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メンズのシャツをドレス風に着る動画

拍手コメントで教えていただきました



凄いです。よく考えますよねぇ
これを覚えていたら

女性「イヤーン!服が破れちゃった!どうしよう〜」

俺「まかせたまえ」 スッ

バサァ←男前にシャツを脱ぐ(勿論惜しげもなくゴックンバディを披露

ササッ←ドレス風にシャツを巻きつける

俺「さァどうだい」キラン

女性「素敵……////」

なーんてこともあるかもしれないわけですねウフフ


そんな妄想はさておき人間ってすごいですよねーこういうの見ると本当惚れ惚れしちゃいます

俺が女になったとして9

******

道仁が身を乗り出して、俺の頭を撫でた。柔らかく笑いながら頬をつついた。
『可愛いよお前』

「…………」
皿を洗いながら俺はさっきの事をぼーっと思い返していた。あいつ、ああいう事みんなにやるんだろうか。リア充様ってのはまったく俺らとは次元が違いますな。いやアイツもガッツリオタクなんだけどな。あー何かむかつく爆発すればいいのに。
「……」

「おい」
「うおぁ」
気付くと傍らで道仁が俺を見下ろしていた。いつの間にか身だしなみが整っている。
「はやくしろ」
「え、サーセン」
「さっさと準備して大学いくぞ」
「えっ」
「あ?」
「え?」
「家に居たって仕方がないだろう。まずはお前の姿が他の奴に見えるかどうか確認して、後はこういう事象に明るい奴を捜すだの図書館で史料検索してみるだの…」
「い、いや……俺、ネットで検索してみるし…」
「馬鹿お前、こういう異常事態の時こそ日常通りの生活を見失っ」
「いや俺は家でネットしてる方がむしろ日常だし!学校行ってる方が異常事態だしっ!」
「……」
「……へけっ」
「じゃあまずはその甘ったれた日常を叩きなおしてやるよ!!来い!」
「ヒィィ」

俺は道仁に腕を掴まれリビングに投げ出された。そして次々と衣服が飛んでくる。
「3分間待ってやる」
天空の城の大佐かお前は。畜生…
「バルス!バルスバルス!」
俺は残りの皿洗いを始めた道仁に破壊の呪文を浴びせたが、「効かん!」の一蹴だった。ひでぇ。仕方がないのでモソモソと道仁が用意した服を身につける。…足の長さが違いすぎる所からの配慮なのだろう、俺は小学校以来初めて脛の出るズボンを穿いた。レギンスとやらは生まれて初めてだ。温かいので悪くはない。…おお、なかなかリア充っぽいぞ と姿見鏡の前で己が姿を見ていると、戻ってきた道仁に「思った以上にちんちくりんだな」と失笑された。おのれ……


「……」
キャンパスまでの道のりを歩きながら、ふと矢追の事を思い出していた。
矢追も、引きこもっている俺を学校へ連れ出そうと何度も誘いに来たなぁ。外に出る服がないと適当な事を言えばクローゼットから手早く服を組み合わせて、アシがないと言えば僕の自転車の後ろに乗れなんて言って。…それでも俺は殆ど出る事なんてなかった。時には癇癪を起して怒鳴った事すらあった。

……道仁に少し強く背を押されるだけでこんなにも簡単に外へ出てしまう自分の単純さに気付いて、自分をひどく愚かしく思った。矢追は過ぎる程に俺を気遣っていて、俺に強く言う事なんてなくて、どうにか外へ出る気を削ぐ要素を取り除こうとお膳立てしてくれて……。あいつは何を言っても笑っているから、調子に乗ってその優しさに胡坐をかいていたし、おかしなわがままも数えきれないほど言ったなぁと今になって思う。まったく俺は馬鹿だ。どうしようもないな。外に出るなんて、こんなに簡単な事だったのに。


「おい」
髪をぐしゃぐしゃとかき乱されて我にかえった。
「な、なんだよ!」
「なに一人でへこんでんだよ」
「……う」
「辛気臭ぇオーラがうつるだろうが」
そういう言い方をしなくてもいいだろう、と思うのは俺の甘えなのだろうか。
「…うるせえな、俺は物思いにふける権利もねぇのかよ」
「…………、バーカそういう意味じゃねぇよ」
背をドンと叩かれる。俺はむくれてしばらく黙っていたが、ふと目線を上げた時に道仁が俺の方をずっと気にしているのが目に入って、ああまた俺は胡坐をかこうとしているのだと気付いた。

「……心配してくれてんの?」
俺は道仁を見上げた。
「まぁ、それなりにはな」
道仁はどこかよそを向いている。
「…………悪いな」
「ん?」
突然の俺の言葉に道仁がこちらを見た。俺は少しだけ身構えて口を開く。この言葉だけは目を見て言おうと思った。
「ありがとう」

「……あぁ」
道仁はやっぱり俺の髪をぐしゃぐしゃにした。


矢追。
俺はお前にも言いたい。これまでの謝意を、目を見て伝えたい。
お前に会いたい。話したい。なあ矢追。
……矢追。

A「今回のご褒美はキツかった」

A「まあ…アリだよな、抵抗する助手を無理矢理アレするのもムフフ」

B「(確実に返り討ちだよAくん……)」

ふきだしの中のモザイク画像はよく見ちゃダメです(Aを再利用してるだけなので)


いつも拍手有難う御座います
ものすごいやんわりとした返事で申し訳ないですが

Aが地味に人気で笑いましたww変態なのにwww
Aは脳内にもっと色んな設定があるんですが、本編すら考えていないので設定ばかりごちゃごちゃ言ってもしょうがないかなと思っていま本名栄田英司(サカエダエイジ)で実はロリが研究所所長なのに反対してて何考えてるかわからないので助手から警戒されててげろげろ


道仁×備府子もわっふるいっぱい有難う御座います!
あれ書き出してから(というか女体裸シャツ絵書いたら)購読者一人減っちゃってだだへこみなんですが、女体に限らず何を書いたにしても良し悪しですよね。拍手をガッツリ糧にして続きを書いていきます
書き終わったらちゃんとホモも書きますwwwサーセンwww


あと「男物のシャツをドレス風に着るテクニック」ってのがすごく気になります
帰ったら検索してみよww


それからツイッター鍵外しました!報告遅くなってすみません!!
忘れてましたごめーんねっ☆おえっ


いつもありがとうございます!

