スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

闇(道晴・現代パロ)

※現代パロっぽいです

怪しい表現がありますので閲覧は自己責任でお願い致します














『な…何故…ッ』


『………』


『何故じゃ…、何故このようなこと…』


『……、晴明』


『何故…ッ…!』


『……そんなもの、決まっているだろう…?お前を手に入れる為だよ、晴明』










「ただ今戻ったぞ、晴明」


暗い、暗い、闇夜。

屋敷の重々しい扉が悲鳴を上げる。


「…………」


まるで晴明の心に反応したように。


「…どうした?何を呆けている」


道満がゆっくりと晴明に近付く。


「っ……」

「…俺が帰ってきたときは『お帰りなさいませ、ご主人様』と言えと教えただろう?」


深く響く束縛の言葉。

晴明の細い身体に道満の腕がのばされる。

その腕にビクリと身体を強張らせる。


「…ッゃ…」


尚も拒絶の色を見せる晴明に、道満は瞳を細めた。


「…晴明。俺の言うことが聞けないのか…?」

「…っ!」


道満の言葉は更に深く晴明を捕らえる。

晴明には抵抗する術も、権利もない。


「なぁ?晴明よ…」


冷たい笑みを浮かべながら強要する道満は、吸血鬼のようだ。


道満を見て、晴明は何故このようなことになってしまったのかと、思いを這わせる。









もう、ひと月も前のことだ。


晴明は一人の男に経営していた会社を潰された。

否、会社を乗っ取られたのだ。

そしてその男に身体を買われた。


幼なじみであった巳厘野道満の手によって。


今の今まで好敵手であり、親友でもあったその男に裏切られるまでは、幸せに暮らしていた。

しかし道満はいきなり晴明の眼前に現れて、こう言ったのだ。


『…本日をもってお前の会社は我が社が買収する』


それからの生活は地獄だった。

毎日道満に抱かれ続け、軟禁される日々。

雪のように白く美しかった晴明の肌には、道満の所有の印が刻まれていった。


自分の身体は自分ではなく道満のモノであると、散々教え込まれた。


―――いつから此奴は狂ってしまったのか。

いつから自分達の関係はこのようなものになってしまったのか。


ゆっくり、どろりとしたものが、自分の中に溜まっていく。







「晴明…、俺の言うことが聞けぬというのなら、お仕置きが必要だな」


月明かりに照らされて、妖しげな笑みを浮かべて。


それはまるで麻薬のように。

晴明を闇へと堕としていく。


「…ぉかえり…なさいませ…、ご主人様……」


侵食された晴明の言葉を聞いて、道満は笑みを深くした。


「いい子だな…晴明」








それはまるで麻薬のように。


それはまるで毒のように。


晴明を犯し狂わせていった。





************

現代パロ道晴…です

でもあんまり現代パロ関係なかったような気が(^^;)


道満に買われて自分を失いつつある晴明兄様。

道満は晴明兄様が大好き過ぎて、歪んでしまった感じです。

所詮ヤンデレみたいな←←


読んで頂きありがとうございました!

嘘も偽りもすべて(道晴・R-15)

