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394:コンフラワーゼリー

394 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/15(日) 21:08:38 ID:ByfqklEb0
明治40年発行
コンフラワーゼリー
牛乳一合 砂糖二十匁 鹽少許 ゼリーテン二枚半 コンフラワー大匙一杯 レモン油一二滴

シチウ鍋の中へ牛乳と砂糖を入れ、鹽とコンフラワーとゼリーテンを加へ弱火に架け、よくかきまはして
木匙にてかきまはし、暫時く煮込みてどろになりたれば鍋を下しレモン油を加へて手早く團扇にて煽ぎ
冷却しほどよく固まらんとする時ゼリー型の中へ注ぎ入れ硬く固りたれば一寸湯の中へ入れ直ちに脱出して
皿に盛出すなり。

コンフラワーをゼリーにするって間違ってると思う・・・。


395 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/16(月) 09:33:59 ID:tgLqhlK/0
でもコンフラワーはハーブ茶になるし
風味がすきな人にはおいしいかも


396 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/16(月) 10:28:22 ID:h3C+FnMO0
コーンフラワーってトウモロコシ粉のことか?


397 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/16(月) 21:42:16 ID:oVmT3B3C0
>>396
そうです。ザラザラしてるコーンフラワーとなめらかなゼリーの組み合わせはいかがなものかと。
395さんが言う通り、好きな人にはいいかもですね。風味が強く感じるでしょうし。

399 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/16(月) 22:19:57 ID:BH4G9uSr0
ええええええ
コンフラワーとコーンフラワーは別物でしょ
コンフラワーはエキナセアじゃないの?


400 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/17(火) 21:36:35 ID:p/FbT5E90
>>399
当時はコンフラワーと書いたりコーンフラワーと書いたり、曖昧だったみたいです。
唐黍の粉と説明してあるので、エキナセアではないと思います。

402 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/17(火) 23:45:49 ID:vNw3BDcH0
>400
それは訳者が間違えたんでは?

404 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/18(水) 22:29:39 ID:cias2N/80
>>402
よくわかりませんが、間違えたのかもしれませんね。エキナセアなんて、この当時の人は
わかる人も少なかったでしょうし。

393:野菜スウプ

393 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/14(土) 22:52:55 ID:bJYnmDN10
大正15年発行
野菜スウプ
人参八十瓦 大根八十瓦 菠薐草八十瓦 玉葱八十瓦 キヤベツ八十瓦 水二竕 出し昆布五瓦
鹽四瓦 胡椒少々

各材料をよく洗ひ適當に切る。材料全部を鍋に入れ水を加とろ火にて約半量になるまで煮出したる後
汁を濾しとり再び鍋に入れて鹽胡椒にて味附をなす。スウプの實としてマカロニー或はグリンピースを
用ふるもよし。

昆布でダシを取っているので、和風スープというか澄まし汁に近いものか。
とろ火でじっくり火を入れて本格的なスープの取り方です。マカロニ入れたら
おいしそうです。昔の野菜は味も濃くいいダシが取れたという話を聞いたことがあり
ます。だから肉など入れなくてもいいダシが取れて十分おいしかったのでしょう。
今だと物足りないでしょうね。コンソメでも入れないと。

391:松茸辛子漬

391 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/13(金) 22:58:07 ID:KO1SD3HY0
大正14年発行
松茸芥子漬
松茸五十個の石付を去り濃き鹽水中にて洗ひに揚ぐ。麹一升五合、芥子五合及醤油の
合せたるに漬け込む。一二ヶ月にして食し得。

いかに松茸が安価でありふれた食材だったかってことでしょう。今ならこんな勿体無い
調理法しないですからね。しかも50個って。


392 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/14(土) 00:16:17 ID:0emJ8sjt0
うちの親の世代(昭和30年代)でも、
松茸は貰いすぎて食いきれなくて佃煮にしてた、っていってたもんなー

390:炒肉片(チヤオローピエン)

