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20代の断片

どうしようもなく、綴った。

綺麗な人に会いたくて。

綺麗な物だけ、見たくて。

古い絵画を観たくて。

その時代に位置が欲しくて。

生まれ変わっても、古き時代に戻れない。

何だか、もどかしくて、泣いていた。

デッサンを書きたくて、訪れていたモデルさんも描いた。

歴史に脚を踏入れたくて、画集の独学。

最期に水泡なのが悲しい。

綺麗な物は、見れればそれでいい。

秋の公園で、手を繋ぐぐらいがいい。

地下鉄で、カーディガンを御揃いに着る。

古い自転車で街を漕ぐ。

一人、海辺を走る。

歌川広重の名所を友達と写真撮影に巡る。

十代で出来ずにいた事、ヒロインのよう。

でも、嫌いじゃないや。

いつか夜しか来ないように願って、

見つめたチケットの私が描いた絵

異国のリーズキャッスル城の油絵。

秋の夜を寒々と小声で話し始める頬色。

手編みのマフラーなんかよりいい。

目の中に映し出す月と一眼で撮った月。

今日は、ふと、大切にしてる言葉を書き綴った。







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