※『桜、想い人』の続きっぽいもの

エイプリルフール第二段です。
それらしい描写があるのでR-15でお願いします。
読んだ後の苦情は一切受け付けません。










「まったく…、貴様のせいでいらぬ誤解を与えてしまったではないか」


はぁ、と呆れたように晴明が道満を見上げた。


夜。巳厘野衆の屋敷。

道満の部屋の中、闇夜の静けさが二人を包み込む。


「何を言う。俺は本当のことしか言っていないぞ」


布団の上に倒れ込む細い身体。

道満の手が晴明の着流しの合わせに掛かる。


「馬鹿を言え。次から鴨太郎にどういう顔で会えば良いのじゃ」


乱れた着流しから白い肌が露わになる。

道満の手を払いのけながら、晴明は道満を睨み付けた。


「晴明…、いい加減に認めてしまえ。お前は俺の恋人であると…」

「んッ…」


晴明の白くか細い身体の上を道満の手が這い回る。


「…道満、」

「お前は俺のモノだ…。心も身体も、全て」


首筋に食らいつき、強く吸い上げる。


「…ぁッ、…く…」


首筋には所有の証が刻まれ、赤い華が咲く。


「なぁ?晴明よ…」

「…っ…はぁ、」


艶やかな晴明の声に、一層色気が増す。


「っ…誰が…、認めるなど…、……!」


快楽をやり過ごそうと道満を睨み返そうとした晴明の瞳に、あるものが写る。

僅か、静寂が二人を包み込む。


「…晴明?」


遠くを見つめている晴明を不思議に思い、道満が晴明を呼んだ。


「…、そうじゃな、道満。わしはぬしの恋人じゃ」


次の瞬間、晴明の口からはとても聞けないような言葉が飛び出た。

とびきりの笑顔を浮かべて。


「…!!…え」


道満は晴明の言葉にしばしの間思考が停止してしまう。


「道満っ、わしはぬしが大好きじゃ…!」

「!!!」


がば、と道満に抱き付き、身体をすり寄せる。

突然のことに道満は頭が回らなかった。


「…ちょっ…晴明っ…?」

「あぁ…道満。ぬしを愛しておる…」

「…っ!」


道満の肩に顔を埋め、広い背中に腕を回して誘う。

晴明の華のような笑顔に、道満は酔いしれていく。


「…晴明…、俺――――」


言いかける道満の唇に人差し指を乗せ、言葉を遮る晴明。

道満の胡座の上を跨ぐように座る。


「…のぅ道満…、わしと口吸いをせぬか…?」

「!」


思ってもみない晴明の言葉に一瞬反応が遅れる。

次の瞬間には道満の頬に、絹のように滑らかな晴明の手が添えられていた。


「道満…」


晴明がゆっくりと顔を近付けてくる。


「…晴明…」


整った顔立ちに見とれながら、重ねられようとする唇にすべてを委ねた。





「……ぷっ」

「!?」


その次の瞬間、道満の額に小さな痛みが走った。

そのまま道満の身体は背後へ軽く押し退けられ、晴明と離される。


「…っ…!?」

「っはは…!引っ掛かったな、道満」


室内に晴明の笑い声が響く。

道満は何が起こったのか分からないのか、面食らったようにポカンとしていた。


「晴明……?」

「道満、貴様はわしがそのようなことを言うと本気で思うたのか?」


道満の額にデコピンをして笑う晴明。

それを見て、道満はようやく理解した。


「なっ…お前っ、まさか」

「くくっ…わしが貴様の恋人と認める訳がなかろう?すべて芝居じゃ」


してやったり、という表情で晴明は道満の膝から降りる。


「お前っ、俺をからかったのか!?」

「今日は“えいぷりるふーる”なるものじゃ。貴様は存じておらぬのか?」


机の上に置いてある時計を手に取り、晴明は道満を見やる。

先程晴明が見つめていた“あるもの”だ。

時計は4月1日の午前0時10分を示していた。


「きっ…貴様!よくも騙したなっ」

「貴様がいつもわしをからかうから、その仕返しじゃっ」


楽しそうな晴明の様子。

道満はいたたまれず、晴明の腕を掴んで引き倒した。

そのまま晴明の身体は布団へとダイブする。


「っ!?…道満っ、貴様一体何をっ…」

「ふざけるな!俺がそんなことをされて黙っていられるかっ」


そう言いながら、晴明の着ていた着流しを無理矢理脱がしにかかる。


「なっ、道満っ!」

「今夜は覚悟しておけよ、晴明」


焦る晴明を悠々と組み敷き、道満の笑みが月夜に照らされていた。






************

エイプリルフール第二段です。

小悪魔な晴明兄様が書きたかったのですが、またしてもうまくいかなかった…

学習能力皆無で本当スミマセッ…死

優しい嘘(万鴨)


今更ですがエイプリルフールネタです。

やることなすこと遅い管理人ですみませんorz







「伊東殿」

「なんだい、万斉殿」


公園の桜の下。

ベンチに座りながら、拙者は伊東殿に声を掛ける。


「伊東殿は…今日が何の日か御存知でござろうか」

「今日…?」


きょとんとした目で拙者を見上げてくる。


「4月1日…、確かエイプリルフールだよね」


伊東殿の小首を傾げる姿に心を撃たれながらも、その言葉に頷く。


「そう、エイプリルフール。嘘をついても良い日でござる」

「面白いよね、嘘をついてもいいなんて」


ふふ、と花のような笑顔を浮かべる伊東殿は、本当に美しい。

拙者は伊東殿の手をそっと取った。


「そう…嘘をついても良い日でござる。だから、」

「…??」


言葉を区切って、一呼吸おいた。


「拙者は伊東殿のことが嫌いでござる」

「…!!」


伊東殿は驚いたように目を見開く。

そして直後、戸惑ったように頬を染めた。


「っ…ば…万斉殿…それは、」

「拙者は伊東殿のことが大嫌いでござる」


真っ直ぐに伊東殿の瞳を見つめ、そう告げる。

いつの間にか伊東殿の身体を抱きしめていた。


「っ……、そう、だね。…僕も万斉殿のことが大嫌いだよ」


戸惑ったように、恥じらいを感じたように。

伊東殿が微笑みを浮かべた。


「伊東殿…」

「…でも、やっぱり僕はいつも通りの言葉がいいな」


困ったように、拙者に苦笑した顔を伊東殿が向けた。


「…そうでござるな…。伊東殿、大好きでござるよ」

「…うん。僕も…万斉殿が大好き…」


その場が公園だということも忘れ、拙者達は愛を囁き合った。






************

初万鴨です。

なんか恥ずかしい…

てかほんと今更エイプリルフールネタですみません。

甘々な万鴨を書きたかったんだ!←

桜、想い人(土鴨、道晴)