390 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/13(金) 22:53:57 ID:KO1SD3HY0
大正14年発行
支那料理 炒肉片(チヤオローピエン)
豚肉五十匁、五分巾一寸長の短冊切とす。筍十匁で細く刻む。三葉十匁、五分位に包丁す。豚を五勺の油中にて
いり掬ひ上ぐ。更に鍋に肉を入れ醤油三勺を入れ、他の材料を入れスープ五勺入れ、少量の味の素、鹽茶匙一、
灰汁引片栗粉茶匙二、酒中匙一半を入れ攪拌して皿に盛る。

この頃すでに、化学調味料があったんですね。昭和に入ってからだと思ってました。大正時代のレシピの中で、味の素を
使うレシピは少なく、このレシピくらいです。

384:林檎皮水・香煎水

384 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/12(木) 22:01:35 ID:1FkYcThP0
大正14年発行
冷し飲料
林檎皮水
食用又は料理用に供したる林檎の皮を瀬戸引鍋に入れ、五倍の水を加へて火に掛く。沸騰後、五分後位
にして火より下し皮を除く。淡き甘味を附しほのかに食紅を加へ好みによりては酸味を添ふる為極少量
の酒石酸を加へ冷して飲料に供す。コツプにつぎたる時極少量のセリ酒(シェリー酒か?)又は酒を加
ふれば更によし。

何だろう、これは。リンゴサワー??

 


386 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/12(木) 22:12:43 ID:1FkYcThP0
さらに謎の飲み物
大正14年発行
香煎水
コツプに茶匙山一杯の麥こがし(麦こがし??小麦粉を焦がしたもの??それとも麦か)を入れ、砂糖茶匙二杯位加へよくまぜる。
冷水を注ぎ氷片一二ケを浮す。レモンエキス二三滴を落し直ちに飲料に供す。

麦だとしたら、取り出すだろうし煮立たせないと麦茶にもならないしなあ。
水を入れるということはやっぱり小麦粉?最初は噂に聞く砂糖入り麦茶かと思ったが、そうでもないっぽいし。

 

387 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/12(木) 22:32:16 ID:mT88xa8Z0
>>386
調べてみたら、こんな記事が出てきた
ttp://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/tyouki_kikaku/ajiwai/2003/ajiwai_8-1.htm

炒った大麦の粉かぁ・・・代用コーヒーみたいなものかな?


388 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/12(木) 22:45:55 ID:6525Ud3B0
ああ、麦焦がしな。どろり濃厚って感じにして飲んだな。
韓国にもある。


389 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/12(木) 23:08:19 ID:U0ycE7HD0
麦こがしって、いわゆるはったい粉だっけ。

砂糖入れて少量の湯で練って食うのが一般的だが。
近頃流行のマクロビとやらでマフィンやらパウンドケーキなんかにも入れてるなw

376:トースト

376 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/11(水) 22:23:38 ID:VIi0ydci0
明治38年発行
トースト
平たい鍋に湯を煮騰せて玉子を割って、形を損わさない様に静に入れ、三四分間湯煮にして
別にパンを厚さ三分位に切りて、狐色に色付く位に燒き、皿に入れて其燒パンの上に玉子を
損ない様に注意て、載るのです。これわ鹽氣も甘味もありませんから食用バタを付けて食べ
るのです。

ポーチドエッグのせトースト?湯に酢が入ってないので、卵が分散して大変だったのでは。
当時はバターはなじみがなく卵をのせていたのか、これが基本の食べ方だったのか。
卵をのせた後に、バターを落として食べていたのでしょうか。

375:エツグマツフイン

375 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/10(火) 22:23:31 ID:2aehA/c30
大正14年発行
エツグマツフイン
麥粉二合 ベーキングパウーダー茶匙四杯 鹽茶匙半分 砂糖大匙二杯 牛乳一合 卵一個

粉類を全部合せて二度篩し、よく泡立たる卵を入れ牛乳及ときたるバタを入れて(分量明記が
ないので、様子を見ながらということか。当時は小麦粉の質も安定しておらず、その時々の小麦粉
の質によって量を判断していたらしい)輕くまぜバタを塗りたる天パンの中にビスケツトの如く
ならぶるか、或はバタを塗りたるマツフイン型に七分目位入れ強火の天火中にて燒くなり。これも
混ずる物により種類頗る多し。

現在のマフィンと大きな差はないようです。イーストではなくBPですので手軽にできたのだと思われ
ます。現在は牛乳ではなく水を使うことが多く、表面にコーンミールが付いているものが一般的です。
また、現在は水分の配合がやや多め。

