動悸不順。


楽しいことだけじゃだめなのに。


こんな時こそ踏ん張って歩かなきゃだめなのに。


甘えたあたしは逃げてしまう。


頑張ることを忘れてしまうよ。
大切なときに逃げてしまうよ。
頑張りたいときに踏ん張れなくなるよ。

それでもいいのか、あたし。




怖い。
怖いけど、頑張れば抜け出せるかもしれないのに。
あたしはここで逃げることを選択するの。
目を逸らして、見てみぬフリ。


いつか誰かを傷つけるよ。
誰かを裏切ってしまうよ。


汚いと絶望した世界に溶け込んで同化してしまうよ。
未来を黒く塗り潰した大人と同じになるよ。
あたしはきっと、そうしてしまうよ。
ここから逃げるな。
目を背けるな。
ちゃんと前見て、本当を見ろ。

沸き上がる力を失う前に、あたしも歩け。
もう、歩けるはずだろ。
逃げないで。



自分で自分を弱くしちゃだめだ。
本当に恐れるべきはそれだろ?
見捨てられるよ?




泣いてもいい。
叫んでもいい。
吐いてもいい。
切り裂いてもいい。


どんなにめちゃくちゃになっても、奴らと同じにはなるな。

自分から逃げるな。



奴らと同じになるくらいなら死ねばいい。
同じになれば、絶望しかまけなくなるから。
光りを閉じてしまうから。


上っ面だけ綺麗な大人になるな。


上っ面なんか汚くていい。
あたしに負けるな。


立てないなら突き刺せばいい。
目が覚めるだろ?
歩けないなら 切り裂けばいい。
そうしたら流れる赤があたしを励ますだろ?

それでダメなら少しだけ眠ろう。
ナイフを抱いて。

包帯とナイフであたしは進めるよ。
痛みを知れば、少しは周りが見えるだろうよ。
みんな、心にナイフ突き立てながら見えない傷とともに強く生きてることも。


あたしに送るはエールなんかじゃない。
歩数を刻め。
もしも刻めなくなったなら、少しだけ頑張ったねと褒めてやろう。


さぁ 進め。