はじめに

私が、「殺し屋」という職業に興味を持ったのはある漫画を読んだからでした。
その漫画は大が小を潰していくのではなく、小が大を潰していく、そんな物語でした。今ではそんなストーリーが多いですが、その当時は少なかったと思います。だからとても斬新に思いました。しかも、その殺し屋である主人公の普段の姿に一番驚き、魅かれたことを今でも覚えています。彼の二面性と、殺し屋という職業には、今読み返してもずっと惹かれ続けています。
そのおかげでしょう、私は「殺し屋」という職業に一種の憧れを抱いています。
それは彼らが見方によっては悪にも正義にも見えるからということが一番でしょう。私が描く(もしくは描きたい)殺し屋は正義の(というべきではないのでしょうが、ここではこうさせてください)行いをしているつもりです。もちろん人を殺している時点で、正義もありませんが、悪の根源を断つという意味の殺しは正義の行いに見えるのです。
法に縛られず、自分の思うがままに生きる生き方も好きです。それゆえに、作品の殺し屋たちは法にも何物にも縛られずに生きています。そんな彼らの日常やら何やらを書きたい、というのが一番の本心です。
ですので、あくまでこの殺し屋シリーズで私が描きたいものは彼らの人間性であり、殺人を教唆するものではありません。
それをご理解の上、どうぞご覧ください。

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