370:ボイルドミート

370 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/09(月) 21:47:53 ID:4lFeGMfL0
明治38年発行
ボイルドミート

牛肉五斤 パン粉一斤の五分の一 玉葱一つ 胡椒少し 鹽少し

牛肉を細かにしたものとパン粉とを玉葱の細かに切ったものに、鹽と胡椒とを入れ、皆
混合せて少し平たい玉の形、大きさ一寸位にしてブリキ製の焼箱にラード(油豚)又わ
バタを引いて此内えならべて入れて水五六勺入れ、ストーブで燒くのです。西洋竈の事で
蒸焼にする時に使う道具ですが、テンピでもよろしい。

>>362の大正時代よりもシンプルです。ソースも記述されていません。フライパンではなく、まだ
この頃は天火で焼いていたようです。
卵はなくてもよくこねれば大丈夫ですが、パン粉が入ってないので固めのハンバーグですね。
大正になると、作り方も名前も進化。

 

371 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/09(月) 21:53:55 ID:5nszsudk0
ん?パン粉は入ってるじゃない?


372 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/10(火) 11:16:33 ID:sMNrurIN0
>>370
その頃の家庭用の天火ってどんなものだったんだろう
金属製の箱みたいなもので七輪の上に載せて使っていたんだろうか


374 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/10(火) 17:35:09 ID:2aehA/c30
>>371
別のことしながら書いてたもので間違えた。スマソ

>>372
明治大正は、七輪の上に置くタイプのものが一般的だったそうです。
図を見てみると、七輪の上に、四角い箱のような(見た目はオーブン)を置きます。
箱の下面には、穴があって(穴の上には網か何かで覆っている感じ)そこから、火の気が
上がると書いてあります。中は二段に区切られていて、そこに焼くものを置くみたいです。
さらに、天井部分はフタになっていて、そこを開けると一段へこんでいて、そこにも炭を
入れられるようになっていて、これが上火の役割をするようです。

>>370の和名は、刻み肉の炙りもの となっています。

369:コールド・タン

369 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/08(日) 23:45:22 ID:9pCegTHX0
明治38年発行
タング(牛の舌湯煮)
牛酪(バタ)小匙一 芥子大匙一 鹽小匙一 酢少し

牛の舌を?水で洗い、其の肉を其儘蓋のある陶器の中え入れて、それから鹽、胡椒を入れて
蓋をして大鍋に入れ中の蓋物にかぶさらぬ位に水をはって強火で湯煎にするのです。蒸す時間わ
新しい肉なら三四時間かかりますが、三日位經ちましたものならば二時間位で風味がよくなります。

別法
これわ水を入れた拵へ方です。順序わ前の通りで違いありませんが肉を入れた蓋つきの陶器に水を八分目
位注いで湯煮するとまた味が違ってきます。

別法
今度わ野菜を入れる拵へ方です。手續わ矢張前の通りにして、肉と一緒に胡蘿蔔(にんじん)、馬鈴薯、大根
等を一分五厘位の厚さに切り、葱わ一寸位にして入れるのですが水は少しも加へず蒸し煮にするのもよろしく、
火わ強方がよいのです。時間わ前と同様でよろしい。

コールドタンのようです。当時は牛の舌など不気味すぎて食べる人はほとんどいなかったとか。

365:シュークリーム

365 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/07(土) 23:27:46 ID:ALabospp0
明治40年発行
シュークリーム
牛乳一合 メリケン粉四十匁 バタ大匙一杯 ベーキングボーダ茶匙一杯 鶏卵五個

