貴宏「告白しよう」
私「はい?」
その日仕事を終えた私はまた貴宏と晩御飯を食べていた。
貴宏「ケンさんに告白しようよ」
私「いやいや無理無理。そんな勇気ないよ絶対フラれる」
貴宏「でも、このままうやむやなままも嫌でしょ?ハッキリさせた方がいいよ」
私「それはそうだけど…」
貴宏「勇気だして!告白しよう!」
えぇー…貴宏ってこんな熱血キャラだったっけー…
でも確かにそうなんだ。私もハッキリさせたい。このままズルズルセフレを続けるのか。
いや、前に進みたい。
ケンの転勤先に行った事を思い出した。これは私にとって一生の思い出。自分にこんな行動力があるなんて知らなかった。恋ってすごい。
私「分かった。告白する」
そして私は次の日、人生初の一世一代の告白をした。
しかし結果は…
ケン「ごめん。俺お前が思ってるより最低な人間だよ。」
私「最低な人間でもいい」
ケン「お前優しすぎるよ。もっといい男いるだろ」
私「うん、いるよ」
ケン「いるのかよ(笑)」
私「でも私はケンがいいんだもん」
涙が止まらなかった。
ケン「…ごめん。付き合えない」
ケンはずっと「ごめん」を繰り返した。
何故駄目だったんだろう。私の何がいけなかったんだろう。
電話を切った私がフラフラと向かったのは、貴宏のマンションだった。
私「フラれた」
貴宏「そっか。…頑張ったね」
私「うぅ〜…っっっ」
貴宏「気がすむまで泣いていいよ」
その夜は貴宏に抱きしめられながら朝まで泣いた。