ＸＸＸ

会いに行ったら
すぐお布団で
じゃれあって
兄さんは今日は
敏感な日で
すぐに事に及ぶ

いつものパターン

確かに 寝るだけの
関係かもしれない
だけど兄さんには
そう思わない
兄さんは女を
惨めや虚しくさせない人



他の人と寝るとさ
本当に俺たち
相性良いんだなあ って
思わない?
ﾊﾙとなら本当に
毎日でもしたいね
お前と居ると楽しいし

僕を見下ろして
可愛いなあ と微笑む


好きな体位が同じで
僕のは従順に
兄さんのｶﾀﾁになってて
そりゃあそうだよね
出会ってから
兄さんとばかり寝てる

熱い肌で
抱き合う度に
本当に幸せを
感じてしまう
気持ち良いね と
感じ合える


寝るってスバラシイ。

こんなに
幸せに抱き合える人が
僕にはできたんだ

出会えたんだ


幸せ

いっぱい甘えたり
いっぱい感じたり
いっぱい笑ったり
いっぱい癒されて


僕 兄さんとじゃなきゃ
全然良くないの


俺もﾊﾙ見たら
情熱的になっちゃうから
自分のペースが…
てか良すぎて
ちょっとなあ と思う


なんで？


忘れられなくなっちゃう
みたいな


それなら嬉しい!
忠犬だからね

とりあえず今度からは店で
工事現場横に捨てられた
雨の日の子犬みたいな
目で兄さんを
見ないとく(´⊇`)


ぶはっｗｗｗ
今のはウケたわｗｗｗ


なんでよΣ


お前の顔好きだよ


意味わかんないΣ




いっぱい
キスする

久しぶりの兄さん家

今日はかまってちゃん

教習所で知り合った人と
メールしてるんだ

と言うと
兄さんはメールを
遮るようにぎゅ-や
ちゅ-をしてきて

邪魔したくなるよね

と言った


僕となら
毎日したいよ

とか

僕を感じなきゃ
意味がないね

って

抱きながら
嗚呼 ﾊﾙを抱いてんだな
と つぶやいてくれた


気持ち良いよ
と言って
感じてくれるたびに
嬉しくて


来月は
お泊まりに行けたらなあ
と思って
二泊三日しなよ
満足できるよ と
ねだってくれる

嬉しくて嬉しくて
仕方ない

嗚呼やっぱり
僕は忠犬


兄さんのお店に
ご飯を食べにいったら
社員さんが

ずっと店長を
切なそうな目で
みてましたよ
店長以外が接客すると
すごく残念そうな
顔をするんです
彼女ですか?

って聞いたらしい
バレバレｗｗｗ

そしたら兄さんは
そうだよ って
答えたらしい

こら既婚者ｗｗｗ

幸せな1日

僕の浮気の定義は

自分の時間を
割き始めたら

だと思う

もて余した時間を
誰と過ごそうが
寝ていようが良い
ただ開いた時間を
相手に捧げさえすれば
上手くいく

けれど誤魔化して
開いた時間を
他の人間に割き始めたら
もう 終わりだと思う

そして今の僕は
まさに ｿﾚ

全てにおいて
自由なら

常識や
理性なんか
なかったなら

体裁も
虚飾もないなら

僕は貴方に
会いにいってた
そしてあわよくば
貴方を殺して
私も――
それか
貴方を拐って
知らない場所へ――

そしてこの思考は
脳味噌のはしっこ
あり得ない想定
客観視している
それが現実

夢見がちな少女に
なれなくなった
気付いたら
自分を憎んで
消したいくらいに
頭が割れるくらいに
うずくまるほどに
何かを思考していた
自分が嫌い自分が嫌い

死にたいほど
悩んだ末に気付いたのは
自分には死ねる
勇気など備わっておらず
また ただ自分を
悲観視して哀れんで
いただけだった
思春期とは
そんなものなのさ

今 思考している
夢見がちな自分を
客観視しながら
自分が夢見がちなら
何を夢見るかを

そしてそれが
常識や理性の狭間に
押し潰され
なかったことになるのを
黙って見つめている

そして自分は
それ以上もそれ以下も
それ以外も求めていない
ただ現状に甘んじて
埋もれることを望んでいる

そんな自分を
また客観視していて
どれが自分なのか
わからない

ただ１人になることだけ
頑なに拒んでいる