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福田繁雄大回顧展とダゲレオタイプ修復と表現展

をやってるっていうので昨日午前中にささっと衣替えを済ませて、チャリンコを引っ張り出して行ってきました。山あり谷ありがたがた舗装の道は足腰にきます。

福田繁雄さんはポスター見れば「ああ!」とわかる方かと。もしくはフォークやナイフを組み合わせ、ある特定の場所から光を当てるとホンダのバイクの形の影を映し出す作品を作った人です、という方がわかるかなあ。私は後者の作品を見てこの人が!と思い、じゃあ見に行こうと思って行った次第です。

グラフィックデザイナーさんというだけあって、平面作品が多かった。デパートや味の素や緑化週間などなど。ぱっと見てわかりやすいものから、よくよく見ないと意図するところがわからないものまで。そんで、よくよく見てわかるとちょっと嬉しい。ほんのりトリックアートのような感じもしました。見る角度、見る方向からによって見方が変わるのです。それを平面作品で見れるのって凄い。
黄色と黒の二色で描かれたポスターで、放った銃弾が銃口に戻ってくるポスターは有名ですよね。シンプルなデザインなのに言いたいことが強く伝わる。デザイナーさんすげえ。モナリザをモチーフにして、切手でモザイク画を作ったり、最後の晩餐の部分部分を切り取って絵皿にしたり。そこまで来ると今度は立体作品なんですけども、こっちはとにかく面白かったです。
取っ手が八個あるコーヒーカップや、刃の部分が三つになっているハサミ、注ぎ口が三つある急須など、使えない道具シリーズや、トリックアートを立体作品で表してみたり。立体のトリックアートは本当にごく一部の場所からしか見えないので、ちと見るのが難しかった。
石膏像の胸像に偉人有名人の顔を黒い絵具で描きだした作品も面白かったし、と、とにかくどれを見ても「面白い」と思えるものばかり。
前述したバイクの「ランチはバイクで」(だったか)も実際に見れました!照明を自分で切り替えて実際の形を見ることも出来るんですが、影を映し出した時に、車輪部分の突起やエンジン部の複雑な形がどうやって作り出されているのか、いくら見てもわからない(笑)でも、そのわからなさ加減がまた楽しいんだよなあ。

福田さんはこの展示を催しているミュージアムの構想にも携わっていらしたようで、そこのメインホールには大きなオブジェがあるのです。小さい時はこれが怖くて仕方なかった(笑)けど、今回その構想の企画書といいますか、そういった資料も展示されていて、福田さんがどういう気持ちを込めてここを考えてくれたのか、というのが見れました。楽しく伝えること、面白く伝えること、これまでこのミュージアムが行ってきている展示の中身を見ていると、福田さんのそういう考えが繋がっているんだなあと。そして、その恩恵を私は小さい時から受けることが出来ていたんですね。
そう思うと、とってもありがとうと言いたい。2009年に急逝されたのですが、今もずっと繋がってますよと。本当にありがとうございます。感謝したいなあ、と思う展示でした。

で、同じ場所でダゲレオタイプ修復と表現展もやっていたので観てきました。銀板写真と言ったらいいのかこれは。わりと短い時期に使われていた写真の技法のようで、それを修復出来る方も少ないとか。今回、その修復を出来る方が帰国されたのと、地元にその技法で写真を撮ってらっしゃる写真家さんがいるので、二つの展示を合わせたような感じです。
なんだろうなあ、この雰囲気。普通の白黒写真などとは全く雰囲気の違った、暖かそうな感じもしつつ、写真よりも克明に、厳しいものは厳しい空気のまま映し出したような。暗闇や懐中電灯、ライトなどを使って展示を見ていくようになっていて、そのどこか隠れたものを見つけ出す感がそんな雰囲気を感じさせるのかもしれません。
厳しいものもあるがまま、綺麗なものもあるがまま。そのままを映し出す。
福田さんのとは別の意味で面白いものを見たなと思いました。

充実した日曜でした。

更新履歴

●七周年企画
→「庭清水」二ページ更新


ね、眠い…。
お笑いの話じゃないよーちゃんとした(多分)話だよー。
そしてもう年末の影が……うわあ……orz

それとさらっとトップ変わってました。こっそり季節事にのっかってハロウィン。のような。
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