「わぁ、綺麗!」

「素晴らしい桜じゃな」


桜並木の元で、鴨太郎と晴明は感嘆の声を上げた。


季節は春。

春といえば、花の季節。

桜を始めとする様々な花々が芽を出し花をつけ始める。


「お天気、晴れて良かったですね、晴明さん」

「あぁ、クリステルの予報が当たったな」


空を見上げれば、青々とした空が延々と続いていた。

絶好の花見日和という訳だ。

それぞれにレジャーシートを敷いて、本格的に花見の準備をする。


「ときに鴨太郎、ぬしは一人で来たのか?」

「はい。…でも、あとからもう一人、来る予定…なんですけど…っ…」


嬉しそうに、ほんの少しもじもじしながら言う鴨太郎に、晴明はすべてを悟った。


「なる程、男か」

「!!!」


真っ赤になる鴨太郎を見て、晴明はクスリと笑う。


「なっなんっ…」

「ぬしのことなど、見ていれば分かる」

「うぅ…恥ずかしい…」

「そんなことはない。それよりすまぬことをしたのう」

「え…」


晴明の言葉にピタリと動きを止める。


「その男の分の席、わしのせいで足りなくなってしまったのではないか?」

「!!!そんなこと、決して!」


鴨太郎は真っ直ぐ晴明を見つめる。

実際のところ、広さなんて充分ある。


「そうか?ならば良いのだが」

「もちろんです!」


にこ、と笑みを浮かべる鴨太郎に、自然と晴明の表情も緩む。


「そう言う晴明さんこそ、どなたかいらっしゃる予定があるのでは…?」

「!!!」


鴨太郎の言葉に晴明は面白いくらいに身体を跳ねさせた。


「な、何を言って、」

「やっぱり、そうなんですね?」


動揺する晴明を見てパッと鴨太郎が笑顔で問い掛ける。

晴明は頬を染め、バツが悪そうにして弁解をする。


「こ、これはわしが望んでしたことではなくてだなっ、その、奴がどうしてもというから、仕方なく、その、」


しどろもどろになる晴明を、鴨太郎はジッと見つめていた。


「晴明さんにも、やっぱりそういう方がいらっしゃったんですね!」

「!!なっ、彼奴はそのような関係の者ではっ」

「いいなぁ。僕もお会いしてみたいです」

「だから誤解じゃ鴨太郎っ」


嬉しそうに勝手に話を進めていく鴨太郎に、晴明が必死に否定するが、まるで効果がない。


「まったく…、どれもこれも、すべて彼奴のせいじゃ…」

「ほう?彼奴とは誰のことかな、晴明よ」

「ひやっ!??」


突然の背後からの言葉にビクリッと肩を跳ねさせて振り向く。

そこには妖しい笑みを浮かべた黒き陰陽師、否、晴明の想い人である巳厘野道満が立っていた。


「どっ…道満っ!」


急な想い人の登場に焦っているのか、声が上擦る晴明。

対照的に、道満の声は落ち着いていた。


「なんだ晴明。恋人が来てやったというのにその態度は」

「だっ誰が恋人じゃ!貴様をそのような風に思ったことは一度も」

「ならば晴明、お前は何とも思っておらぬ相手と日々身体を重ねるのか…?」

「!!!」


晴明の顔にみるみるうちに朱が差し、耳まで赤く染まっていく。


「ッッ道満っ!!!」

「はははっ、お前をからかうのは実に面白いな、晴明」


真っ赤になって暴れる晴明と、それを難なく押さえ込む道満。

二人の仲の良さに鴨太郎は思わず笑みを漏らしてしまう。


「仲が良いんですね、お二人とも」

「!か、鴨太郎っこれはだなっ」

「ほう。ぬしが最近晴明と懇意になっているという者か」


そう言って道満は鴨太郎をジッと見つめる。


「はい。はじめまして、伊東鴨太郎と申します。晴明さんには、いつもお世話になっております」

「此方こそ、晴明が世話になっている。…俺は巳厘野衆頭目、巳厘野道満。晴明の恋人だ」


そう言って晴明を見れば、頬を染めたままふん、と顔を逸らされてしまう。


「ふふ、よろしくお願いします、巳厘野さん」

「あぁ、此方こそな」


軽く握手をして、微笑み合う。

晴明はいたたまれないような気分だ。