備「女といえば裸に男のシャツ」


道仁むせる
そしてなぜかキレる

俺が女になったとして8


******

…………

意識が浮上した時、俺は見覚えのない場所に寝ていて混乱した。
なんだ、これ…天井?…近くね? 一番にそう戸惑った。……どこだろうここは。
頭上に注意してもそりと起き上る。するとそこはいわゆるロフトという部分だと気付いた。予想だにしない高い位置にいたため、下を見てゾワリとした。

「……」
ロフトからこの見知らぬ部屋を見渡す。下ではクッションソファーに長い足を投げ出した道仁が寝ていた。という事は、ここはあいつの部屋なのか。……ああ、そうだった…。記憶をたどるうち俺は思い出したくもない現実を思い出して憂鬱な気分になった。そうだ、そうだよ俺は女になっていて、矢追には俺の姿は見えていなくて、なのに何故だか道仁とは会話も出来るし接触もできる…そんな奇妙な事態に陥っていたのだった。

……道仁とは昨日の数時間で色々あったな。ひどい目にあわされたし(…って俺も相当な事言ったけど)、そうかと思うと独りになった俺にとても良くしてくれた。あんな優しい道仁には正直戸惑いを隠せない。けれど、あいつが傍にいる安心感、頭を撫でてくる大きな手の心地よさ……俺が随分と道仁に救われている事は間違いなかった。

のそのそと狭くて急な階段を降り、道仁の前に立つ。……昨日公園のベンチで、コイツの胸を借りてしばらく泣いたのだった。もう泣く気力も失せたと思っていたが、道仁の温度が身にしみて胸にしみて、ああ独りにならなくてよかったと思った途端涙が止まらなくなった。…おそらくあのまま俺は疲れて意識を手放したのだろう。
「……」
眠る道仁をまじまじと見下ろす。こうして見るといよいよ端正な顔をしているなと思った。
「……お前には世話になりっぱなしだな」
こんな事に巻き込んでしまい、さぞ迷惑だろう。ただでさえコイツは俺の事を……
「まぁ…確かに世話しっぱなしだな」
「!?」
寝ていると思っていた道仁が突然目を開け喋り出した。俺は完全に油断していたため突然の事に驚き後ずさった。後ずさろうとして、自分の足に蹴躓いて派手に転んだ。倒れながら、かなり情けない声を上げた気がする。ゲラゲラと足をばたつかせて爆笑する道仁に何も言い返せず、俺は無言で悔しさと尻もちをついた痛みに震えた。

「おい大丈夫か」
笑いがおさまらないまま、道仁がこちらに向き直り話しかける。うるせぇと睨みつけると、より一層愉快そうな顔をした。
「少しは休めたか」
「あ、うん」
道仁が不意にそう訊くものだから、俺も戸惑って素で返してしまう。
「そうか」
目を細める様を見て、ああコイツはいい奴なんだなぁとしみじみ思った。次の瞬間、「ひとつ貸しな。感謝しろよ愚民が」と言葉が足され、俺は光の速さで前言を撤回した。いや、まぁ……感謝はしてる…っていうか、してもしきれない位有り難いわけなんだが実際。

「なんか食うか」
道仁が立ち上がって、尻もちをついたままの俺を見た。食う、という言葉を聞いて突然飢えるような空腹を思い出した。


******

適当に冷蔵庫にあったベーコンを焼き、卵を炒めて、レタスをちぎって皿に乗せた。そうこうするうち食パンも焼けたようだった。我ながら手際のよさに満足しながらキッチンを出ると、備府の奴がまるで絵にかいたように目を血走らせ、フォークを握りしめて居間でスタンバイしていた。なんだこいつは。

「うおおおおおおおおおおなんだこれうまっそおおおおおおお」
「うるせぇな落ち着け」
「食べて良いか、ええんか、ええのんか」
「良いからさっさと食えよ」
「いただきます!!!!!」
「おう」
備府はモリモリとイナゴのような勢いでオレの作った飯を平らげていく。どれだけ飢えてるんだお前は。仮にも女の姿で、その食い方はないぞ備府。
「うっめえええええwwwちょwwwおまwwww意味が分からんwwwwww」
「オレはお前の意味が分からんわ」
「いやwwwマジでwww神がかった美味さwwww」
「……これくらい誰が作ったってこうなる」
あまりに喜ばれるとこちらも照れくさいもので、ムズムズする。昨日から色々あって、やっと少しは心が安らいだのだろう。普段通りの朝食だが、そんなに美味いものなのかとこちらまで錯覚してしまう程に備府は幸せそうな顔でほおばっていく。見ていて照れくさいが、頬が緩んでしまう。

「おい」
ふと備府に声をかけられ我に返る。
「……あ?」
「こっち見んな」
「……ああ。ちょっと動物でも餌付けしてる気分になってな」
「あぁん!?」
「思った事を言ったまでだ」
「……」
ばつがわるそうにむくれる備府がおかしくてオレはまた笑った。
「そんなに美味いか」
「…お前の態度は気に入らんが、飯はうまい」
「そうか」

「……、ま、まぁ俺はパンじゃなく米派だけどな!」
オレが始終にやにやしているのが気に入らなかったのか、備府は訳の分からない事を言い始めた。得意げなのがまた腹立たしい。
「ほう…貴様オレの飯にケチをつけるか」
「う」
「気に入らないなら食わなくていいぞ」
そう言って備府の皿からベーコンを奪う。うろたえるヤツを尻目に、スクランブルエッグもヒョイと奪う。
「あ、え、うう……!」
オレのフォークの侵略を目の前にオロオロし、訴えるような目でこちらを見てくる。ああこいつ、面白い。 パンに手を伸ばそうとした時、備府が俺の手を掴んだ。
「た、食べる……!」
もうやめて、と言わんばかりの困り顔。面白いほどに眉が八の字だ。怒っているわけでは全くないのだが、これはもう少し遊びたい。

