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不和

始めての週末。
私は溜まった洗濯物を洗う。白い洗濯物は手洗いで、脱水は脱水機にかけなければいけない。洗濯物は外に干すように言われたが、下着類はさすがに恥ずかしい。だから自分の部屋に干そうとしたところ、ホストマザーとばったり会った。あ、もしかしてダメかな…と思って覚悟していても何も言われない。様子がおかしい。
どうやら、ちょっとした揉め事がったようだ。
人様の家の事情には立ち入っていけない。それが日本では(あくまで日本では)暗黙の了解。
様子を見てみるが、あまり収まる気配がない。

実は前日、私はアッキーナにスーパーに連れて行ってもらい、野菜と魚貝類を購入していた。いい加減、野菜に飢えていたし、みんなにいつものせめてものお返しに日本食を振る舞いたかったからだ。
メニューはシーフードカレーとグリーンサラダ。
基本夕食はワンディッシュなので少しさみしいがそれに従う。
一応、オリに許可をもらいっていたので、家が落ち着いた頃に調理開始。下ごしらえをしているとオリがひょっこりやってきた。ちょっと表情が硬い。恐る恐る、
「大丈夫?」
と聞いてみると、
「大丈夫。こんなことみんな経験してるさ…」
と、明らかに強がっているご様子。
ジャパニーズカレーは受けたみたいだ(よかった)が、ホストマザーはその日、夕食に姿を現さず、小皿に盛り付けたサラダと鍋に残ったカレーが彼女を待っていた。

フリーダムすぎてついていけない

アフタヌーンクラスはフリーダム。
サウジアラビア系4人、中近東1人、ブラジリアン1人、インド系?1人、韓国人1人、我らが日本人2人で、白人なしの黒人勢強し。しかも女性はたった3人。午後の授業は午前より人気がなくて(だってみんな遊びたいから!)授業料が安いからか、午前のクラスと比べて……そう、アカデミックな感じが少ない。

昨日の話。
教室に入った途端、先生がこう言った。「ヒロ。今日は移動しますよ○×△◇○×○(わからない)」
火曜日から「木曜日はパビリオンに行きますよ!」と言われていたので、皆でお喋りかぁ。アフタヌーンクラスの女の子ともそろそろ仲良くなりたかったんだよね!とwktkしていたんですが。
移動したは別の教室で、??を浮かべていたら、普通に授業をしだした。なんで? 晴れてるのに。しかも授業早いし全くついていけない。

そして、先生が衝撃を下した。
「じゃあ今からパビリオンに行って、人々にアンケートをとってきてください!」
「!!!!?????」
無理無理絶対無理!!
何の心の準備もなしに絶対無理ですから!(きっと先生は前以て言ってくれてたけど聞き取れなかたんだ。たぶんきっと)
初対面のネイティブに突然インタビューなんて、日本人にはハードルが高すぎる!
しかももう一人の日本人が今日に限っていない。

無理無理と首を降ってみても「心配しないで!問題ないよ!」って言われるけど、何の根拠に基づいているんだよ……
結局、寛いでる現地人にどもりながら話しかけ、でもぜんぜん通じなくてペアの男の子達がほどんどやってくれた。
切腹したい。

イギリスのホームステイ事情

アコモデーション(滞在先)には大きく分けて3つのパターンがある。ホームステイ・寮・アパートシェア だいたいの生徒がこれらに当てはまる。一番多いのはもちろんHSだ。
生きた英語だけじゃなく、日常(学生にとっては非日常)生活に触れるのも勉強のうち。
ホームメイトのリンについてはこの前話したとおり。いつも忙しそうな生活を送っているけれど、もう一人ホームメイトがいる。年上のお姉さんで大学准教授(!?)のアッキーナだ。

アッキーナはとっても優しく本当に親切。どれくらい優しいかと言うと、学校初日に、学校に向かうバスへ一緒に乗って案内してくれた。あとで知った話だが、彼女は私と同じ学校にいてすでに修了していたらしい。つまり、学校に行く必要がなかったわけで、片道30分もかかるバスにほぼ初対面の物分りの悪い外国人と一緒に乗って、説明してくれたというわけだ。
今日なんて、一緒に銀行に行って口座を作ったり、バスの定期を買ったりするを手伝ってくれた。
私が男だったらとっくに惚れている。