先づシチウ鍋の中へ牛乳とバタを入れ火に架け、よくかきまはして沸騰たる時之をおろし
メリケン粉とベーキングボーダを篩い込み飯杓子の両端を截り去り殆ど木箆(きへら)の
如くに拵へ、それにてよくかきまはし、鶏卵を一個づゝ破り込み再びよくかきまはして
どろになし置き、テンパンの中へバタを塗り手早く金匙にて掬ひ取り、その中へ少許く
間を離して十六個滴しそのまゝテンピの中へ入れ蓋をを為して上火を強く下火を中火にして
二十分間ほど燒き、焼終りたれば取り出し一個づゝ取りてそのふくれ上りたるをナイフにて
截開きその空間へクリームを入れそのまゝ蓋を為したるものなり。
クリーム
牛乳一合 砂糖二十匁 鶏卵二個 コンスターチ茶匙一杯 レモン油三四滴
小鍋に鶏卵と牛乳を入れ、よくかきまはして砂糖を加へ更によくかきまはしてそのまゝ大鍋に
湯を入れ中火に架け、よく沸騰するを待ちて小鍋のまゝその中へ入れ、木箆にて
かきまはしながら湯煎に為し、ほどよくどろになりたる時別器にコンスターチを入れ、?水を
猪口に一杯ほど加へ手早く箸にてかきまはしてその中へ加へ、更に五分間ほどかきまはして湯煎
に為し鍋を下して冷却かゝりたる時レモン油を滴しよく冷して用ゆ。

シュー生地は、火から下ろしてから卵を入れるのではなくそのまま火にかけながら入れていたようです。
これは失敗が多かったと思われます。それを補うためにベーキングパウダーを入れていたのでしょうか。
現在は入れませんね。
クリームは全卵ですので、あっさりしていたようです。現在はまず卵と砂糖を合わせ湯煎にかけて、粉類を
合わせ別に温めた牛乳を少しずつ加える製法ですが、これは最後にコーンスターチを入れてますので
かなりダマになりやすかったと思われます。最後は直火で火を入れていないので、粉っぽさが残ったクリーム
のようです。

362:ハンブルグステーキ

362 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/06(金) 22:18:07 ID:4n6IS3Cn0
大正15年発行
ハンブルグステーキ
牛肉四百瓦(グラム) 玉葱百五十瓦 鶏卵五十瓦 食パン百瓦 パセリー十瓦 バタ三十瓦 鹽四瓦
胡椒少々 トマトーソース二竕(デシリットル) 

牛肉は細かく挽き、玉葱、パセリーは微塵切になし食パンは濕して(湿らせるの意であろう)搾り、細かく
ちぎり置く。挽肉の中に玉葱、パセリー、鶏卵、食パン、鹽、胡椒を入れよく混ぜて丸く平たくなし置く。
フライパンにバタを敷きて熱し、形を調へたる肉を入れ、肉汁の浸み出さぬ前に裏かへして裏面も同様に
燒き肉汁を充分に内部に含ませ両面に燒色のつきたる時皿に盛る。
トマトーソース
バタ十五瓦(グラム) メリケン粉十瓦 トマトーピユウレー一竕 スープストツク適量
ソースパンにバタを溶かしメリケン粉を加へやゝ色附くまでいため、更にトマトーピユウレー
を加へ、いためたるものをスープストツクにて徐々に伸ばし鹽、胡椒にて味を附ける。

ハンブルグステーキに、トマトーソースを掛ける。

現在のような合挽きではなく、ビーフ100%のハンバーグです。焼き方からして、今
のように、ボリュームある厚さではなくファーストフードのハンバーガーパテのような
薄いハンバーグだったようです。食パンは牛乳ではなく、水で湿らせていたようです。
パセリを入れたり、トマトソースをかけたり、なかなか本格的です。

359:マデレン(マドレーヌ)

359 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/05(木) 23:10:23 ID:ZPXA6ENo0
明治40年発行
マデレン
砂糖一斤 鶏卵一個 メリケン粉百匁 バタ半斤 干果物適量

鉢の中へ砂糖とメリケン粉とを入れ、よくかきまはして鶏卵を破込み、殻片の無きやうに
注意を為し、かきまはしながらバタを加へ摺木にてよく捏ね、尚ほよく練り終げて干葡萄
或はその他の果物及び檸檬の砂糖(たぶんレモンピール)を細かに刻み込み直ちにそれを
マデレンの型の中へ詰め、そのまゝテンピの中へ入れ、上火を強く下火を弱くなして二十
分間ほど燒くなり。燒けたれば型より脱出し、ほどよく菓子皿に盛出すなり。
マデレンの型は西洋食器販賣店にあり、介殻の如き形状を為せるブリキ製のものなり。