「お前な、オレの厚意で食わせてやってんのわかってる?」
「うう……」
「何か言う事ないか?」
「……ごめんなさい」

「〜〜〜〜〜ッ」
俺は思わず口に手をあて吹き出しそうになるのを堪えた。なんだその『ごめんなさい』!幼稚園児か!しょぼくれて口をとがらせながら、しかも言葉のチョイスが『ごめんなさい』って!なんだお前は本当に可愛いなオイ
「……な、何だよ…」
恐々とオレに訊いてくる。ああもうコイツが愛玩動物なら絶対に飼う。
「あー、分かったならいい、分かったなら」
「…なんでお前笑ってんだよ」
「え?」
訊き返す声すら笑い交じりになってしまう。これにはさすがに備府も不信感を覚えたようだった。
「笑ってんだろ」
「……っふふ、……ああ、お前が面白いからな」
「はぁ?」
むくれた頬を親指で撫でると、備府が心外そうな声を上げた。
「なんともまあいい具合にオレのSっ気を刺激してくれる」
「はぁあ!?何お前、俺をからかってたのかよ!?」
「さあ?」
「サイッテー!人をいじめて楽しそうにしてるオトコのヒトってサイテーー!」
「お前はどこの女子だ」
「それから何だよさっきの!自称ドSほどイタい奴ぁいないね!俺大っ嫌いーそういう奴大嫌いー!」
「ドSとは言ってないけどな」
「一緒だばーか!おいだから何笑ってんだよ!」
「別に」

だめだこいつ、必死に喋れば喋るほどツボにハマる。ヨシヨシして甘いモンでもやってれば大人しくなりそうな気さえしてくる。
「お前かわいいなぁと思って」
率直な気持ちを言葉にのせ、備府のピンピン跳ねた髪を撫でて頬をつつく。備府は殴られるとでも思ったのか一瞬ビクリと身構えていた。それもまた、そこらの馬鹿犬と同じリアクションで笑える。
「…………」
「可愛いよお前」
「ッ……」
「馬鹿犬みたいで」
「おい」
「うくっ……ぶはっwww」
「……」

備府はからかい倒したオレへの報復に、オレの朝食を一瞬にしてかすめ取り胃袋へ放った。あーー!と大声でうろたえたオレを見て、パンパンに膨らませた頬でニヤリと笑うのだった。

俺が女になったとして7

******

「もういいから……本当に、大丈夫だから、ひとりにさせてくれよ」
気まずさを増した部屋の空気に耐えかねて、備府はオレに懇願してきた。オレはこのまますごすごと部屋を出てしまう事を許せない気持ちがあったが、どうにも何かを言う気力が起きなかった。ぐいぐいと背を押されるままにのろのろと玄関へ歩み出し、ドアから出た。その時だった。

「あれ、道仁だ」
素っ頓狂な矢追の声にビクリと震えた。備府も覚悟が出来ないまま女の姿で矢追と遭遇してしまい固まっている。
「……どしたの?」
異様な雰囲気を察して矢追が心配そうな表情を浮かべる。オレは曖昧な笑みを浮かべてから備府を見やった。全ての事をコイツに一任するつもりでいた。オレが背中を冷や汗で濡らしていた事に気付いたのはもうすこし後になってだった。

「……矢追……俺、誰だかわかるよな……?」
備府は恐る恐る矢追に尋ねる。
「珍しいよね、道仁が備府の部屋から出てくるなんて。備府は中に居るの?」

は? 何を言っているんだこいつは?
ドアから顔をのぞかせていた備府も、矢追を見上げたまま戸惑っている。
「おい……俺を無視とはいい度胸じゃねぇか」
「……あれ、いない?? おーい、備府ー!」
「……だから、俺が備府だって!おい!聞けよ!!」

おかしい。矢追は目の前でキャンキャンと騒ぐ備府をまるで無視している。矢追は平素こんなたちの悪いいたずらをしない人間なだけに、その光景は奇妙に映った。
「……なぁ、矢追」
「うん?」
「……コイツ、誰だかわかるよな?」
見かねてオレは備府を指し尋ねた。すると矢追は備府の方を見たあと眉を寄せて、もういちど俺の顔を見て来た。
「なに、どうしたの道仁……。何かいるの?落ち武者?」
「ちょっ……おい、矢追てんめぇ冗談も大概にしろよ……、なあ、なあってば…!」
「……矢追、お前…」
「道仁どうしたの怖い顔して。…冗談だよね?ち、違うの?何か見えてるの……?」
「お前の方こそ冗談だろ…?」
「えっ、なにが?ど、どういう事……?」
まったく話がかみ合わない。目の前で必死に呼びかける備府と、それに全く気付かず戸惑った様子で俺とだけ会話を続ける矢追。

「……、いい加減にしろよ!おい!」
備府はみるみる不安な表情になって行き、ついには矢追の脛を蹴った。たしかに蹴った。それなのに矢追は全く気付かない。「備府いないの?鍵を開けっぱなしでどっかに出たのかな……不用心だよね、僕が来たからにはお宝発掘し放題って話だよねぇ全くww …どしたの道仁? あー、もう僕を怖がらせようったってその手にはのらないからね言っとくけど!」
「……」
「……矢追……」


******

矢追との会話を早々に切り上げ、オレはマンションを後にした。ズンズンと速足で、俯いた備府の腕を掴んで。

「……」
見るに堪えなかった。備府に「矢追が居ないと生きていけない」とまで言わしめた張本人が、目の前にいる備府を存在しないもののように徹底的に無視している。その時の備府の表情ときたら気の毒なんて言葉では到底足りなかった。この場にいさせてはいけない、直感的にそう思ったオレは、備府を連れ出したのだった。
傍らを見下ろす。備府は俯いたまま、表情は伺えない。ずっと黙ってオレに引きずられて歩いている。

