芸術は何も、特別な才能を持った人々や、専門的な知識を有する人々のものだけではありません
誰でも触れられて、誰もが楽しむことができる、そんな芸術だってあるはずです
現在開催中の札幌国際芸術祭(SIAF)2017でも、実にいろいろな人たちが多彩な作品やプロジェクトに参加しています
今回はそんな中から「中島公園百物語」をご紹介しましょう
札幌市民にとって馴染みの深い中島公園
実は、開拓時代にまでさかのぼる長い歴史を持ち、時代と共にその姿や役割を変えてきました
8月19日(土)、20日(日)に開催される「中島公園百物語」では、そんな中島公園にかつて実在した建物や人物、エピソードなどを掘り起こし、子どもと大人が一緒になって、なんと妖怪として蘇らせます
公演では、中島公園こぐま座前で妖怪パフォーマンスが繰り広げられます
過去と現在が交差する場所で、幻想的なアートが子どもたちの手によって作り上げられ、さらにはこの街の未来まで展望しようという試みです
野外でのパフォーマンスということもあり、天候も含め、当日の出来は未知数です
また、子どもたちがどれほどのパワーを発揮するのかも、楽しみなところ
予定調和では決してあり得ない、ワクワクするような作品が誕生することでしょう
「中島公園百物語」には、北海道出身の2人のアーティストが力を注いでいます
まず、構成・演出・音楽を担当する、斎藤歩氏
釧路出身の斎藤氏は、北海道大学演劇研究会を経て、数々の劇団に携わりました
東京を拠点に俳優として活動しながら、北海道演劇財団付属劇団のチーフディレクターとして、多くの演劇作品を発表
第67回さっぽろ雪まつりウィンターシアター「さっぽろ冬物語」では、構成・演出・出演までを手がけ、話題になりました
現在は札幌に活動拠点を移す、北海道演劇財団芸術監督を務めています
そして、人形デザインを担当する沢則行氏
沢氏は、小樽出身
1991年に渡仏し、翌92年には文化庁在外研究生としてチェコへ渡ります
プラハを拠点に世界各国で人形劇の公演をする傍ら、チェコ国立芸術アカデミー演劇や米国スタンフォード大学、シカゴ大学、ロンドン人形劇学校など、多くの現場で講座やワークショップを開催してきました
1999年にはヨーロッパ文化賞「フランツ・カフカ・メダル」を受賞するなど、国際的に高く評価されています
現役で活躍するプロのアーティストに加え、北海道演劇財団「札幌座」と札幌市こども人形劇場こぐま座の妖怪スタッフが、力を合わせて作り上げる「中島公園百物語」
ぜひ、いつもとは違う心持ちで中島公園を訪れてみませんか
子どもたちの生き生きとしたパフォーマンスに、元気をもらえるはずです
中島公園百物語
●公演日時
2017年8月19日(土)
19:30〜
2017年8月20日(日)
19:30〜
※
公演前の16時頃から中島公園こぐま座付近において妖怪たちによるパレードがあります
また神出鬼没な妖怪たちは19日(土)11:00〜アカプラ(北3条広場)にもあらわれ、ショートパフォーマンスをおこないます
●会場
札幌市こども人形劇場
こぐま座前の広場
●チケット料金
無料
札幌国際芸術祭2017
(SIAF2017)
●開催期間
2017年8月6日(日)〜10月1日(日)
●公式サイト
siaf.jp