新井英樹の名作マンガを池松壮亮主演で実写化する連続ドラマ『宮本から君へ』に、松山ケンイチ、蒼井優、浅香航大、高橋和也、酒井敏也が出演することが、分かった。
ドラマは、文具メーカー「マルキタ」の新人社員で、恋と仕事に不器用な宮本浩(池松壮亮)が営業マンとして、人間として、成長していく青春ストーリー。『宮本から君へ』は、1990〜94年に[モーニング;講談社]で連載され、92年に第38回小学館漫画賞青年一般部門を受賞した名作マンガ。2009年には新井氏による新たな描き下ろしを加えた[定本 宮本から君へ]が、太田出版より全4巻の豪華本で出版されている。名言と言われるせりふが数多くあり、著名人にもファンが多く、各業界からも絶大な支持を受けている。
発表されたキャストは、後半話のキーキャラクターを熱演。今回出演が発表されたのは、宮本に大きな影響を与える営業の先輩・神保和夫役の松山ケンイチ。宮本の先輩で人づきあいがうまく人気者の営業マン。独立するために退職を予定しており、宮本に営業先を引き継ぐ役どころ。神保の友人でデザイン会社に勤務する中野靖子役の蒼井優、宮本と神保の営業先である文具問屋ハタダの営業マン・安達辰也役の高橋和也、ライバル文具メーカー・ニチヨンの営業マン・益戸景役の浅香航大、文具の仲卸業者ワカムラ文具の嫌みな営業部長・島貫康治役の酒井敏也。
その他、柄本時生、星田英利、華村あすか、新名基浩、古舘寛治が出演。ドラマは、映画[ディストラクション・ベイビーズ]の真利子哲也監督が手がけ、主題歌は原作者の新井氏が大ファンと公言しているロックバンド・エレファントカシマシが担当する。主人公の宮本浩は、同バンドのボーカル・宮本浩次の名前が由来。
主題歌を担当するエレファントカシマシに続き、エンディングテーマはアコースティックギターのUKとMCのアフロからなる2人組・MOROHAの[革命]に決定。2013年11月6日にリリースされた2ndアルバム[MOROHA II]のジャケットイラストを、本作の原作者・新井氏が描き下ろしていた。
▽松山ケンイチ コメント
自分の仕事に対する考えとは全く違う神保を演じる機会を得られて嬉しく思っています。
自分にとって仕事とは何かを考える時間になりました。
▽高橋和也コメント
「宮本から君へ」の台本を読んだ時、懐かしい感じがした。
みっともない青春が社会の中で揉みくちゃにされている。その様が愛おしくかつて自分が味わった敗北の日々を思い出させてくれた。
スマートである事を強要される時代に於いてこの泥臭い物語をやる事にどんな意味があるだろうか? 人と人とが面と向かって己の主張を相手にぶつける事の出来た健康な時代。
今そんな事をすれば「特殊な人」として周りから浮き上がってしまうだろう。主人公の宮本は若く無知だ。しかし彼にはどこで覚えたのかは判らないが「執念」がある。この一点のみを武器に周りを振り回しながら強引に突き進んで行く。突き進んだ結果、負ける。しかしこの「負ける」ところにリアリティを感じるし、又同時に明日が見えてくる。
▽浅香航大コメント
この「宮本から君へ」という作品……とてつもないエネルギーでした。
多種多様な輪郭を持った方々の中、益戸景役を自分が演じきることができるのか、プレッシャーに押し潰されないよう奮起し続けました。
一癖も二癖もある益戸景というキャラクターが、僕をこの作品の中に立たせてくれていたんだと感じます。僕は宮本や神保、その他の面々、そして益戸も、全て正義だと思いました。時代や背景、信念、目線によって、様々な捉え方で楽しんでいただけると思います。
ご期待ください!
▽酒井敏也コメント
島貫部長本当に嫌な人です!
時代が嫌な人にしたのか?
育ちが嫌な人にしたのか?
業界の構造が嫌な人にしたのか?
そこまでするんだ島貫さん?
休日は何しているんだろう?友達居るのかな?
ドラマを見てそう思って貰えたら役者として嬉しいです。
▽アフロ(MOROHA)コメント
宮本から君へ
君、ってのは俺の事だ。
これは宮本からのメッセージ、そう思って十八歳の俺は原作を読んでいた。
その後、自分の生き様と運良く出会えた俺は気付けば、俺から宮本へ、
送る言葉を綴っては人前で叫び散らかすと言う仕事についていた。
そして2018年、あいつは再び生まれ直す事になる。
久し振りに出会う宮本にグラスを掲げて俺は言う。
「乾杯、誕生日おめでとう。」
これはお前の歌だよ。
ドラマ25『宮本から君へ』は4/6より毎週金曜深夜0時52分〜1時23分、テレビ東京系、テレビ大阪ほかにて放送