マドレーヌですね。明治にすでにあったのには驚きです。現在のようにフワッとしたものではなく
生地の絞まった固めのものだったようです。

356:レモンアイスクリーム

356 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/04(水) 23:20:44 ID:r7OB3PYK0
明治40年発行
レモンアイスクリーム
牛乳二合 鶏卵三個 砂糖三十匁 レモン油(エッセンスであろう)三四滴 氷五斤 鹽五合

先づ小鍋の中へ牛乳を入れ鶏卵を破込み、よく殻片の無きやうに注意を為し、砂糖を加へて充分
によくかきまはして、全く鶏卵のほぐれたる時、大鍋によく湯を沸かしてなべのまゝその中へ加れ
絶ず木匙にてかきまはしながらどろと湯煎にかけ、それより鍋を下して手早く團扇にて煽ぎ冷却
し、レモン油を滴してアイスクリームの器械の鑵筒の中へ入れ直ちに桶の中へ入れてその周圍に氷
を砕き込み鹽を注けて鑵筒を廻轉(かいてん)初め大略十五分ほども絶ず廻轉すればほどよく凍る
なり、若し亦凍らざる時にわ亦も廻轉して凍するなり。
アイスクリームの器械の備なきときには、大なる茶筒を用ひて為すべし、尤も桶は常のものにて差
支なし。

生クリームではなく牛乳なので、かなりあっさりしたアイスクリンに近いものでしょうか。卵黄だけで
なく卵白も使ってますので、濃厚な味ではなかったようです。上流階級では、クリームというものを使い、
さらに美味しいものが出来上がると書いてあります。金持ちは、生クリームを使い、現在のアイスクリーム
に近いものを食べていたようです。

この器械というのは、中が二重になっていて、外側に氷を入れ、内側にアイスクリームを入れ、ハンドルで
クルクル回すものだったようです。
ない場合は、大きな桶の中に小さな茶筒を入れ、隙間に氷を入れて手動で茶筒をクルクル回していた
んですね。


357 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/05(木) 09:19:29 ID:a/cBsGM30
どんびえだな


358 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/05(木) 11:40:37 ID:KFtc8Q/S0
そのまんまどんびえだねw
というかこのころ普通にクリームは存在してたのよね
このころのアイスクリームを盛るガラス容器がうちに残ってる。
今のよりもお洒落。

360 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/06(金) 11:07:23 ID:9XteXwYH0
>>356の頃の牛乳って今で言うノンホモ牛乳かな


361 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/06(金) 21:51:10 ID:4n6IS3Cn0
>>360
ノンホモですね。時間がたつとクリーム状の脂肪分が上にたまってくるあれです。それを
シャカシャカと振って使っていたそうです。
が、まだ食品に対する法律もなく、肉も野菜も牛乳も偽装し放題の無法地帯。牛乳などは
水を入れまくって薄めた粗悪品も多かったそうです。食通でもない限り、本来の牛乳の味
など知らない人がほとんどの時代ですから、偽装が多かったそうです。

366 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/08(日) 11:42:54 ID:RosZh1NC0
明治時代、氷をどうやって作っていたの?
今の価値にしてどのくらいのものだったんだろう


367 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/08(日) 22:58:13 ID:9pCegTHX0
>>366
ここに、おおまかなことが書いてありました。

スイーツ図鑑  清少納言も愛した、高貴なる一品は、明治になると庶民の味に。
ttp://www.keikyu.co.jp/webnagisa/05_08/sweets.html


368 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/08(日) 23:05:37 ID:9pCegTHX0
こちらも参考になります。

氷業資料余話 
ttp://www.manabook.jp/minagawasigeo-02.htm

ニチレイ 日本と世界の氷の話
ttp://www.manabook.jp/minagawasigeo-02.htm

355:赤茄子ジャミ(トマトジャム)

355 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/04(水) 16:54:12 ID:r7OB3PYK0
明治40年発行
赤茄子ジャミ
裏漉したる赤茄子(トマトー)五合 ?水一合 ザラメ砂糖五合

