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変身



平凡な青年・成瀬純一をある日突然、不慮の事故が襲った。そして彼の頭に世界初の脳移植手術が行われた。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを、自分ではどうしようもない。自己崩壊の恐怖に駆られた純一は、自分に移植されたドナーの正体を突き止める。


やっと読み終わりました。久々の更新です。なんとか育児も落ち着いてきたかな…夜に起きずに朝までぐっすり眠ってくれるようになったので有り難い(笑)出産前から少しずつ読んでいたのが、産後に全く読めなくなって4ヶ月半かけて読みました(^^;)

脳を移植して思考が変わっていくとしたら、それは成瀬純一のままだと言えるのか。一部なら、或いは全て脳を入れ替えてしまったら…それでも変わらずに自分だと言えるのか。

純一の恋人が投げかけた台詞。脳って他の臓器と違って複雑なイメージ。ある意味、その人の心の元でもあるような気がするのですが…。

それを入れ替えてしまったら、やっぱりその人じゃないのかな。臓器移植すると性格というか好みが変わるって言ったりするけど、本当なのかな?

意外なラストだけど、ちょっと呆気ないというか、もう少し踏ん張って欲しかった。ここまで来たなら、最後まで明かして欲しいって思うけど、ちょっと気になるくらい残すのも小説としての味なのかな。

純一は被害者であってその後も被害者なのに、やはり加害者になるんでしょうか。法で裁くならそうかもしれないけど、この物語の一番の被害者に変わりはないと思う。

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