2013-6-13 01:46
困った。
非常に、困った。
俺、日向順平は今、ものすごく困っている。
何に困っているのかと言うと、、、
「はぁ?鉄平の誕生日プレゼントぉ!?」
「…おぅ…」
「はぁ…思い詰めた表情で相談があるなんて言われたから何かと思えば…、そんなことだったの…」
「そんなことって言うなよ!俺は真剣に悩んでるんだからさ!」
「けど、鉄平のことなら私より日向くんのが詳しいんじゃない?」
「そんなことはない!アイツの考えてることなんて、俺には未だに分からねぇよ…」
「そんな風に言われても、アンタ達付き合ってるんでしょ?」
「付き合ってたって分からねぇことは分からねぇって!ましてやあの木吉だぞ!?」
「けど、鉄平は鉄平で分かりやすいところもあるわよ?」
「マジかよカントク…!?なら、尚更教えてくれよ!」
「でもねぇ、いくら何でも恋人の誕生日プレゼントに悩んで私に相談しているようじゃねぇ…?」
「そんなこと言わずに、俺にカントクの知恵を分けてくれ!」
「…分かったわ。私が特別に教えてあげる」
「おぉ、ありがとうカントク!」
「鉄平の欲しいモノなんてカンタンよ!日向くんが全裸になって、『俺のこと、好きにしていいぜ…?』って上目遣いに言えば、鉄平も大喜びだわ!」
「そっ…そんなことできる訳ねぇだろっ!!?///」
「恋人の誕生日なのよ!?それくらいの心意気見せなさい!男でしょ!?」
「そうだけどっ…それとこれとは話は違うだろ!別に恋人の誕生日だからって身体張って祝わないといけない訳でもねぇしっ…」
「何言ってんのよ!身体張って祝うのが恋人ってモンでしょ!」
「そうは言ってもよ、」
「そもそも。日向くんが鉄平の誕生日プレゼントは何が喜ぶかって聞いて来たんでしょ。私はそれに答えたまでよ」
「う゛っ」
「あとは日向くんが心を決めればいいだけの話なんだから。めいっぱい鉄平をお祝いしてやんなさいよ」
とは言われてもなぁ……、
結局、カントクからは何も得られなかった。
相談する相手間違えたかな…
はぁ…ほんとにどうしよう。
何を貰ったらアイツは嬉しい?
何をあげたらアイツは喜んでくれる?
こうなったらいっそのこと、本人に聞いちまうか……。
「なぁ木吉、お前って誕生日プレゼント何か欲しいモノとかあんの……?」
「ん?なんだ急に。俺に何かくれるのか?」
「いっ一応な!…こっ…恋人…だし…、少しは考えてやってるつもりだぜ!?」
「そうか、ありがとう」
「っ//…んで、なんかないのか…?」
「んー、そうだなぁ。……んー…、」
「…」
「…特にない。…かな」
「!特にないって……なんかあんだろ?」
「もちろん、日向からもらえるモノだったら、何でも嬉しいよ。でもそれでも、本当に、何もないんだ」
「…?」
「俺はさ、日向と一緒に普通の日を送って、普通に部活やって、日向と一緒に帰るっていう、毎日の普通のことがしたいんだよ」
「!」
「日向と普通に朝の挨拶して、日向と一緒に弁当食って、日向と一緒に部活やって。そんな普通の日常がいいんだ」
「…〜〜〜〜っ…なんっか…恥ずかしいヤツだな…!///」
「はは、そうか?」
「そうだよ!…ったく…悩んで損したぜ…」
「俺の傍に日向がいてくれる、それ以上のプレゼントはないよ」
「……………、本当に、それだけか?」
「あぁ。もちろん」
「……そ、うか…」
「……あ、でも、」
「!なんだよ、欲しいモノあるなら、そう言えよ」
「日向が裸になって俺にすべてを委ねてくれたら、すごく嬉しiぐはぁっ!」
「ふざけんなテメェいっぺんしねッ!!!////(バキッ)」
END!
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木吉さんの誕生日プレゼントを悩む日向さんのお話。
リコたんと日向さんのやり取りが書いてて楽しかった。
リコたんには木日夫婦のことは何でもお見通しです(笑)
ここまで読んでくださりありがとうございました!
木吉さん、遅くなりましたがハピバ!