これに用ゆるには赤茄子よりも黄色のものを擇び、水にてよく洗ひ茎を截去り(きりさり)
縦に四つ截に為し、そのまゝ水と共にシチウ鍋に入れ、暫時く煮込みて軟かになりたれば
鍋を下しそれより毛篩にて裏漉にかけ再び鍋を戻し砂糖を加へて二時間ほど煮込み
飯杓子亦は木匙にて絶ずかきまはして、どろに煮るなり。

明治の頃は、まだトマトを食べる人は少なく生で食べるのが主だったそうです。この当時は
金持ちの食べ物だったみたいです。ジャムにするのも、よくある食べ方だったらしい。
トマトのジャムねえ・・・。
ジャムは、どのレシピを見てもザラメを使っています。

363 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/06(金) 23:34:03 ID:9DPVe4F90
>>355
「食道楽」にも記述があったはず
作り置きしておくと色々と応用が利いて便利だったらしい

「現代民話考」にある話で、明治末年に田舎の寺に赴任してきたハイカラな和尚さんがトマトを育てて
十字に切れ込みを入れてお湯を注いでくるくると皮を剥き、うまそうに食うのを地元民が見て
「今度の和尚さんは気違いナスを食うだよ」と驚愕したとか

 

364 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/07(土) 22:55:36 ID:ALabospp0
>>363
食道楽の中にあると聞いたことがあるので書いてみました。しかし、どう応用したのか想像が
つきません。

トマトはまだ観賞用の域から抜けられず、食べる人はごく一部だったらしいので、食べるという
感覚がない人たちにしてみれば、驚愕だったのでしょうね。今のトマトよりも酸味が強く青くさく、
なじみのない味でなかなか市民権が得られない野菜だったようです。

351:オレンジゼリー二種

351 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/03(火) 23:09:46 ID:z+dF+iZk0
明治38年発行
オレンジヂエリー(柚子又わ蜜柑の砂糖煮の汁)
ジェラチン(酒膠寒天(さらしにかわかんてん)の様な物で、西洋でわ日本で寒天を使う時にこれを
使います)半ヲンス(四匁) 水三勺 柚子一つ ザラメ砂糖大匙四杯

ジェラチンを三勺の水に浸して、柚子か蜜柑類を一つ、汁を絞り此の汁をジェラチンを浸した水と其れ
から又水を足して一合五勺にしてザラメ砂糖と柚子の皮を少し入れてジェラチンの溶けるまで煮て後に
布で漉しブリキ製の菓子の型に流し入れて冷してから食べるのです。また型から抜くときわ少し熱い湯
に、型を一寸入れて容易に抜けるものです。

オレンジなど珍しくて、本だけの中の物だったのかあっても高価だったのか、柚子で話を進めている。
レモン汁(本ではレモンつゆ)でもよいとしてあるので、レモンは比較的手に入っていたのかもしれな
い。オンスの単位ということは、イギリスから入った製法だろうか。


352 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/03(火) 23:16:18 ID:z+dF+iZk0
明治38年発行
オレンジヂェリー(別の拵へ方)
クエン酸小匙一杯 ヂェラチン(前に話した)四ヲンス(三十二匁) ザラメ砂糖大匙四杯
玉子の殻一個、白身一つ レモン汁數滴

沸騰せた湯で、クエン酸を溶きジェラチンを浸した水と合せて一合五勺にして砂糖を入れ、玉子の
殻を細かにしたのと(これは光澤(つや)をつけるためです)また、白身を泡立てたのとを入れて
交ぜ、沸騰せてから布漉にしてレモン汁を四五滴交ぜて型に流し込み冷えてから食べるのです。

 

353 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/04(水) 09:41:20 ID:QrEVUzb40
酒じゃなくて晒か?
ザラメを使うのは精製度の違いを気にしてかな


354 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/04(水) 16:36:35 ID:r7OB3PYK0
>>353
酒膠で、さらしにかわのルビです。

350:レモンママレード

350 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/02(月) 23:15:58 ID:Cjm5rTDg0
明治38年発行
ヂエリー類は、皆どろ゛して、梅露の様なものでして其の儘なめてもよし又パンになどに
つけても美味しいです。

