を洗い地道にまっとうに生きていきたいと心の底から願っているものの、結局いつもダー子に丸め込まれてしまう…という役どころ。また、変装の腕は超一流、生まれながらの品の良さを武器にどんな職業人にでもなりすまし、手練手管を使って相手をだます百戦錬磨のコンフィデンスマン・リチャードを、小日向文世が演じる。
今回共演の3人は、長澤サンと東出君は映画[散歩する侵略者]に出演しているものの共演シーンはなく、実質的に今回が初共演で、また東出君と小日向サンも初共演。そして、小日向サンと長澤サンは大河ドラマ[真田丸;2016年・NHK]以来およそ2年ぶり。いずれも詐欺師を演じるのは初となる。
古沢氏は「毎回、さまざまな業界を舞台に、お金持ちを華やかに壮大にだますという、連ドラのスケールを超えた一話完結モノですので作るのが大変です。面白くなることは間違いないと思いますが、目下の心配は、スタッフ・キャストの皆さんが倒れないかということと、(脚本のために)人をだますことばかり考えている自分の人生への悪影響です」と冗談交じりに作品への思いを明かした。
▽長澤まさみコメント
――古沢さん脚本ドラマは初出演となりますが、脚本を読んだ印象を教えてください。
テンポがあり、生きたセリフ。登場人物の動きもコミカルで、すぐにのめり込みました。読めば読むほど良さを感じられる脚本で、そういった脚本を作り続けていらっしゃる古沢さんのすごさを感じました
――東出さんとは初共演、小日向さんとは約2年ぶりの共演です。
こんな(“月9”主演という)大役は私一人では乗り切れないので、今をときめく東出さんと、役者には輝く瞬間が幾度となく訪れるということを確信させてくれる存在の小日向さんと一緒に頑張りたいです。
私自身、今が女優として重要な時期にさしかかっていると感じています。「今を頑張らなくして、この先はない」という覚悟で挑みます。
――劇中ではさまざまなコスプレを披露することになりますね。
例えば方言を話す女性やオタクっぽい雰囲気の女性など、特徴のあるキャラクターを演じてみたいと思っていたので、その願いが一気にかないそうです(笑)。そういう意味でも、このドラマの脚本には夢がいっぱい詰まっていて、私にとってもエンターテインメント作品だなと思います。
――ドラマを楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。
今回、(“月9”主演という)とっても重大な責任を背負ってしまいましたが、その期待に応えられるように丁寧にお芝居ができれば、この作品は面白いものになると思います。(東出、小日向と)意見交換をしつつ、とにかく笑って楽しんでグッときてもらえるような、見てくださる方々の心を動かせる作品にできるように頑張ります。
▽東出昌大コメント
――古沢さんの脚本を読んだ印象を教えてください。
とにかく面白かったです!この台本でお芝居ができるのが本当にうれしいですし、俳優になって良かったと思える台本に出会えて感謝しています。黙読しているだけでこんなに面白いので、素晴らしい機会をいただけたと感じる一方で、頑張って演じなければなと前向きな気持ちになりました。
――“月9”ドラマは初出演になります。“月9”にどのようなイメージがありましたか?
物心ついた頃から“月9”は王道ドラマという印象です。これまで数々の名作ドラマを生み出してきた枠ですので、先人の方々の偉大さをひしひしと感じますが、僕自身は自分のできる精いっぱいでお応えするしかないと思っています。
――長澤さん、小日向さん、共に初共演となりますが?
長澤さんは、若い頃からずっと第一線で活躍されていて共演させていただくことは本当に光栄です。とても同学年とは思えないです。実際に現場でご一緒させていただいて、長澤さんの細かい所も妥協のない姿に触れて、あらためてすごい女優さんだと痛感しました。
小日向さんは、愛くるしいお人柄がそのまま画面に出ていらっしゃいます。普段から本当に優しくて、現場のムードメーカーですが、お芝居に入った瞬間に豹変(ひょうへん)されるところが少し怖くもあります(笑)。
お二人とも偉大な俳優さんですので、そんなお二人と渡り合えるような芝居がしたいです。
――ドラマを楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。
脚本の段階でこれだけ面白いので、後はもう頑張るしかないなと。ある意味、役者にとってはプレッシャーでもありますが、臆することや不安に思うようなことはなく、皆さまに素晴らしい作品をお届けできるという希望だけを持っています。
▽小日向文世コメント
――古沢さん脚本の作品は、映画「ミックス」(2017年10月公開)以来の出演となりますが、脚本を読んだ印象は?
みんなで一人をだまし合う感じが、映画「スティング」のようで面白かったです。その世界観が何話も続くわけですから、今までの連続ドラマとしては見たことがないものになると思います。
一話完結ですが、一話ごとの完成度が非常に高くて驚きました。僕たちが詐欺師であることは視聴者の皆さまがご存じなので、演じる立場からすると、ハードルは高いですね。
――長澤さん、東出さんと共演されることについてご感想を教えてください。
まさみちゃんは天真らんまんで、今回のダー子はぴったりだと思います。東出くんはとにかく背の大きさにびっくりしました(笑)。二人は同学年なので、僕はもう親みたいなものですよ(笑)
――ドラマを楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。
まさみちゃんと東出くんと僕が、詐欺師としてたくさんの役を演じるところが一番の見どころなので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。役者にとってはたくさんの役を演じることこそ、一番のプレッシャーでもあるのですが(笑)
『コンフィデンスマンJP』は2018年4月、毎週月曜日21時〜フジテレビ系にて放送予定。