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漆黒の王子(再読)



砂の城の哀れな王に告ぐ。私の名はガネーシャ。王の側近と騎士達の命を握る者。要求はひとつ。彼ら全員の睡眠を私に差し出すこと。眠ったまま死に至る奇妙な連続殺人事件。ふたつの世界で謎が交錯する超本格ミステリ!第二十二回横溝正史ミステリ大賞受賞第一作。


発売してすぐに読んだのですが、再読です。たまたま図書館で目立つところにあって、つい借りてしまって。話の殆どを忘れてしまってます…新鮮な気持ちで読みました。

上側の世界と下側の世界でそれぞれお話が進んで行きます。上側の世界では、暴力団・藍原組の構成員達が不審死して、その犯人を捕まえる為に奔走してる。下側の世界では、不思議な暗闇の中で中世の職業になぞられた“名前”を持つ人達の中に新入りが現れた。

上側と下側ではそれぞれ主体となる人が違ってて、ラスト近くでやっとぼんやり見えてきて、ラストですべてが繋がるようになってます。

ガネーシャの過去、紺野の過去…いろんな過去がいろんな感情を生んで衝撃のラストに繋がっていきます。

ガネーシャの願いをあの人が叶えてくれてたらな、と思う。あの人ならきっと悪くしない気がするから。

みんな辛い過去とそれぞれ罪を背負って生きてる、でも紺野は敵を作りすぎたのかな…巨大過ぎるビジネスをしてしまったんだと思う。うまく纏まらないけど、重たいお話。だけどハマっちゃうダークなミステリ。
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