レモンマーマーレード(橙の砂糖煮の汁)
橙、砂糖いずれも同じ量目 

橙の上皮を成丈け薄くむき(白い皮が出ない程に)その皮を極細かに切り鍋に水を入れて
一時間計り沸騰せてから煮汁をしぼって置いて上皮を剥いた橙の皮を皆むいて、中の實(身)
を出し一袋宛背の方を切開いて、肉刀(ないふ のルビ有)の背で中の實を掻出して次の仕事
にかかるのです。偖て(さて)、實を取ったあとの袋と種子とを皆集めて鍋に入れ水一合五勺
入れて五分間沸騰せて(種子が沈んだり燒付いたりしてな様に時々交ぜて)後に布で漉し(汁
が煮つまった時わ元の一合五勺になる様に水と足し)此中え前に茹た皮と砂糖とを入れて、
絶えず交ぜて沸騰せながら彼れ是れ四十分間煮るとどろ゛した汁が出來ますから、熱い内に
壜に入れ堅く葢をして置くと、味の變る(変わる)事がありませんから、何時でも食べられます。

ゼリーとジャムの境界線が曖昧だったのでしょうか。ゼラチンを使ったもののレシピも同じ項目
で紹介されています。ゼラチンレシピもそのうちウプします。
レモン=橙だったのか、レモンの代用なのか、まだ日本にレモンがなかったのか。どちらにしても
どろどろした甘いものは珍しかったらしい。梅露をぐぐると、梅干しか出てこないのですが、昔の
梅露(ばいろ)はどろどろしてたのでしょうか。マーマレードの作り方も、現在とは異なっています。

349:ワップルー

349 :ぱくぱく名無しさん:2008/06/01(日) 21:58:43 ID:B3mBouph0
明治38年発行
ワップルー
メリケン粉三合五勺 玉子三つ ベーキングパウーダー小匙四杯 牛乳一合五勺 砂糖三十五匁

たねを皆まぜて、かたまりのない様にして置き、燒き型にバタを引いて、其中え注込んで燒くのです。
(丁度、玉子燒をするように)ジャミ入りわ、燒いた皮を二つ折りにしてジャミを入れて
柏餅の様に包んで燒くのです。

二つ折りタイプのようですが、現在のようにバターが入らない生地なので、あっさりした
パンケーキのような味だったのかも。最初から全部混ぜてるし、食感はポソポソしてたんじゃ
ないかと。

347:コロッケーと肉のスープ

347 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/31(土) 23:37:47 ID:3rEiFw++0
>>345
それが、食パンを使ったレシピがあと3つあるんですわ・・・。

明治38年発行
コロッケー(刻み肉入りの天ぷら)
牛肉半斤(スープがらでよし) 馬鈴薯大三つ 胡椒少し 鹽少し 玉葱一つ

肉のスープを拵え置き馬鈴薯の皮をむき捨て、二十分計り水に浸て置てから鹽を少し加えた水で
茹で、後に湯を捨てて水氣を去る爲め、一寸からいりをして丼に入れてつぶし薯の三分の一だけの
肉を鹽湯で茹でて切るか又わ機械に懸けて細かにして置く。別に細かにした玉葱と胡椒とを見計って
入れ味を見て好きな形に握り(大抵長さ一寸五分丸身七八分位の棒に握るのです)パン粉の中に入れて
次に玉子の溶いた中え入れまたパン粉の中え入れてラード(豚油)で揚げるのです。

現在は小麦粉→卵→パン粉ですが、この頃はパン粉を二回つけて厚めの衣だったみたいです。


348 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/31(土) 23:53:45 ID:3rEiFw++0
明治38年発行
肉のスープ(肉の吸い物) 上のコロッケーで使われているもの

肉の吸い物を拵らえるには、あたりまえわ肉類を用いますが、鳥や牛、羊等の肉が第一で
味も美いのですけれど魚、貝類、蔬菜でも甘い物が出來ます。ですが、製法わ大きな差わ 
ありませんからでわ肉の吸い物を書きましよを。
水を見計らって鍋に入れてから、肉を(大切のままでもよし、又わ薄く大きく切ってもよし)
入れ、初めわとろ火で追々に火の力を増し、二三時間煮て(油が餘に澤山浮いた時わ、匙で折々
すくい取り)好かろをと思う頃に肉をすくい出して、あとえ鹽と胡椒を少し入れて味を付ければ
よろしいのです。もし濁らない汁が宜いならば鹽を入れた後に濾せばよろしい。それからすぐに
胡椒を入れるかどちらでもよろしい。