近場の公園にさしかかった所で足を止め、俺の速足に合わせて息が上がっている様子の備府をベンチに座らせた。
「…飲み物、何が良い」
「……、…………」
備府は事態が全く理解できないと言った表情で背を丸め、呆然と自分の靴先あたりを見つめている。俺の声はきっと、言葉ではなく音としてしか耳に入っていないのだろう。

「……ほら、どっちが良い」
「っ、」
ひた、と冷たい頬にホット缶コーヒーとスープをあてる。備府は我に返り弾かれたように顔を上げた。
「……ん。飲め。冷えるから」
「…………」
備府はのろのろとスープをうけとり、口をつけた。オレも隣に腰を下ろし、コーヒーを開ける。
「……」
「……」
まっすぐで長い睫毛は、ずっと下を向いている。オレは何と声をかけたら良いものか、ぐるぐると考え続けていた。

「……矢追のやつ…本気で見えてないみたいだったな、お前の事」
「……」
「身体が女になった事と何か関係あるんだろうか」
「…………」
「……お前の姿は矢追にだけ見えないのか、他の人間にも見えないのか…まずここを調べる必要が…」

「…………」
「………………」

「……オレはしっかり見えてるからな、お前のこと」
「……ッ、……、」
チラリと見やると、備府は俯いて下唇を噛んでいた。…こいつの感じている不安を、オレはただ頭で想像する事しか出来ない。そしてきっとそれだって、本人が感じているものの何分の一にも及ばないのだろう。
もちろん解決法なんてものも知る由もなく。ああ、歯がゆい。ただ横で呑気に座っているだけのオレなど心底情けない。

「……見えてるからって、何の解決になるわけでもないけどな」
自嘲気味に笑いながら、押し黙っている備府の頭をわしわしと撫でた。

「……」
備府は黙ったまま、オレの手で一層ボサボサになった頭を預けて来た。
予想外の行動に驚いていると、備府は小さな掠れた声で『おまえあったかいな』と呟いた。その表情は伺えない。けれどそれはまぎれもなく、疲れ切った備府が絞り出した最後の一声だと思った。

「……そうか」
オレはそのままジッと動かない備府の髪を、出来るだけ優しく整えた。

俺が女になったとして6


「うっく……うえっ、…ぐ……!」
抑えつけていた体を解放し、オレは泣きじゃくる備府の髪を出来るだけそっと撫でた。
「……ごめん。 …悪かった……」
ひっく、ひっくと肩を震わす備府を抱きしめる。さっきまで身も心も滅茶苦茶にしてやるつもりで触れていた備府を、今更だがガラス細工のように繊細に扱わねばならないとても危ういものに感じた。

「……すまん…」
もう何もしないから、と出来る限りの優しい声で投げかける。自分の胸を貸し付け、震える背を撫で、頭を撫でてひたすら泣きやむのを待った。俺の腕の中で泣き続ける備府は本当に女そのものの華奢さで、その声もか細い。それがカタカタと身を震わせながら泣いているのだから、オレは自分の独りよがりな悪意と暴挙をひどく悔んだ。


「……」
しばらくして備府はオレの胸を押し返した。
「備府、悪かった。オレ…」
「…っか、……うぐっ、かえっ…れよ…!」
泣きじゃくった後の子供のように、備府は横隔膜が痙攣してしまっていて上手く喋れないでいた。どうにかオレを撃退しようと睨んでくるのだが、一言喋ろうとするごとに気持ちが高ぶってしまうのか泣き出してしまって全く何を言っているのか分からない。
ああ、こんなにも気の毒な姿にオレがしてしまったのだ。コイツは元々嫌いだったはずのオレを見込んで頼って来ていたのに、それをオレは完膚なきまでに踏みにじってしまった。嫉妬という勝手な感情に流されてオレはこんなにもコイツを傷つけてしまったのだ。

「…こんなお前を残して帰れるわけないだろうが……」
「……おまえ……うぐっ、…おまえがっ…したぐぜに゛…っ!」
「ごめん」
「うるっ……うるぜ…ぇ!出てけ…よ…!お前なんが……えぐっ、しね……!」
「……」
ああ、反論のしようがない。参った。けれどオレ一人おめおめと帰れるわけがない。

「オレがどうかしてた、もう絶対に何もしないから泣くなよ…頼むよ」
備府は何かオレを罵ろうとしているが、泣いてしまって言葉になっていない。
「事情を知ったからには、オレはお前を一人には出来ないんだよ。お前、自分で矢追に話せるのか?他に誰か相談できるのか? 出来ないからオレに話したんだろう?」
矢追と言う言葉を聞いて備府は少しだけ正気に戻った様子を見せた。涙が止まり、ひく、ひく、としゃくりあげながら黙ってオレの話を聞いてくれている様子だ。
「……俺がどうにかするから、元に戻してやるから」

贖罪のつもりか勢いか、または安心させるための方便か。気付けばオレは相当な大口を叩いてしまっていた。…けれど逃げたり投げ出したりするつもりは毛頭なかった。言葉が先になってしまったが、オレは本気だった。


******

俺はもうどうしていいのか分からない。とにかく今は矢追に会いたい。女になったからって何だって言うんだ、きっと矢追は変わらないでいてくれる。それよりも今は目の前に居座るコイツが怖い。
道仁……真面目に話を聞いてくれていたと思ったら、突然怒り出して俺を襲ったり、そう思ったら今度は急に優しくしやがって「オレがどうにかする」だと…!?今更信用できるか!どうせさっきのが本性だ。ずっと前から分かっていたじゃないか、コイツは俺を嫌っている。矢追がコイツじゃなくて俺を好きだから。そんな奴と一緒に居られない、何をされるか分かったものじゃない。

「帰れよお前……ついてくんなっ!近寄るな!離れろ!」
コイツがいると、おっかなくていつまでも矢追に連絡が出来ない。矢追絡みになるとどんな暴走をするか、さっきそのほんの一部を思い知った所だ。ああ、苛々する。いい加減に諦めたらいいのに。俺を戻すとかいう寝ぼけた事も、矢追の事もだ。

