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Period

このGWは かなりバイクに乗った


それでも ツーリングで遠出をするほどの時間は無く
いつものように 奥多摩や柳沢峠に行った程度だ



普段の休日よりも ひどく混んだ駐車場で
25年ぶりに同級生に会った
フェイスブックで顔を知っていなければ 気づかなかっただろう

「Mitさんですか?」

「・・・・・・・・ええ」

「ゆうです」

「・・・・・・・・・・・」

「同級生のゆうです」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「J学校の同級生の・・・」

「あぁぁ・・・・」


そんなに僕は風貌が変わってしまったのか

「フェイスブックやってる?」

Mitに訊かれたが
とっさに

「やってないよ」

と応えた


あの学校の同級生や関係者に 今の生活を侵されたくない
その為にも適当なウソをついた


「いずれまた」

「そのうち一緒に走ろう」

そんな約束をして別れた




混んだ峠道だと
自由に勝手気ままな走行は難しい

それでも空いた空間を見つけては それなりに走りを楽しむ



時には他のバイクを追いかけ 追いかけられ



帰りの下りで 後ろから迫る黒のバイク

ちょっと頑張って 引き離そうとしたが難しい
前走の集団に追いつくと しばらくはその集団について走ったが
タイミングを見計らって抜いた後は 全開で逃げた

赤信号で止まると そのバイクが

「早いですね」

と声をかけてきた

「いやぁ もう限界です」

そんな会話を少しして 青信号でまた走り出す

全くの他人なのに 不思議と旧知の仲の様な楽しさだ



別の日には 周遊道路で山梨ナンバーのKawasakiに追いついた

しばらくして4輪をパスすると 一気にKawasakiが速度を上げる


逃すか・・・


ちょっとずつ遅れながらも 追従すると
彼は待つように ペースを緩める


追いつく・・・ その瞬間 また逃げられる



完全に遊ばれた



周遊を奥多摩側に下りきった所の橋を渡ると
彼は左にウィンカーを出した
僕はここを右折する

右にウィンカーを出しながら バイクを並べ軽く会釈を交わすと
僕らは交差点を左右に別れた




そんな愉しい事だけでもないのが公道




ある日の帰り道
信号待ちでBMWが追いついて来た

4輪の脇を抜け先頭で待っていた僕は 少し進んでBMWの場所を確保した

青信号で進むと やはりBMWはついて来る

さて 逃げるか・・・


3倍の排気量相手に頑張ってみたが 逃げられなかった


それでも連なって走るのは楽しい時間だ
言葉を介さずとも分かり合える様な気が 僕にはするからだ


前方に4輪の列が見え ペースを落とした途端にBMWが僕をパスした
上手い人には敵わない そう観念して後ろから追従することしたのだが
そのBMWは そこから信じられない行動に出た

右 左 右と見通しの利かないカーブの連続
対向車線に入ったBMWがおもむろに4輪の列を抜き始めた




おいおい 対向車の事は考えないのかよ




運よく対向車は無く BMWはすり抜けた

そのコーナーの先には直線がある
僕はそこで4輪をパスすると BMWを追いかけた

約300m差

一つ 二つとコーナーを抜けると 差が詰まってきた


これならイケる


BMWに接近すると 追い回した
褒められる行為じゃない
それでも僕は 追い回した

排気量の差なのか 加速は負ける
でもブレーキングが早く
コーナー入口では並べる
でも 抜けるほどではない


諦めて追従する
事故っては意味がない


BMWは何度か ブラインドコーナーで4輪をパスする愚行にでる
その度に遅れをとるが 4輪が居なくなれば追いつく
それを4キロほど繰り返した時だった
急にBMWが右手をアクセルから離し 僕に前へ行けと促した


勝ったな と思うと同時に
今度は僕が突かれる番になった


アクセルをワイドに開けて コーナーを3つ抜け
ほんの短い直線でミラーを覗くと もうBMWの姿はなかった


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