343:支那揚げパン(炸千會魚)

343 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/30(金) 22:13:25 ID:ItIfvuUL0
婦人倶楽部昭和8年発行 
支那揚げパン(炸千會魚)
サンドウヰッチが西洋ではパン料理の代表的なものですが、これはパンを用ひた支那料理の
王座を占めるものです。
食パンを厚さ二分横一寸、縦一寸五六分に切つて三十五切、蝦の摺身七十匁
鮃又は鰈の肉を薄くパンと同形ぐらゐに切つて三十五切 ハム又は燒き豚の霰切大匙十杯
長葱の微塵切大匙五杯 片栗粉 鹽 砂糖 ラード又は胡麻油或は大豆油 パセリ少々

蝦の摺肉に葱と鹽小匙一杯半と砂糖大匙一杯ほどをよく捏り混ぜます。パンの一切づつの
片面に蝦肉をヘラか匙で平に塗りつけ、その上に魚肉を押しつけ、片栗粉を濃く水で溶かし
たものを塗りつけ、更にその上にハムの霰切をふりつけます。そこで鍋に揚油をタツプリと
煮立て、調えた材料を静かに入れて狐色に揚げ、油をきつて皿に鵜體裁よく盛り重ねパセリ
の枝を飾ります。

ほんとにパンを使った中華の王座なんてあるのか・・・?中華で食パン使うの初めて見たんだ
けど、勘違い料理なのか、何かをパンで代用したのか・・・。


344 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/30(金) 22:26:46 ID:OvjojUqK0
炸蝦多士が近いか?


345 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/30(金) 23:48:55 ID:npize0S+0
エビのすり身が乗ったトーストだよね。パンを細かくして丸めれば
鹿の子揚げ。あれ大好きだー(*´Д`) ……つか中華で食パン使うのって
これくらいなんじゃないの?王座とかいっても大臣も庶民もおるまいよ。
私が知らんだけかもしれないが。


346 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/31(土) 18:27:55 ID:GMbaEwt40
長崎の「ハトシ」だね。
香港のハートーチも同じ感じ。

ところで私が持ってる「カレー料理全集」(昭和廿五年発行)では
サンドイッチは「パンの博多押し」と説明されています。
この小冊子はヱスビーが発行しているもので
めくるめく昔カレー料理のオンパレード!
ぼちぼちアップします。大昔でなくて恐縮ですが……

341:イタリヤンソース

341 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/29(木) 22:45:39 ID:WbFljydI0
昭和6年発行
イタリヤンソース
月掛葉(月桂樹でしょう)五枚 洋茸又は松茸少々 鹽、胡椒 玉葱中一箇 生レモン半箇
褐色肉原汁一合 コツク用白葡萄酒大匙五杯 メリケン粉大匙一杯 オレーブ油大匙二杯 味の素少々

先づソース鍋にオレーブ油を入れて火にかけこの中に玉葱を細少切として入れ、色の付かぬ
位に炒り次に松茸、マシルーム(洋茸はマッシュルームのことらしい)を刻み込み、又一寸
炒り鹽と胡椒にて味を付けメリケン粉を加へ又炒り次に白葡萄酒を少しづゝ入れて交合せ
次に肉原汁を少々づゝ加へて全部入れ此中へ月掛葉を入れて良く交ぜ、乍ら弱火で煮て最後に
葉を取り出しレモンの汁を搾り込み次に味の素を加へて味付けして用います。
カツレツに多く用ふべし又メリケン粉を加へず作りたる物はボイルドビーフ、ローストビーフ、
又はロースチキン等にかけるべし。

イタリヤンと言うからには、トマトを使ってほしいのは我侭か。
この当時はまだ松茸は高価なものではなかったらしく、松茸レシピも多く惜しげもなく使うレシピ
が多くある。生レモンと指定してあるということは、乾燥レモンでもあったのだろうか。


342 :ぱくぱく名無しさん:2008/05/30(金) 11:54:40 ID:bMBbFGzF0
>松茸
地方によってはタダでいくらでも取れるのに味気ないから
すき焼きや弁当の増量剤にするしかなかったほどだしねえ

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