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ワイルド・ハーツ - 冒険者たち

上水沿いに植えられた欅が
綺麗に色づいている

木漏れ日のなか バイクを走らせれば
ミラーの中で 路面に落ちた葉が
ハラハラと舞い上がって 楽しそうに踊っているのが見えた


時間節約で お客の所へバイクで行った帰り道
ちょっと回り道をして正解だった

こんなに気持ちの良い事が 待ち受けていたのだから


外気温13度


先日買ったライディングジャケットが 
薄く軽いのに 想像以上に暖かい

流石は某バイクメーカー御用達の品

去年の冬モデルだが 新作はモダンになってしまったので
僕はシックなこのモデルの方が好きだ


そろそろ紅葉もお終い


予約してあったオイル交換を終えて帰るつもりだったが
もう少し 足を延ばす事にして青梅街道を西へ向かった

法定速度を少し超える速度で つらつらと流していけば
両側に迫る山並みが まだまだ華麗に秋化粧をしている


なんだか 意味もなく楽しい


平日ゆえに 車が少なく快適に進む
気がつけば いつもの古里のコンビニ

缶コーヒーを飲んで一休み

このまま奥多摩湖まで行こうかとも思ったが
膝が冷えている


これは素直に撤退した方が良さそうだ


帰りは多摩川を挟んで対岸の 吉野街道を選択した

多摩川を南側に抱える青梅街道に比べると
南側がすぐに山で ほとんど全線日陰になる
明け方には もう霜が降りるのだろう
場所によっては 路面が濡れている

イイ気分でコーナーに入れば 足元をすくわれかねない

ブレーキングゾーンはドライなのに
寝かしこみが始まる辺りから 濡れていたりするから用心が必要だ


そんな路面に物足りなさを感じて

さらに秋川街道に向かったが 失敗だった
車の数が多く 快適とは言いがたかった



時刻は午後3時を回り
日も傾いて 空気が冷えてきた

諦めて帰ろう


気づけば ちょっと遠回りのつもりが
いつのもコースを一回りになってしまった

1993 Jan 15



そう言えば 何時もそんな事を考えていた様に思う
自分の進む道を探しながら 何故か違うと
そうなんだ 何処に居てもそんな事ばかり気にしていた
投げ棄てたはずの想いが ふつふつとよみがえりはしないかと
そうなった時に いったいどんなリアクションをするのだろう
過ぎ行く刻の間に 自分の影がせせら笑っている
リアルな幸せの向こう側に あいまいな夢が空に向かって行った

        閑話休題

未だ棄てきらなかった想いが
     本当に得たかった幸せの片隅で
          「僕はここだよ」と自己主張をする

両方共 手に入れられれば良かったのに
          僕には その力が無かった

                                1993/Jan/15




話題:散文

風の果て

年内最後かも と
バイクに乗って奥多摩に行った


連休の中日
天気にも 気温にも恵まれ
もっと混んでいるかな と思ったが 意外と快適な速度で走れた


睦橋通りを武蔵五日市駅で左に折れた辺りで ホンダの400に出会う

良いペース
安全に配慮した追い越しに 追い越し後には必ず挨拶
一間あって 巡航


様々な要素が 噛み合い 技術的な部分だけでなく 見習いたいライダーだ

信号で後ろから観察すると 本当に上手い人だと判る


結局 この方に 上野原方面と奥多摩方面の分岐まで 引っ張って貰う形で走りを楽しんだ




そう言えば
前回奥多摩に行った時にも ヤマハR1に引っ張って貰った


上手い人の後ろは勉強になる

道幅の中で どこを走り
どんなコーナーは 確実に減速し
どんな場面では 思い切って"行く"のか


実に的確だからだ


僕が 追走する時に気をつけるのが

「煽っていると勘違いされない距離」
「信号待ちや低速走行の時などは 相手のミラーに映り込む」
「可能なら 何かの折に挨拶をする」
そして何よりも

「ヤバい 怖いと感じたら 追走を止める」


そんな事を気にしている


特に最後の ヤバい怖いに関しては
相手の上手い下手や 速い遅いは関係無い

お互いに事故らない為にも 見極めが必要だと 僕は思う




上野原方面と奥多摩方面の分岐(交差点名は何だったかな?)
以後は多少渋滞した

上り勾配がキツくなり 4輪には加速がしにくい

それとやはり紅葉を期待した人々が多いのだろう

山道に慣れないドライバーも居る


仕方ない



ダラダラと都民の森に向けて進んで行くと
麓ではまだ青々としていた木々が 幾らか色づいていた

山全体が色づくのはもう少しだろうが
都民の森辺りのモミジは華やかで綺麗だった




駐車場はどこもいっぱい


疾走るにも 自転車 歩行者 4輪に2輪が入り乱れ
流す程度でも気を遣う

そう言えば 動画撮影機材を装着したバイクが沢山いたなぁ

どこかに僕の姿が映って居るかな?



まぁ 気が向いたら探してみよう
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