「悪かったって…もうしないって言っているだろうが……オレのけじめがつかないんだよ、このままおめおめと帰ったら!」
「なんでてめぇが必死なんだよ!何と闘ってんだ勘違い野郎!俺の問題なんだ、俺の意志を尊重しろバーーーカ!通報するぞこのナルシスト強姦魔!!」
「……ッ、」
「お前みたいに何するか分からない奴、矢追が惚れるわけねぇだろ!あいつはお前のそーゆー所、見透かしてたんじゃねえの!」
「…………」
「…あ………」
調子に乗りすぎた、と思った時には遅かった。
道仁は俯き、大きな体をわなわなと震えさせていた。その両拳は力いっぱいに握りしめられているのがわかる。

「…悪い……今のは違…」
殴られる、下手したら殺されるんじゃないかと震えた。道仁が動き、俺は思わず後ずさった。

「……備府…さっきは申し訳なかった…許してくれ…」
「……え…」
道仁は俺の汚い部屋で、両手両膝をついて俺に頭を下げていた。

「ただでさえ妙な事になって不安なお前を襲って、否定して……怖い思いをさせたし、深く傷つけたと思う。オレは本当にすまないと思っている。分かってくれ、頼む……」
「ち、違……」
違わないけど、違わないけれど。今のは俺が悪い。言って良い事と悪い事があることくらい俺だって分かる。
「お、俺はお前にそんな事をさせたいわけじゃなくって、その……」
道仁の握りしめた拳が震えていた。額には深い縦皺。息をつまらせ奥歯を噛み締めているのも伝わってくる。……恐らくコイツは今、悔しさに気が狂いそうなのを必死にこらえてスジを通そうとしているのだろう。俺にしてみれば全くいらない世話なのだが。むしろ精神がまいるからやめてほしい位なのだが。

「今の…ごめん……矢追はそんな奴じゃないから。矢追はお前の事イイ奴だっていつも言」
「やめてくれ」
「……、」
「…お前から言われると……さすがに…こたえる……」
道仁は息を詰まらせ、目頭を押さえていた。俺はこの男を悔し泣きさせるほど、エグい事を言ったのだと気付いた。いらない世話で相手の精神をまいらせていたのは俺も同じだったのだ。
「……ごめん…」

+++++

ここまで書いたのあであとは随時
コピペして投稿するとなると本当一瞬ですね・・・

俺が女になったとして5【000】

俺が女になったとして4

******

備府(妹じゃなかった)が言うには、
・寝ていて目が覚めたら体が女になっていた
・突然すぎて全く心当たりはない
・情緒不安定など、体だけでなく精神的にも変化を感じている
という事らしい。

正直がっかりだ。コイツに気を遣った分損した気分だった。現在進行形でちょっと可愛いなんて思ってしまっている事にも悔しさを感じていた。

「で、なんで俺に相談したんだよ」
「う」
「正直なところこんな超常現象オレに解決できるとは思えんぞ。……ああ、いや、話を聞いてやる事位しか出来ないって意味な」

備府の奴から、『解決できなきゃ話しちゃだめなんですかそうですよね厄介事に巻き込むなって話ですよね迷惑ですよねフヒヒサーセン』なんて言い出しそうな卑屈なオーラが滲んできていたので、面倒な事になる前に先に釘をさす。言っておくがオレの精神衛生上の為にだ。

「お前は、……顔怖いし言い方もキツいし俺にだけやたら意地悪いけど、」
「おい待てコラ」
「けど、しっかりしてて真面目な良い奴だってのは、普段のお前を見てて分かってたから……」
「……、…………」

正直、非常にリアクションに困る。嬉しくない事はないのだが……そういう事を言われたら、そんな風に頼られたら『大変だなーなんとか頑張れよ^^』なんて簡単にほっぽり出せなくなるだろうが。オレはお前が嫌いなんだぞ言っておくが。…策士か。そうかお前が策士か。

「……矢追には相談したのか。」
コイツとの矢追の話は非常にデリケートな話題だ。オレは未来永劫コイツを認めたくない。こんな何もできないただの引きこもりが、オレがどんなに努力しても手の届かない7年の想い人を奪って今に至るのだから。
先のような発言は矢追と備府の仲を前提としたものであって、あたかもオレが二人の仲を認めているようなニュアンスになってしまうのだ。誰が気にすまいと、オレ自身がこの発言を許したくなかったのに。

しかし目の前にいる備府は、そんなオレの小さな事情をはるかに超える大問題に直面していて、俺を頼っていて。 …これではオレが屈辱を押し殺して協力に臨むしか選択肢がないだろう、常識的に考えたならば。

「(くそ……!)」
コイツはずるい。本当にずるい。羨ましすぎて腹が立つ。コイツはオレほど何かを慎み耐えた事があるのだろうかと思う。

「道仁?」
備府の声で我にかえる。大丈夫か、やっぱり迷惑だよな、とおたつく備府を目の前にして無理やり冷静さを取り戻していく。そうだ、ありえない現象を身に受けて今一番つらいのはコイツなんだ。オレの逆恨みまでぶつけようとしてどうする。

「あ、ああ、悪い。大丈夫だ。それで矢追は何だって」
「いや……、俺、矢追にはまだまったく話してねぇんだよ……」
「は?お前一番親しいのは矢追だろ?真っ先に連絡してると思ったが」
「ん…それは……」
目を泳がせた後備府は俯いた。

「矢追はBL好きが高じて俺にちょっかい出し始めて……そんな感じで付き合うようになったから、…だから、その、」
「は?」
「ひ…!」
オレはよほど怖い顔をしていたのか、顔を上げた備府が後ずさった。
「……、 で、何なんだ」
湧き上がる気持ちを精一杯抑えつつ、続きを促す。

「その、……俺が女になったなんて知ったら、嫌われるんじゃないかって不安でまだ……」
「……」
奴は『嫌うなんて極端な言い方だけど』だの『あいつがそんな奴じゃないって分かってるけど』なんてごちゃごちゃ言っていたが、もう耳に入らなかった。ただ、オレの中でカアっと頭に血が押し寄せ、スゥと冷たく引いていくのが分かった。

