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感傷論

しばらく忙しい毎日が続いていて、ふとそれが途切れると、何をすべきか悩んでしまいます。
忙しいときは、あれがやりたい、これがやりたいって思っていたのに、いざ時間ができると何からすればいいのかわからない。

そして、考えあぐねた結果、本屋で文庫本を2冊買ってきてしまった。

吉本ばななと、最近はまり始めた角田光代の短編小説です。

とりあえず、「よしもとばなな」の小説から読み始めて、やはり、その世界観がものすごく好きであることを再確認した後、少しだけ残念なことに気付きました。
作品の雰囲気や世界は大好きなはずなのに、いまいちそれに浸りきれない自分がいたんです。

少なくとも少し前までは、小説とか音楽の世界にどっぷりとつかって、見える景色、空気、未来すべてがそんな感じに思えたのに。

今の自分は、心の何処かで、普段の、せわしなく、目標や夢に向かった生活にすぐに戻ってしまうことをわかっていて、そうした感覚が、小説の世界観に浸りきってしまうのを拒んでしまっているのだなあと何となく思いました。

そして、今の生活が、感傷や繊細な感動とかと離れているということを改めて感じて、さみしくなりました。
もちろん、それでも私は今の道を選んだのだし、これからもその道を選択し続けるのでしょうけど。

相反するものが自分の中にはあって、まるで自分は二重人格のようだ、と思いました。

そして、今までの趣味とか大切な感傷を押し殺すかのように、また明日を暮らしていくのだろうと思います。
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