ホストマザーはちょっと決まりごとには細かいけど、私のペースに合わせてたくさん会話してくれるし、聞けば何でも教えてくれるし、たくさんアドバイスくれる。庭いじりが好きな、よく笑ういい人だ。

日本人の友達は、ハウスメイトががひどすぎてストレスで喘息になったとか、ホストファミリーが全然しゃべってくれないとか色々あったみたいだ。イギリスのホストファミリーはビジネスライクで、家族扱いは求めてはいけない。どんなファミリーがあたるかは運次第。

私は本当にいいホストファミリーに出会えてラッキーだったと思う。

明日はお礼の手紙を書いてみよう。
明後日はファミリーに少しでもお返しがしたいからプレゼントを買いに行こう。(オリは男の子だから何が喜ぶかわからないけど)
明々後日には、学校に滞在延長をお願いしてみよう……。

イギリスのお庭事情

今日は皆が気になるHS先のイングリッシュジェントルマンについて。昨日の話だが、彼にお庭を案内してもらった。
英国人は生まれながらの庭師で、少しでも自由にできる土地があれば彼らの秘密基地にしてしまう。
目の前には少しだけ伸びた芝生。その上にランダムに植えられた丸っこい形の木。古いレンガの階段。ぽつんとある小さな門に絡まるグズベリー。たくさんの種類の青と紫の花が風に揺れ、香りが漂ってくる錯覚に陥る。朝、リスが庭を横切り、それを見つけた家猫がそれを追いかけるのも珍しいことではない。
イングリッシュガーデンは素晴らしい。
日本ではちょっと考えられない広さの庭を、彼は広い庭を母親と一緒に守っている。奥には、本当の意味での秘密基地がある。中には、油に汚れた大きなバイクが。話によると、このバイクは彼のおじいさんのもので、今は動かないけれど生まれ変わらせるのが彼のビッグプロジェクトらしい。その日はうまく嵌るスパナがなくて、また今度に。焦らずちょっとずつやっていくのもプロジェクトのうちだとか。時間はたくさんあるんだし、とのこと。その考え方すごくいいよね。
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吹 っ 切 れ た (・`ω・)

けたたましい電子音が耳を叩き、目には温かい日の光が刺さる。反射的にアラームを止めて何となしに窓を見れば、さも妖精が飛んでいそうな美しいイングリッシュガーデンは輝き、クラシック音楽にも負けない囀りが朝を満たしていた。
晴れてる。
朝の支度を済ませてキッチンへ行ったら、リンがすぐ後に降りてきた。
「リン、おはよう」
「おはよう、ヒロ。寝れた?」
「うん。昨日はありがとう。忘れたよ」
「うん」
昨日はありがとう→忘れたよっていうのは文法的におかしいけど、言いたいことはちゃんと伝わったみたいだ。それ以上は何の追求もせずに穏やかに朝食をとった。
よし、吹っ切れた。
正しい英語を喋ろうとするのは今はやめることにしよう。もっと大事なのは伝えようとする意思と、勢いと、口にした経験だ。…多分。

午前中。何気無い顔をして授業に出ていたけれど、途中で会ったことのないスタッフがきて連れ出された。
やっぱり昨日のことについて聞かれたけど、ただのアレルギーです!で通した。何のアレルギーかって聞かれたけど英語アレルギーだなんて口が裂けても言えないから、そこは適当に。

さて、入学してからこっち2日間ぼっち飯だった訳だけだけども、午前のクラスで一緒だったレディ3人にお茶に誘われ、ご飯にもご相伴させていただいた。ちょっと注文ミスで私のご飯はトマトサラダだけだったけど、そんなことどうでもいい。
やっと友達ができた。

午後の授業もなんとかやっつけたし、放課後はたまたま校内で出くわした日本人グループに声かけしてみたらお茶に誘われて、またもやご相伴させてもらった。
楽しい。
吹っ切れたら世界が変わった。