矢追がツレの性別が変わったとたん嫌うだと?腐男子だから?
んな訳ねぇだろ矢追ナメてんじゃねぇよ。
お前そんな事も分からないで矢追の傍に居座ってんのかよ。
オレが長年切望して叶わなかったその場所に何でお前なんかが居るんだよ。
こんな、何も矢追を分かっていない奴が。

「…………」
「…道仁……?」
「っくく、……くく、」
「ど、どうしたんだよ急にお前、」

「……女になっちゃ仕方ないよな、諦めろよ。なぁ?」

 

******

俺が女になったとして3

******

失敗だった。
ふと近くに寄ったものだから、矢追の部屋へ押し掛けるつもりでいた。晩には少し早いがコンビニで飯やら何やらも買った。が、当の矢追が外出中のようで、チャイムを鳴らしてもノックをしても返事がなかった。

もしかしたら外出しているものの近くに居てすぐ戻るのかもしれない、そう思いオレは玄関先にしゃがみ込んでメールを打っていた。

『近くに寄ったから今お前のマンションに来てる。外出してる?』
『今日は城郭研究会のオープン踏査に行ってるんだよね〜; わざわざ来てくれたのにごめんね… 10時くらいにしか戻らないんだ>< 明日授業が終わってから会おっか!今歴史ものガンガン語れる気分だよw』
『お前城郭とか好きだったか?いきなりすぎるだろw』
『そうそう、実は今日の踏査このまえ道仁が歴史ものにハマったって言ってるの聞いてから興味わいて参加したんだよね〜www 道仁の用事がなかったなら一緒に行きたかったんだけど。あ、デジカメ撮ってるから明日持ってくね!』
『分かった。お前のアクティブさには脱帽するわww じゃあ、明日に。落ち武者の霊なんかは連れてくんなよw』
『霊ならもういるじゃん、道仁の後ろに…   嘘だよ! じゃあ明日ねーノシ』

「あいつ・・・」
天真爛漫な姿が目に浮かぶようで思わず頬が緩む。何から何まで愛おしい奴だ。

矢追の返信を見終わり、そろそろ帰るかと腰を上げかけた時だった。
ガチャ、と隣の部屋のドアが開いて、根暗メガネ野郎が顔を出した。奴はオレを認識するなり顔色を変え、さっと部屋に戻りドアを閉めやがった。
「あの野郎……」
良い気分が台無しになった。何から何まで腹立たしい奴だ。

……
…………?

オレは何かよく分からないが漠然とした引っかかりを感じた。
今のは、備府…だよな?一瞬の事だったが、どうにもいつも見かける奴とは明らかに違う印象を受けた。それが何かまでは分からない、その事が妙に気持ちが悪くて、オレは奴の閉めたドアを叩いた。

******

「あ……あ………」
この世の終わりのような顔で備府は俺を見上げてくる。どこまでも失礼な奴だ…… が、さほど腹が立たないのは何故だろう。今日は不思議とコイツが可愛く見えるのだが。 …ああ、そういえばコイツはこんなに小さかったっけか?……ん??

「おいお前、」
オレは備府の手首を掴みあげる。
「ヒィ!」
声高っ! 手ェちっちゃ!
ギョッとして全身に目をやると、ダルダルのスウェットから、胸部に膨らみが見て取れた。しかもそこそこに大きい。 奴にソックリだがこれはどう見ても完全に女だった。うわあ、根暗メガネの妹とかだったらどうしよう。オレ通報されるかも。

「す、すみません、すみません…!」
涙目でオドオドと謝る備府妹(仮)。 神とは… 遺伝子とは、全く意地の悪いものだ。兄と妹(仮)、顔も挙動もソックリなのにこちらはどこか庇護欲をそそる愛らしさがある。それにきて奴ときたら見るに耐えたものではない。

「悪い、人違いだった」
掴んでいた手を放し、くしゃりと頭を撫でる。思いのほか心地よい感触の直毛からはシャンプーの香りがした。備府妹(仮)はオレが怖いのだろう、リアクションに困りかねて不安げにオレを見ている。
「驚いたよな、ごめんな」
「……、い、いや……こっちが失礼な態度とったし……」
備府妹(仮)はオドオドと目を泳がせた後、押し殺すような声で「怒ってない…ですか」と聞いてきた。

……おい、 …おい。
オレ、この子は結構ツボかも知れない。あの根暗メガネの妹(仮)なのに。不思議!

「…怒ってない」
オドオド具合がおかしくて、少し笑ってしまった。オレが笑った事で向こうも警戒レベルが下がったのか、ホッと表情が緩んだのが分かった。


******

あれ。
こいつこんな表情するんだ。

いつも仏頂面で俺を睨んでくる道仁が優しい顔(当社比)で俺の頭を撫でてきた。地震でも起きるんじゃないだろうか。それにしてもコイツこんなに背ぇ高かったかな、元からデカいけど。 …あっ、そうか俺が今女になってるから余計にデカく見えるのか。

道仁はどうやら俺を俺の妹か何かと勘違いしているようで、さっきの事を謝りながら丁寧に自己紹介してくる。

「……」
道仁ってアレだよな、意地は悪いけど結構真面目でシッカリしてるよな?今日は優しい(当社比)し、他にろくに相談相手も居ないし……いっそ、思い切ってコイツに相談してみたらいいんじゃねぇの……!?

「あ、あの……」
えーと、えーと、何て言ったら良いのだろう、考えてから口火を切れば良かった!

