「今日は村井おじちゃんのお誕生日ですねー! みんな、何をプレゼントしてくれるのかなー?」
「帰れ」
「圭斗テメー! それが先輩に対する態度かー! つかここは俺ン家だー!」
「じゃあ料理とお酒は撤収して、菜月さんの部屋か僕の部屋に移動しますか?」
「そうしよ圭斗さん」
「スンマセンっした!」

 ――と、いつもの件で始まったのは、MMP3・4年の新年会ですね。僕はここに照準を定めて熱燗の練習をしたり、料理を用意したりするのに忙しかったよね。MMPのおでん大会も、定例会のおでん大会も、あれもそれもこれも全部この日のための練習と言っても過言ではなかった。
 お麻里様がいらっしゃる以上粗相は許されないからね。村井おじちゃんは割とどうでもいいんだけども、お麻里様の機嫌を損ねてはいけない。なので僕はホストとしていろいろ手を回していたんだね。料理の用意はもちろん、お酒の準備も。新年会は大体日本酒かな、とか。