そのとき、遠くから鴨太郎を呼ぶ声が聞こえた。


「鴨太郎っ!」

「!十四郎…!」


漆黒の男が、軽やかな身のこなしで此方に駆け寄ってくる。


「どうやら、鴨太郎の想い人も来たようじゃな」


今まで黙っていた晴明が、諦めたようにようやく口を聞いた。


「悪ィな、だいぶ遅くなっちまって」

「ううん、平気。それより仕事は大丈夫なの?」

「あぁ、キリの良いところで中断してきた」


鴨太郎と楽しそうに話している、漆黒の隊服に身を包んだ男の姿。

鴨太郎は土方に背を向け、二人に向き直った。


「お二人とも、紹介します。ぼ、僕の…恋人…の、土方十四郎です。真選組の副長を務めています」


恥ずかしかったのか、“恋人”という言葉を小さく言って土方を紹介する鴨太郎。

真っ赤になって震える鴨太郎を見て、晴明は微笑んだ。


「鴨太郎は土方殿が大好きなのだな」

「!!!そっそんなっ」


更に赤くなる鴨太郎を尻目に、紹介された土方が、一歩前に踏み出して道満と晴明の前に立つ。


「…土方十四郎だ。いつも鴨太郎が世話になっているな」


柔らかい表情を浮かべ、土方が晴明に握手を求める。


「いや、此方こそ親しくしてもらっている。わしは結野晴明という。仲良くしてくれると有り難いの」


晴明は土方の握手に答え、そう自己紹介する。

“晴明”という名前に、土方は僅かに反応した。


「へぇ…、じゃあアンタが“セイメイさん”か」

「わしのことを存じているのか?」


興味深そうに自分を見る土方に、晴明が問い掛ける。


「あぁ、鴨太郎からよく話は聞いててな。幕府お抱えの陰陽師なんだって?」

「あぁ、その通りじゃ。癪に触るがわしと此奴、巳厘野道満と一緒に江戸を守っておる」

「癪に触るとはどういう意味だ、晴明」

「言った通りの意味じゃ」


晴明の嫌味のない誇らしげな態度に、土方は僅かに微笑んだ。


「じゃあ、こっちの巳厘野道満さんとやらが、晴明さんの恋人なんだな?」

「!!!」


“恋人”という言葉に、晴明はまたも身体を跳ねさせた。


「ちっ違っ、誰がこのような者を恋人になど」

「違うのか?」

「晴明、嘘は良くないぞ。俺と幾度も重ねた唇、忘れたか」

「きっ貴様ぁっ!!」

「何だ、やっぱり恋人なんじゃねぇか」


一生懸命否定を試みるも、あっさりと言い負かされてしまう。


「〜〜〜〜っ…」

「まぁまぁ、晴明さん」


真っ赤になって俯く晴明を鴨太郎がなだめる。


「んじゃ、旦那同士仲良くやろうぜ、巳厘野さんよォ」

「あぁ、これからもよろしく頼む」


土方が道満に向けて手を差し出し、それを道満が受け入れる。


「だ、旦那って…」

「ふざけるな!わしは認めぬぞっ!」


恥ずかしそうに俯く鴨太郎と、真っ赤になりながら声を上げる晴明。

二人の反応に土方と道満はニヤリと笑う。


「別に良いだろう?お前達だって仲良くしているのだから」

「そういう問題ではないわっ」

「それより約束の弁当はどうした?」

「話を逸らすな道満!」


ぎゃあぎゃあと痴話喧嘩を始める道満と晴明を横目に、土方は鴨太郎を抱き寄せた。


「…十四郎…っ?」

「俺達も早く弁当にしようぜ」

「…え、」

「せっかくの花見なんだからよ」


ちゅ、と鴨太郎の額にキスをして表情を和らげる。


「…そうだね、十四郎」


嬉しそうに、照れたように微笑む鴨太郎を大事そうに抱き留め、土方は道満と晴明を呼んだ。





************

だいぶ遅くなりましたが、花見SSです。

旦那様同士の掛け合いが書けたので楽しかった!笑

鴨太郎と晴明兄様がメインになってしまいましたが…(^^;


焦っている晴明兄様を書けてとりあえず満足です!
<<prev next>>
カレンダー
<< 2010年04月 >>
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
アーカイブ