「に、女体化した…!俺……!」
「は?」
「えっ、えーと、その、信じられないと思うけど、俺、備府で、あの、さっき、寝てて起きたらおっぱい付いててちんこ無くって、引くくらい情緒不安定になってて……」
「意味が分からん」
「うっ」
「落ち着いて話せ」
「……、」
うわ、やばいこいつ怖いもう泣きそう。
「…怒ってない。 分かるように話して貰えなきゃオレも聞くに困るだろ。まずは落ち着け、な?」
ああ、やっぱりこいつ良い奴かもしれない。顔は怖いけど。

「えと、……話せば長くなるんで、あの、ど、どうぞ……汚いですけど」
そう言って俺は部屋の中へ入るよう勧める。愛想笑いが上手く出来なくてデュフフと笑ってしまったが、華麗にスルーされた。

 

俺が女になったとして2

→思い悩む

「えーと、えーーと…」
俺の体は今、男のロマン・女体なわけで。けれど実際には漫画のようにホイホイと適応なんてできない。だって自分の体だぞ!?何が起きた?!原因が分からない今、最悪の場合死ぬかも分からないんだぞ!?
「あわ……わ、わ…!」
なんて不吉な事に思い当ってしまったのだろう。死、死だと…!?

ガクガクと震える手で携帯を探す。家族とネット関係以外ほとんど登録のない電話帳から矢追の名前を選び、ふと手が止まった。

俺、女になっちまったんだよな……
あいつはBLが好きなガチホモ野郎だろ…?
俺が女になったって聞いたら……?

ネガティブな気分の時は輪をかけてネガティブな発想しかできなくなるわけで。
「だ、だめだ…!知られちゃまずい…!」
携帯を布団に投げ捨てた。

ああ…どうしたらいいんだ。
だってアレだ、妙に想像がつく。矢追は気持ち悪いくらい良い奴だから、俺の相談だって笑顔で受けるだろうよ。けど徐々にスキンシップなんかが無くなって行って、気がついたら他の奴らと一緒にいるようになって、そんで、そんで、俺から話しかければ普段通りの受け答えだけど向こうからは殆どフェードアウト状態になって……
そうだ、きっとそうなんだ!
「えうっ…うぐ…!」

……っておい、何で俺はこんな訳の分からない被害妄想で泣いてるんだ?!
いつ矢追がそんな事した?なんの思い込みだよこれ。
冷静に(?)突っ込む脳内をよそに、俺の感情は昂るばかりだった。どうしても根拠のない妄執が全て事実のように感じれて仕方がないのだ。
「うっ…く、うう…えぐ……!」
気持ちが全く制御できない。悲しすぎて死にたい位。おい死にたいって何だよ俺。もう自分でもドン引きの号泣だった。

ピンポーン

「!!」

インターホンの音でビクリと肩が跳ね、我に返った。音は隣……矢追の部屋からだった。
「……」
何の音もしてこない。矢追は留守なのか。
もう一度ピンポーンとくぐもった音が壁越しに聞こえ、少し置いて何度かノックの音がした。速くて高いノック音がキッカリ3回ずつ。なんとなくこの来訪者は神経質そうな気がした。
…って何を考察してるんだ俺は。さっきまでオイオイ号泣してたくせに何だこの切り替わりの速さ。

ああ、もしかしてさっきから情緒不安定なのって女になったからか?女は感情的な生き物らしいし。……といってもカーチャン以外で女の知り合いなんていないけど。そしてソースはネットの話だけだけれど。

「……」
すぐに静寂が戻った。矢追を訪ねてきた奴は諦めて帰ったのだろう。

…………そういえば腹減ったな。一昨日の深夜に食料が尽きたのを覚えている。外に出る事自体に抵抗があるうえ、外に出るまでの過程を踏むの(風呂に入るとか金を下ろすとか…)が億劫で「買い物に出る服がない」と今まで引きこもっていたのだった。

手早くシャワーを浴びる。俺は男の心をも失ってしまったのだろう、折角のおっぱいにも嫌気を感じるばかりだった。というかちんこがないって。あいつは孤独を分かち合ってきた俺の分身だったのに。何もない股ぐらの草原地帯。泣きそうだ。

*****

ガチャ

財布だけ握ってドアを開ける。
「……」
その先には、しゃがみ込んで携帯をいじる道仁がいた。向こうも物音に反応して顔を上げた所で、ガッツリ目があった。koeeeeeee!毎度思うけどなにその目!超こわいんですけどみたいな!

「ッ、」

ガチャン!
思わず開けたドアをそのまま閉めてしまった。
こえーこえーすげーこっち見てたし。こっちみんな。
「ていうか何でアイツが居るんだよ……」

一瞬の事だったし、女になってるのバレてないよな?ああ、でも絶対変だと思ったよな、変っていうか怒ってるよな、顔見たとたんドア閉められて。うええええこええええええ!

コンコンコン!
「ヒィ!」
神経質そうなノックが鋭く響く。
居留守だ居留守!忍法居留守の術!

『おい、備府か?お前だよな?』
コンコンコン!
「(ひいい…!)」
居留守なのはバレバレだと分かっていたが、どうしても出る事が出来ず俺はじっと息を押し殺していた。
『おい!』

……あっ、俺、ドア閉めたのはいいけど鍵かけてな…

ガチャ

「いるじゃねぇか根暗メガネ。」

ヒイイイイイイイイイイ!!!!!


俺が女になったとして(道仁×女備府SS)


『起きてよ、おにいちゃーん☆』
「ン・・・んー・・・」

俺はいつものアラーム(幼女キャラの着ボイス)でゆっくりと意識を覚醒させていく。

「・・・」
のそ、と寝がえりうつ伏せになる。
「・・・・・・」
そのまま二度寝に入ろうとして、ふと違和感に気付いた。
胸のあたりがつっかえる。
「・・・・・・・・・・・、」
・・・胸?

「・・・あーー・・・?」
胸に手を当ててみると、生まれてこの方感じた事のない異物の感触がそこにはあった。布団と俺の間で潰れた、


「・・・おっぱい」

 


「うわっ何だこれ!」
ガバッと跳ね起きて、俺は自分の両胸を鷲掴みする。や、やわらかい!
「何だこれ何だこれ!」
もにゅもにゅ


「・・・何だこれ・・・」
自分の体の変化が超常現象過ぎて、俺はボキャブラリーのなさに気付く余裕すらなかった。


「・・・・・・」
女体化ってやつだよな、これ。

 


「・・・・・・えーー・・・と」


どうしたらいい?


