もういっちょ観てきましたよ、ということで感想。以下ネタバレありますので、嫌な方はご注意下さいね。







有名な銀行強盗ジョン・デリンジャーの生きざまといいますか、それを追った話でした。現実はどうなのか知らないので、映画そのもの感想だけになります。

追う者と追われる者の対比が好き。その際のドキドキするような感覚は正直あまり感じられなかったんですが、じっくりと見ることで、捜査官側の心情と、ジョンの心情をじわじわと感じ取ることが出来たと思います。捕まえるために非情になろうとする人と、捕まらないために非情になれない人。

銀行襲撃のシーンはスピード感と、ジョンの人柄が同時に見れて面白かった。凄いよな、犯罪と良心をスピードに乗せて一緒に見せられるって。全体的に銃撃戦も迫力があって見応えがありました。

ジョンとビリーの関係も好き。ジョンがビリーにべったり、という印象があるんですが、ビリーも段々とジョンに惹かれていく過程が何かドキドキするというかたまらんといいますか。
ジョンがビリーを、ジャズの曲名になぞって「ブラックバード」と呼ぶんですが、その呼び方が優しく悲しい。

裏切られ、撃たれ、死んで、そしてジョンが最後に見て望んだものは何だったのかなと。潔い死だったのか、ビリーの元に行くことだったのか。

「バイバイ、ブラックバード」
この一言が切なく、暖かく聞こえました。

わりと流血シーンが多いので、血が苦手な方はちょっと見づらいかもしれません。スプラッタとまではいかない。
基本的にはかなりおすすめです。今年最後に見た映画がこれで良かった。

「ブラックバード」の歌詞もジョンやビリーの生き方に添っているように聞こえて、何だか物悲しい。