インプラント治療はかなりの技術を要するので、失敗のリスクはあります。
インプラント治療から起こりうる問題として、人工歯根があごの骨に定着せず脱け落ちてしまう、力をかけたことで人工歯根や義歯が破損するといった人工歯そのものの問題、インプラントを埋め込んだ後、あごの骨や周囲の組織が腫れる、痛みが引かないなど身体的問題、手術によって、あるいは術後の炎症によってあごのラインが変わってしまうといった審美的な問題が起こることもあります。
こうした失敗のリスクを最小限にとどめるためには歯科医はよく考えて決めてください。
ご存じの通り、インプラント治療は保険は適用されず、全額自己負担の自費診療です。
医療費控除の対象なので、ぜひ受けましょう。
医療費控除は職場の年末控除の対象ではなく、個人で確定申告をして収入から医療費を控除されます。
確定申告で忘れてはならないのは医療機関で必ず発行している領収書が必ず要求されるのでなくしたり、レシートの印字が消えたりというミスがないよう暦年の1年分、しっかり取っておきましょう。
インプラントの手術してからしばらくの間、自分の歯がうずく反応もよくあります。
麻酔をかけて人工歯根を埋め込み、その周辺組織が腫れて熱を持ったため周囲の歯の神経が刺激され、反応が出たものでインプラントがなじんでくるのと同時に、落ち着いてくることが自然な流れです。
しかし、他の原因から生じることもあるので、異変を感じた場合は間を置かず歯科医の診療を受けることで早めの対応をしていきましょう。
骨に人工歯根を埋め込んで義歯を被せるインプラントの耐久年数は普通にしていれば一生物などと言われますが、現実的には、施術後のセルフケアと、歯科医の技量にも影響される部分が大きいようです。
口腔内のセルフケアがおろそかになっていると、数年でインプラントが劣化し、また手術を受けなければならなくなります。
口内ケアをおろそかにすると歯槽膿漏などのリスクもあり、こうなると人工歯根の土台となっているアゴの骨も弱ってしまい、埋め込んでいるインプラントがグラつくなど、耐用年数も左右されてしまうのです。
一口にインプラント治療といっても、3つの段階に分けられます。
まずは人工歯根をあごの骨に埋め込みます。
あごの骨や周辺組織と人工歯根がなじむのを待ち、固まったことを確認してから、第三段階では、歯根にアタッチメント(連結部分)を接続し、さらに義歯をかぶせて完成というプロセスをたどります。
人工物を骨に埋め込むのですから、組織が歯根の周りにできて骨に定着するまでには時間がかかり、定期的に検査をしながら、2ヶ月から6ヶ月の期間を必要とします。
義歯が完成して使えるようになるまで、治療を始めてからおおよそ3ヶ月から10ヶ月かかると押さえてください。