→矢追に相談
→思い悩む(道仁)
→女体を堪能する(ゆとり)
→とりあえずもう一度寝る(岡)


******

書きかけをごちゃごちゃにつめこんだフォルダをあさっていたら「板ギャルゲ」と名付けたフォルダーをみつけました。
最終更新日が去年の1月なんですが、多分この時から少しして書きはじめたんだと思う。また某ダムのように建設中断してで宙ぶらりんになっていたんですね。

矢追ルート(わりといつもと変わらないノリの予定)真っ白、
道仁ルート(シリアス)だけワード6ページ分くらい進んでて
ゆとり(ヤマもオチもイミもなしでがっつりエロだけ予定)が2行
岡(女体化した理由の解答編)が半ページ
という状況でした。全編えろいシーン入れる予定でした。頑張りすぎやろ自分w そしてひとつ当時の自分につっこめるなら、これ「ギャルゲ」じゃなくて「乙女ゲー(R18)」だよねと言ってやりたい。

読み出すとまだ結構覚えていたし、ちまちま書こうかなと思ったり。
道仁ルートだけ異様に進んでいたので道仁ルートを書き足しているんですが、話がガッツリとシリアスになってしまっているので、多分これだけで力尽きそうです。

つまり道仁×女備府ssをしばらく投下しようと思いますという事でした。

既に何回分か更新できるストックがあるんですが、もうめんどいから一気に投下しとこう。

同窓会みたいな気分だwww

(補足)
拍手コメントから、釣りをしていた頃にうちのブログを見ていた方が、久しぶりに見に来てくださっていたと判明したんです。


うへへ
こんちゃーっす!オヒサでぃーす☆ 3年ぶりでしょうか
ビックリしたでしょうwwまだやってるんですよwwww
801とVIPは今やもう目をつぶっていても書けるくらいです!

未完成のまま放置のネタがたくさんあってさぞ見苦しかったと思います
すまーんこ☆

絵、褒めてもらえて凄く嬉しかったです
絵だけはずっと書いてるので、自分でも少し上達したんじゃないかと思ってるんです///調子こいてすんませんww
でも上達を自負してなお、肉体大崩壊な絵を余裕で描いちゃうくらいまだまだお話にならない画力です。仕事の片手間ですが、ここで遊びながら練習をつんでいきたいと思っていますww


釣り時代のメンバーもまだ数名いて交流もあるんですよ
ただ当初の801×VIPを書き続けているのは恐らく僕だけだと思います。そらそうだw

けど今、うちの801×VIPを見て下さった方が、それをモチーフに小説を書いて下さっているんですよ!!
感無量じゃないですか?
僕は3年ぶりに来てくれたあなたにこれを一番自慢したかったんです!!

友達リストにいる「ほどろ」ちゃんのブログで連載されています。うちよりずっときちんとしていて面白いから、よかったら見ていってね///

僕はそれが完結するまでは、何が何でもこのブログを維持しようと思っています
ので、また遊びにきてくれたら嬉しいですww
まってます!

魅惑のイエスノーディスプレイ

?「ロリさん…今夜どうですか・・・・・・?」ソッ

ロ「うぇえっ!?」

A「あっはっはビックリしましたかロリさぁん」

ロ「ちょっ、ば、馬鹿、放せ何をする・・・!」

A「えぇ〜 いーじゃないですかぁ いつも助手の奴とこうしてるんでしょうよォ」

ロ「していない!!!」

A「(またまたぁwww)」

A「このディスプレイ、俺らが遊びで作ったンすよ」

ロ「そ、そそそそうか」

A「俺らの代わりに活用してくれます?」

ロ「は、ハハハ、・・・・・・い、いい加減放せ!!」

BC「(*´ー`*)(*´v`*)・・・」

BC「Σ(゚д゚  )(゚д゚ ;)!?」

助「・・・・・・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴ

B「あれは助手くん・・・・・・なのかな・・・?」

C「ガチっスよあれ っべー こえーマジで」


ロ「く…この手をっ…どけろぉ…!」

A「あらやだロリさんおててちっちゃいですね///」

助「……」カツカツカツカツ

B「・・・さ、僕らは仕事に戻ろうか」

C「Aサン終わったっスね」

B「彼はアレすらご褒美だからいいんだよ」

C「正直ひくっスわぁ」


リメイクで頂いた絵のイエスノーディスプレイが異様に気に入ったんです

リメイクしてもらったー

先日、久しぶりに2ちゃんに行きました。
孤独さマックスだったもので、もう全然知らない人でもいいから自分のキャラをかいてもらって自分だけがウハウハしたいという気持ちに駆られたからです。

もし僕が犬だったら嬉ションもらす勢いで嬉しかったのですが、なんか向こうでの自分の書き込みや空気読めてない感が気持ち悪くて引きました。後で書き込み修正できないって、コミュ障には本当響きます

亞夜神凶夜@
厨二患者が照れると一気に憎めなくなるww

亞夜神凶夜A
ただの厨二野郎がとんでもねぇイケメンになったで・・・!

白銀雪兎
こっちのほうが綺麗で冷酷で惨忍なオーラがあるのでハイレベル(厨二的な意味で


ロリさん
ロリさんもうまくいかない時があると思うと微笑ましいです///

助手ロリ@
科学的合意のもとに(書いてくれた方のコメントが秀逸だったので引用しました)
「ショタかとおもいきやロリだった設定」とはいえ、ロリさんをショタと思って書いてくださった方には大変申し訳ない

助手ロリA
助手の慈しみの表情とロリさんの安らかな寝顔、聖母画のようです

サンタくんとかのちゃん
サンタくんが(頭が)悪い男からマジのワルいオトコに進化しましたそれはそうと、かのちゃんえろいよ、えろいよマジで////

ナース矢追
矢追が綺麗になってて感無量です/// 凄く丁寧で嬉しさもひとしおです


リメイクスレの皆様有り難うございましたうひひぐひひフゴッ(豚鼻
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